ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【読書記録】5月20日~26日に読んだ作品のお話

 今週も読んだ作品の感想をまとめていきます。

 

 

1:5月20日~26日に読んだ作品

 今週読んだのは以下の10冊ですね。

茉莉花官吏伝 16
・シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と紫紺の楽園
・シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黄金の誓い
黄昏色の詠使い 1〜3
・Babel 2〜4
・こちら、終末停滞委員会。(全文試し読みキャンペーン)

 

2:読んだ作品についてのお話

 ※以下画像はAmazonリンク

 

茉莉花官吏伝 16

茉莉花官吏伝 十六 待てば甘露の日和あり (ビーズログ文庫)

 まず表紙の茉莉花が異常に可愛い。そして作中でもめっちゃ恋をしていた。……頭がバグります。いや、失礼な話ですけど、もう茉莉花が普通の恋をしてると逆に違和感なんですよ(笑)

 だって、序盤からにっこにこの笑顔でナチュラルに脅迫するような女ですし。そしてそんな稀代の悪女を前にとにかく切れ味の良いツッコミをしてくれる蓮舟さん、好き。打てば響くようなこういう人は貴重ですよ。そして何かにつけては茉莉花に一矢報いようとするのもポイント高いです。会話のコミカル度合いがすごい増してた。

 

 

シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と紫紺の楽園
シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黄金の誓い

シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と紫紺の楽園 (角川ビーンズ文庫)シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黄金の誓い (角川ビーンズ文庫)

 紫紺の楽園 感想

 新章第2巻。アンの父親ギルバートを名乗る男を追う中で、小さな妖精と人間の楽園に連れ去られてしまうお話。

 今回のキーはやはり楽園の真実、そして楽園の中心にいたセラという妖精の心。「奇跡のからくり」「愛を食べること」の2つの章題にその全てが込められていたように思います。大切な人の想いを背負って独りで戦うことがどれだけ寂しくて悲しくて重たいことなのか、同時に温かくて愛おしいものなのか。託された想いを今ある者が継ぐことの意味に強く胸を打たれます。そしてその人でも妖精でも変わらない大切な想いに気づかせる砂糖菓子の温もりを生み出せるアンはすごいですね。これまでも様々な人の大切を形作ってきたけど、セラが本当に涙を流して食べる今回はちょっと格別でした。

 

 黄金の誓い 感想

 新章も3巻ワンセットの踏襲のため今回でシリーズエクストラも完結ですね。アンの父親ギルバートを名乗る男の真実と、彼の側にいる妖精フラウの心に迫るお話でした。亡くなったはずの父親、その真実に迫ることは悲しい記憶を掘り起こすことで、実際に明らかになった事は痛ましいものだったのは間違いないのでしょう。けれどそんな過去を受け継ぎ、未来へ繋ぐ人の意志。その輝きを強く感じる巻。アン自身が亡くなった両親へ再度向き合い、そしてシャルとミスリルと続くこれからに希望を感じさせる、非常に良い読後感でした。エクストラ新章としての満足度が素晴らしい。

 

黄昏色の詠使い 1〜3

黄昏色の詠使い イヴは夜明けに微笑んで (富士見ファンタジア文庫)アマデウスの詩、謳え敗者の王 (富士見ファンタジア文庫 さ 2-1-3 黄昏色の詠使い 3)

 1巻感想

 五色の名詠式と呼ばれる召喚術が体系化している世界で、五色のいずれにも属さない夜色を目指そうとする少女イヴマリーと、五色全てを極めようとする少年カインツ。二人の約束から十年のときを経て、イヴの弟子である少年ネイトが転校先の名詠式の専修学校でクルーエルという少女に出会うことから始まるお話でした。

 そしてこの二世代それぞれのボーイ・ミーツ・ガールが奏でる美しさよ! イヴマリーとカインツの約束と再会、ネイトとクルーエルという今を生きる若者がお互い刺激し合って一歩を踏み出す成長譚。その2つが見事に交差して生まれる感動ですよ。こういうの嫌いなオタクはいないじゃんて。

 元々のイヴが夜色を極めようとした理由、それを変えさせてくれた少年との約束があっての今の彼女の在り方があまりに素敵だったし。同時に過去の約束が徐々に時間へ溶け出しているくらいの十年越しの再会だったからこそ本当の意味で虹色の輝きを放つカインツ。そしてそんな二人の再会を繋いだのがネイトの真っ直ぐな想い。育ての親であるイヴから伝えられた夜色の術式。そしてそんなネイトの姿勢にそつなくこなすという現状を変えたいという意志を燃やすようになるクルーエル。みんな本当に良いキャラで良かったですよ。

 

