ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【新作ラノベ感想part37】想いの重なる楽園の戦場。そしてふたりは、武器をとった

 今回の感想は2022年8月のファンタジア文庫新作「想いの重なる楽園の戦場。そしてふたりは、武器をとった」です。

想いの重なる楽園の戦場。そしてふたりは、武器をとった (富士見ファンタジア文庫)

※画像はAmazonリンク

 

 

あらすじ

 理想を追い求め、少女たちは刃を交わす。百合バトルファンジー

 お節介な努力家・レーネ。その懸命さは周りを惹きつけ、誰もが彼女を応援した。孤高の天才・セスカ。その賢明さは実力となり、誰もが勝利を確信した。高め合うルームメイトの二人は今、夢へ向かって武器を交わす!

 

感想

 いやー、これは最高だ!


 幸せな楽園。巫女と竜に守られる閉鎖都市。そこで夢見る少女。望んだ果てに得られた世界の真実。傷つき壊れて朽ち果てた希望の先でそれでも守りたいものがあるとしたら――それは世界か、ただ1人の貴方か。

 みたいな感じかな?
 これがとにかく美しく、熱い。素晴らしかったのです! 同作者の「転生王女と天才令嬢の魔法革命」、その中で特に傑作と言える3巻と同等の熱量を1冊に叩きつけた感じですね。そりゃ、面白くないわけがないですよ!

 

 他作品を例に挙げるなら、ゆゆゆ(結城友奈は勇者である)のような感じの作品。特殊な環境の街の中で、少女たちが戦って、世界の真実を知って……みたいな感じが似ているかなと思いました。

 

 そして、本作は努力家で人当たりの良い少女と天才で孤高の少女、対照的な二人の少女に焦点が当てられていて。

 出会ったことから変わらない二人の想いと、お互いに紡いできた関係から生まれた想い。これが絡み合い、ぶつかり合うからこそ、唯一無二の「貴方じゃなきゃいけない」という願いの熱量が生まれてくる。

 読んでてもう痺れますよ。

 

 ただ、展開は極めて王道を突き進むもの。序盤の100ページ弱の展開から、最後の展開は容易く予想できてしまいました。

 ありきたりで陳腐といえばそれまでかもしれない。けれど、だからこそ、ストレートに胸を熱くする面白さがあるとわたしは思いました。というか、捻った展開や小難しい設定なんかこの作品にはいらないでしょう。

 言ってしまえば、映画のような作品。1冊に詰め込まれた少女たちの想いを感じて、読者は素直に最高だった、ってそう言えば十分!

 

 だから、わたしはただ一言。

 最高でしたと、そう言います!

 

総評

 ストーリー・・・★★★ (6/10)

 設定世界観・・・★★★★ (8/10)

 キャラの魅力・・・★★★★ (8/10)

 イラスト・・・★★★☆ (7/10)

 次巻以降への期待・・・★★★★ (8/10)

 

 総合評価・・・★★★★(8/10) とにかく熱い百合バトルファンジー!!!

 

 ※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。

新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録

 

 最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください。

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