ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【新作ラノベ感想part33】僕たち、私たちは、『本気の勉強』がしたい。

 今回の感想は2022年5月のMF文庫J新作の「僕たち、私たちは、『本気の勉強』がしたい。」です。

僕たち、私たちは、『本気の勉強』がしたい。 (MF文庫J)

※画像はAmazonリンク

 

 

あらすじ

 「私と一緒に、東大目指さない?」真夜中×女子高生×受験勉強の逆転ストーリー!

 

 真面目すぎると言われる高校生、真嶋正太は夜が好きだ。
 田舎の小さな町で、身の丈にあった「普通」を過ごす日々。
 でも夜はそんな自分でいなくてもいい、そう思っていた。
 ところがとある真夜中、こっそり侵入した「夜の教室」でいつも寝てばかりのクラスメイト・月森灯に出会ってから彼の人生は変わり始める。

 彼女曰く、勉強は全てを変えられるというのだ。
 勉強は世界に通じている。不可能を可能にする。こんな町からも外に出られる。


「もちろん、明日のテストでも簡単に満点をとれるわ」
「えっ!?!?!?」


これは、夜から世界に挑む物語。真夜中×女子高生×勉強の新世代受験ストーリー、開幕

 

感想

 これは良い、面白かった!


 ただ真面目に普通に漫然と過ごしていた青年と夜に眠ることのできない少女が出会い始まる物語。それぞれ事情を抱える中で、ただ一つ勉強をすることだけが今の自分のできることとし、戦う。その熱量に強く魅せられる作品!

 

 本作で良かったことはとにかく勉強にフォーカスしていたことですね。ジャンルとしては青春? になるでしょうか。そうなると重要なのはキャラそれぞれの背景や関係性、極論を言えば恋愛だとかそういうの、があると思ってますが。

 それが最低限で、しかし十分すぎるほどに明瞭に提示された上で。受験勉強のための勉強法。言ってしまえば戦いのための、戦略や攻略方法(効率的で、でも決して楽なんてできない泥臭い努力のための道筋)を丁寧に描いていた。
 これがとにかく勉強というテーマで一本貫く姿勢で、素晴らしいと思いました。引き込まれました。

 

 何より真摯に勉強に向けて努力する姿は、自分自身の大学受験を思い返しながら共感しつつ憧れつつという感じもあって。
 わたしとて受験勉強はそこそこがんばりましたからね、思うことは色々ありますよ。まぁ、現在の大学生になったわたしの駄目さ加減を見ると絶句ですけど笑。

 

 で、そんな勉強に取り組む少年少女たち。
 彼女たちが何故そうあるのかの理由や事情はちゃんと明示されている。だから勉強パートに集中できる。と言いましたが、ただ、それをどうやって解決するのか。戦っていくのか。それはまさまだここからで、続きが気になる部分として置かれているのです。
 これまた見事な塩梅としか言いようがないですね。

 

 これは面白い!
 素直にそう言える、作品でした。
 続きもぜひ読みたい!

 

総評

 ストーリー・・・★★★★ (8/10)

 設定世界観・・・★★☆ (5/10)

 キャラの魅力・・・★★★ (6/10)

 イラスト・・・★★★ (6/10)

 次巻以降への期待・・・★★★★ (8/10)

 

 総合評価・・・★★★☆(7/10) 勉強1本で貫く姿勢がすごく良かったです、続きも読みたい!

 

 

 ※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。

新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録

 

 最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください。

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