【新作ラノベ感想part167】すべてはギャルの是洞さんに軽蔑されるために!
今回の感想は2023年6月の講談社ラノベ文庫新作「すべてはギャルの是洞さんに軽蔑されるために!」です。
※画像はAmazonリンク
あらすじ(BWより引用)
文学部に所属し「オタク」に属するクラスの陰キャの高校生、狭間陸人。クラスには、そんな彼に優しい「オタクに優しいギャル」である是洞さんもいた。狭間は是洞さんに優しくされるたびに、こう思うのであった。「軽蔑の目を向けられ、蔑まれてみたい」と。
そう、狭間はドMであった。なんなら彼の所属する「文学部」は文学部の皮をかぶった「ドMクラブ」だったのだ! ドMクラブの仲間と共に「オタクに優しいギャルから嫌われ作戦」を計画する陸人であったが、優しい是洞さんには上手くいかない。それどころかデートをすることに!? 個性豊かな部活仲間とギャルが繰り広げる青春ラブコメディ!
感想
これはキャラの個性と掛け合いの光る作品でしたね。
面白かったですb
あらすじとしては概ね述べられている通り。
冒頭から是洞さんに軽蔑されたいと願望を垂れ流す主人公と、その悩みに真剣に乗ってくれるドM倶楽部の仲間たちという段階からなかなか濃さを感じさせてくれますよね。
そしてこのメンバーたちというのも、それぞれ趣向の違うM属性を持ちながら+αの個性をそれぞれしっかり持っているので見てて飽きません。また倶楽部の中で唯一Mでない佐波すらも結構ダメな方向のチャラ男だったので、ね。キャラ造形からしっかり本作はコメディ色強いぞっていうのを明示してくれるのは非常に読みやすいですし、面白いって思いました。
そして序盤に関しては、概ねあらすじ通りではあるのですが。
中盤からは割と是洞さんから軽蔑されたいという当初の目的は失われていっていまいして。なんとこの作品、ギャルだけど幼い頃に出会っていたとき思い出と純情を持っている是洞さんと、腐女子で自縛癖もあるようなドMな宝条さんの二人のどっちを選ぶのというラブコメへと突入していくんですよね。
これは決してあらすじ詐欺だとか言いたいわけではなく、むしろ良い意味でそういう方向に走っていくのかと思わされた部分です。
というのも、この作品はもうコメディ色に染まってるわけですからどれだけ恋愛をやろうとも本質的なコメディが揺らがないのですよ。その結果なのか、是洞さんも宝条さんもどっちもどっちでアピールの方向性が「どれだけ変態だって構わないよ」「私ならしたいことしてあげるよ」という主人公のドM性癖を刺激していくアピール合戦になっていると。
そんな方向性のアピールでありながらもエロさではなく、笑いが生まれるようになっているのがこの作品のコメディパワー。なにせ、そもそもに是洞さんは純情ギャルで、一方の宝条さんはドM側なわけですから、ドMな主人公を喜ばせるアピールをしようにもどこかズレた感じになってしまうのは必然と言えるわけで。特に本作でひどかったのは、私と付き合ったらどんなえっちなことでもできますプレゼン大会でしょうね(白目)
またそんな恋愛騒動の最中でも序盤で見せた変態たちの個性が埋もれることは決してなく。変態ドM倶楽部(表の顔は普通の文学部)と風紀委員による問題や、ドM生徒会長の獅子堂先輩が追われる野球部とパソコン部によるNTR騒動など、本筋の脇にある物語もコメディ的な面白さを十分に兼ね備えていて、どこか古き良き部活モノも作品の良さを感じられました。
惜しむらくはやはり本作の中心がコメディであるためにまだまだストーリー(恋愛模様)の進展がほとんどないことが1つ。
それから基本的に濃い人しかいない中だとメインヒロインである是洞さんが薄れてしまっているところが1つ。
それぞれありますでしょうか。ですので続巻刊行と、そこでの是洞さんの見所を期待したいところです。
総評
ストーリー・・・★★★ (6/10)
設定世界観・・・★★★ (6/10)
キャラの魅力・・・★★★★☆ (9/10)
イラスト・・・★★★☆ (7/10)
次巻以降への期待・・・★★★★☆ (9/10)
総合評価・・・★★★★(8/10) しっかりキャラで見せてくれるコメディは面白い!
※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。
新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録
最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください。