 2巻感想

 今回はクラスメイトの1人エイダにフォーカスしたお話。名詠式の学校に通いながらも、本来は名詠式を祓うための祓戈である少女。自分が何をしたいのか、に悩み続けながらも一歩が踏み出せない彼女が解放する本物の力は圧巻の一言。そしてそんな彼女の異質を見ても笑い合ってくれるサージェスやクルーエルたち女子生徒たちの絆がとても良かったですね。

 一方で今回の事件にも関わってくるエッグや、灰色の名詠なんかの謎は分かってなく、あとがきでも次回でグッと話が動くようなことを言っていたので気になりますね。

 

 3巻感想

 灰色名詠の事件も間もなく、その術者が学院へと侵入していく3巻。エイダやクルーエルたちの奮闘が光る1冊。その中で差し込まれる過去の灰色名詠とイヴマリーの会話、そこから明かされる緋色の少女の謎が非常に気になるところ。異常なまでの赤の名詠を扱えるようになったクルーエルの真相は果たして……。

 ネイトが持つ夜色名詠もなかなか進展がゆっくりなもので。特別な力を持ってしまう少年少女のこれからもまだまだ目が離せませんね。それはそうと個人的にはいちばん普通の生徒でありながら、事件に巻き込まれまくってるミオがなかなかかわいそうですね。めちゃめちゃがんばってるよ、あの子。

 

Babel 2〜4

Babel II 魔法大国からの断罪 (電撃の新文芸)Babel IV 言葉を乱せし旅の終わり (電撃の新文芸)

 2巻感想

 雫の世界とエリクの世界。二人が会話をし、知識を共有し、言葉と文字を交わすからこそ、徐々に世界の謎へと近づいていってしまう。子どもの言語習得、雫が異世界に来ても会話だけが出来ていた理由、さらに閉鎖的空間で育てられた少女も会話に不自由がなかった事実。果たしてこの謎がどこに続いているのか。
 今回はファルサスに辿りついたことで、外部者の呪具やそれにまつわる事件の話も知ることになり、ますます雫の存在が異世界にとって異質であることが浮き彫りになってきて。続きが気になります。

 それはそうと、細かい部分言っていくと。

 まずリースヒェン可愛すぎでしょ。結婚するのをこんな純粋に楽しんでいる時期が彼女にもあったのだと思うと。結婚しない!なんて言ってた頃が懐かしい。それにアンメモate読んでいたときにリースヒェンが閉じ込められていたけど普通に会話ができるのに違和感なんて全然覚えてなかったし。それがこうして繋がってきて話の取っ掛かりになるの面白いなと。

 今回2つ目の話にあった、アイテア神の嫁取りの話も神様の言葉を無視したとかではなくそもそも神様と言葉が噛み合ってなかったとかあるかなぁ……、とか思ったり。

 そして雫は、王様に人間であることを証明するためにやることイかれてるでしょ。普通は死ぬぞ……、いや実際死んでるようなものか。常識人ヒロインだと思ってたのに時々びっくりするほどの行動力見せるわ。普通の女の子という意味では、異世界人である要素が関係する以上に事件に巻き込まれ過ぎでは? と思ったりもするけど。

 

 3巻感想

 雫の胆力はどこから湧き出てくるんだ。

 今回の彼女の戦いはそれほどにすごかったです。キスクに誘拐され、オルティアと出会い、彼女の手慰みの無理難題に挑む姿よ。持てるものは自らの知恵とその身1つで、決して臆することなくただ真っ直ぐに人と向き合うことがどれだけ難しいことか。子どもたちを救い、ニケやファニートとも打ち解け、更にはオルティアの心にまで触れていく。世界が違うとか言語が違うとかを乗り越える、人と人が対話することの意義を見せられるような静かに熱量に圧倒されました。雫の弛まない努力と、それが実った瞬間、そしてオルティアが自らを変える決断とそれを示す行動の数々を見たときには思わず感激の涙が出そうでした。

 そして今回の話の中心にもなるキスクとかファルサスの問題がアンメモateと繋がるところがあったのも、あーあー! ってなって面白かったです。あと、オスカーとかラルスとか見ていると。ファルサスの王族は大体こんななのかなぁ、とか思ってしまう気持ちが……。

 

 4巻感想

 ああ、素晴らしかった!

