今回の感想は2022年11月のMF文庫J新作の「のくたーんたたんたんたんたたん」です。
いやぁ、タイトルからして衝撃的な作品ですね(笑)
※画像はAmazonリンク
あらすじ
「父さんを殺した《亡霊》に復讐するためなら、僕は悪の道を進む――!」
それから五年、緋野ユズリハは裏社会で《死神》と恐れられる都市伝説(ころしや)になった。全ては復讐のために。《亡霊》の手掛かりを掴むためならば友を殺し、担任教師を殺し、その日も少女を一人殺した……ハズだった。
「私は魔女です。悪魔と契約し、決して死なぬ身体となりました」
少女は何度殺そうと立ち上がり、ユズリハに殺され続けた結果「惚れてしまったようです」などと口走り――? 都市伝説が織りなす愛と殺しと復讐の夜想曲第1番、開演――!
感想
あー、性癖に刺さりまくる!
不死の魔女。数百年生き続けている。謎に一途な愛情。生き続けるという重さがあるにも関わらず純粋で天真爛漫な性格でい続ける。
こういうの本当に性癖にぶっ刺さるんですわ!
というわけで、メインヒロインだけ見たら文句なしの満点!
これで感想おしまい!
……と言いたいところですけど、はい、真面目に感想を書きます。
本作はあらすじにも述べたような復讐が軸にある物語。
普段はのらりくらりと胡散臭い調子の主人公だけど、その内心に抱えている激しい感情が抑えきれない描写が多く、どこかまだ幼さを残しているんだなと。
けれど、そんな彼が父親との思い出と夢に想いを馳せながら辿り着く復讐の結末。一歩踏み出す先と、一見ふざけたタイトルに込められた温かさにグッと来る。
そんな作品でした。
でもって、そんな軸を裏社会や悪魔の存在など仄暗さを感じさせる要素で固めると同時に、ラノベらしいわかりやすいファンタジーで面白さを演出しているので全体を通して良い作品でした。
ただ、そんな悪魔と契約したヒロインとの関係やプロローグやエピローグに描かれる謎(あれってたぶん◯◯◯だよね?)なんかはまだまだ1巻ではそこまで深く掘り下げられていないので、今後その辺がどうなるかが気になるところ。
特に個人的にはヒロインがマジで性癖なので、そこ次第でこの作品への評価は上がりも下がりもするでしょう。
なので、正直1巻では無難な作品、というのが結論になりますね。
総評
ストーリー・・・○
設定世界観・・・○(タイトル◎++)
キャラの魅力・・・◎++
イラスト・・・◎
次巻以降への期待・・・◎
総合評価・・・1巻時点では普通に面白かった作品。ヒロインとの関係性が気になる。
※記号はざっくりな評価。◎は「すごく良い」「好き!」、○は「普通に良い」「可も無く不可もなく」、△は「個人的に微妙……」くらいです。その他、詳しくは以下の記事にて。
新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録
最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください。