今回の感想は2023年3月の富士見L文庫新作「彼女と彼の関係 ~平凡な早川さんと平凡な三浦くんの非凡な関係~」です。
※画像はAmazonリンク
あらすじ(BWより引用)
「誰でもいいから、彼女になってくれんもんかね」
「本当に誰でもいい? 私でも?」
他愛ない会話から、クリスマスまで期限つきで夏帆は拓海とお試し恋人になる。
放課後の帰り道や、休日のお出かけ。これまで彼氏のいなかった夏帆はじゃれあうように"恋人"の距離を楽しんでいたが、気づけば本気で拓海の誠実さに惹かれていた。でも片思いだからと気持ちを伝えられない夏帆。そんな時「早くこの期間終わらんかな」と拓海が二人の関係を終わらせたがっていることを知り……!?
特別書き下ろしストーリー「放課後」も収録。
感想
とにかく心地いい恋愛!
もう感想はこれに尽きますね!
なので、正直長々語るのも野暮ですが、一応感想なので書きます。
まずはストーリー。
これはもうあらすじを見れば分かるでしょう。
誰でもいいから、で始まった恋人関係が徐々に本当の好きに変わっていき……というお話。「早くこの期間終わらんかな」というセリフも、本気になったからこそお試しの恋人を辞めたいという意味なんだろうな~というのが読む前から一目瞭然。実際その通り。しかし、これがきっかけで心の距離が離れてしまう事態になるわけですね。
と、予想外な展開は全くなし。
しかしだからこそ素直に二人の心の変化に集中できたのがこの作品の良さだと思っています。
それについて話します。
この作品、とにかく会話劇がめっちゃいいんですよ!
序盤はお互いに「恋人ができたらやってみたいこと」をとりあえずやってみようと、恋人というよりは距離の近い友人くらいの楽しいノリで。
まずはやってみよう、だからそれぞれの意見を尊重しあってさ。その上で初めての彼氏彼女っていう関係に楽しいね嬉しいねって幸せそうにしている二人の姿を見てるだけで、読者であるわたしまで楽しくなってくるんですよ。
超微笑ましい!
これはもう会話だけで、二人が本当に楽しそうに笑ってる姿がイメージできるやつなのよ!
読んでてすっごい癒やし!
個人的には、彼氏の背中にぎゅってしてみたい、とか言い出す夏帆ちゃん可愛すぎるだろという心の中の叫びがあったりね。
あとはあの拓海くんを困らせるワードセンスだったりね💦 (まっさかこれがきっかけであんな事件が起こるとは思ってなかったけど笑)(あと最後の拓海くんのあの発言はめっちゃ笑いました)
他にもさ、ことあるごとに最高の彼氏って言って喜んでくれる姿がもう最ッ高に可愛くて、夏帆ちゃんの方こそ最高の彼女でしょとか言いたくなるわけですよ。
そして終盤は既に言ったように、ちょっと二人の距離が離れちゃうわけですけど。
本当に好きになってしまったからこその”苦しい”っていうのが、そこまでの”楽しい”と同じくらいはっきり伝わってくるんですよ。
相手は自分のことを好きじゃないかもしれないって悩んで。それでも諦めたくないって自分の恋心の大きさを自覚して。だけどやっぱり嫌われたらもう駄目なのかなって……。一人じゃ答えの出ない問いに延々と囚われて。
読者からしたら「そんなことないよ!」「あー、なんですれ違っちゃうの〜!」って言いたくなる感じ、これもまた恋愛の醍醐味として存分に味わえたわけです。
最後は、もう言うまでもありませんが。
ちゃんとお互いに向き合って良い結末を迎えていました。本当に良かった。ほっとしました。
だから結局まとめると。
二人の雰囲気がてぇてぇ、これに尽きるわけです。
本当にこれ以上でもこれ以下でもないのです。
ラブコメって感想難しいですね~……。
あと、もしも続巻が出るのなら、この二人以外のカップルのお話になるだろう。というお話を聞いているので、是非ともそれも見てみたいですね。
総評
ストーリー・・・★★★★ (8/10)
設定世界観・・・★★★ (6/10)
キャラの魅力・・・★★★★ (8/10)
イラスト・・・★★★☆ (7/10)
次巻以降への期待・・・★★★★ (8/10)
総合評価・・・★★★★(8/10) 超癒やされた~!! 夏帆ちゃん可愛い♪
※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。
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