 これまで点の集合だった謎が一気に繋がるお話。アイテア神の嫁取り、生得言語が発生した時期と理由、雫が何故異世界の言葉でも通じるのか、鍵となり追いかけ続けた歴史を記述する呪具との関係性。1つ1つここまでの物語があってこそ辿り着くことができた答えはまさしく雫とエリクの旅の終着点に相応しい。

 そして何よりも今回のお話の中心にあった第七の魔女との戦い。歴史が持つ負の遺産と人々がそれを継ぐ意志を問うような問題があって、その未来へ何かを残す手段となるのは言語。統一された言語と人々の意志に関して、人の弱さも貴さも信じた雫の覚悟に圧倒されるし。神々に手を伸ばした人々が、神々によって塔を壊され、言語を乱されたのがバベルだったのなら。世界を支配する存在に対して、真っ向から立ち向かって干渉を跳ね除け、言語の崩壊すら受け入れたこれが雫の物語、Babelという作品だったのだろうと思う。それが個人的にはいちばん印象的で好きなところでした。

 それはそうとリースヒェンちゃんが可愛いぞ。最後の言語サポート失った雫と一緒にお勉強している姿を想像しただけで萌える。それを見守るオスカーとエリクはきっとそれぞれの愛情をめちゃめちゃ秘めてるんだろうし。この四人が一同に会している風景を写真に収めたらそれはさぞエモいだろう。更に現王のラルクと、王妹のレティシア、さらにはオルティア姫やニケたちキスク組の合流したら、エモエモのエモですよ。集合写真のイラスト、めっちゃ欲しかった……。

 

こちら、終末停滞委員会。(全文試し読みキャンペーン)

 Xの電撃文庫公式様が行っている全文試し読みキャンペーンで読ませていただいた作品です! 正式な発売日は7月10日! いち早く読ませていただきましたが、とても良かったです! そして感想募集フォームに送った文章をそのまま貼り付けますね。本製品発売後にまた改めて新作ラノベ感想の記事は書く予定です。

 

 感想

 作者の描きたいが存分に詰め込まれた作品だったように思います。この作品は逢縁奇演先生にしか書けない、そう思えたこそこそが本作最大の強みで面白さ。端的に言って、最高でした。

 そして改めて、感想とするならば。

 まず序盤。主人公の境遇とそうなるに至った彼の得意な能力。そこから生まれた彼の願いの根源が描かれると共に、いきなり急転直下の展開の連続でなんだなんだと食い入るように読まされてしまいました。ファンタジーなのか異世界転生モノなのか?はたまたSFなのか。そんなふうに一括りなジャンルで語れないような情報量が襲いかかってきます。

 それからようやくといったくらいで落ち着いてくると、タイトルにもある終末停滞委員会の面々から話を聞くことで徐々に世界観や話が見えてくる。しかし見えてきたからこそ、この作品はまだまだ奥が深いぞと、こんなもんじゃないぞという底知れなさまで分かってしまう。この世界観構築は他作品でも見せられた先生の十八番とも言えるものなんじゃないかと思って、わたしのワクワクが一気に加速しました。序盤からエンジン全開だったのに、もう中盤で完全に振り切れてしまっています。

 そして終末に関する異能事件のようなものに関わっていく中で学園の仲間との交流を深めていき、その日々が主人公の心にもたらしていくもの。過去に行ったことは消せない、間接的だとしても自分の犯した罪の意識を抱え続ける主人公にとって、それが眩しい青春であると同時に暗い贖罪であるというコントラストがまた非常に効いてくるんですよ。さらにはそんな彼の幸せを心から願うLunaさんが積極的には物語に介入してこないけれど、重要な部分で刺さってくるのが強いですよ。

 最後のクライマックス。こんなのもう性癖のバーゲンセールですよね。メフの戦い、Lunaさんの戦い、何より主人公の戦い。その全てから命を燃やす輝きを放ちながら、戦う力とその身を一体化しては自ら人の形を壊すような退廃的な姿は美しいの一言しか出てこない。というかここはもう性癖詰まりすぎで最高かよ! 表紙イラストや一部キャラデザのみのある全文試し読みであったけれど、それだけでイラストへの期待は増しまくってて、この辺りのシーンが挿絵としてガッツリ描かれた本製品発売を楽しみにしてしまいますよ。

 以上、長くなりましたが感想となります。本当に素敵な作品でした! 発売を楽しみにしています!



おわりに

 今週はようやくBabelを読み終えることができました!

 アンメモ、月白と古宮九時先生の代表作? と思われるものを順次読んでいきましたがとりあえずは一段落です。まだ他にも気になる作品はありますけども、それは少しずつ追っていこうかと。

 ここからは今週3巻まで読みました、黄昏色の詠使いを読み進めていきます。それから氷結境界のエデン、不完全神性機関イリスと3作品積まれているので順次読もうと思ってます。元々イリスが表紙可愛くて買ったものの、前作2つも読んでからの方がいいよということで黄昏色の詠使いから読んでいる次第ですね。

 ファンタジー作品で同じ世界観共通で複数作品広げられるのって本当にすごいなと思いながら読んでいます。

 

 今週の読書記録はこんなところですね。終わりです。