ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【新作ラノベ感想part171】うちの清楚系委員長がかつて中二病アイドルだったことを俺だけが知っている。

 今回の感想は2024年7月の講談社ラノベ文庫新作「うちの清楚系委員長がかつて中二病アイドルだったことを俺だけが知っている。」です。

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あらすじ(BWより引用

 『災禍の悪夢』を名乗る、中二病の少女――通称メア。

 来栖玲緒の、かつての悪友だ。

 彼女の写真を撮ったり、それをSNSに上げてバズらせたり――。

 本名も知らない少女との、かけがえのない時間。

 それは、彼女が事務所にスカウトされて地元を離れるまで続いた。

 やがて、中二病アイドルとして芸能界デビューしたメアだが――。

 高校に進学した玲緒は、クラス委員長の十七夜凪が、中二病を卒業したメアだということを知ってしまう。

 そして、とある事情で、彼女は一年生にして生徒会長になる必要があった。

 だが今の凪は、むしろコミュ障陰キャ属性のキャラになってしまっている。

 そんな凪を生徒会長にするため、玲緒のプロデュースが再び始まるが……!?

 

感想

 安定感のある良い作品でした。

 本作はかつて中二病アイドルとして華々しい活躍をしたヒロインと、そんな彼女のデビュー前まで盟友としてカメラマンをやっていた主人公。高校になって再会した彼女は中二病を卒業していて……、というお話です。



 中二病が鍵となるラブコメ作品。

 この作品で良かったのは、何と言っても過去に対する主人公とヒロインの向き合い方の違いですね。過去を大切な思い出とするのか、はたまた思い出したくない黒歴史としてしまうのか。

 更にこれによって生まれる二人の感情のすれ違い。本作はヒロインのとある事情から、彼女は生徒会長にならなければならず。主人公はそんな彼女の推薦人としてプロデュースしていく立場になります。その中で新しい高校生の二人としての会話を積み重ねていくわけですが、その中で過去のことに触れないなんてことはできず。むしろ二人を強く結びつけていたのが過去であるからこそ、思い出さずにはいられない。そしてそんな過去を強く意識すればこそ、徐々にお互いの過去への気持ちに違いがあることだって表面化してきてしまう。――それは二人で目標に向かってがんばる関係性にとっては大きなヒビとなってしまいます。

 これが物語のシナリオとしてメリハリをつけているのは言うまでも無く、ラブコメとして重要な心情への大きな揺さぶりとなるのがとても良かったですね。結局いちばん大事なのは今です。過去の思い出を美化するだけでもなく、過去の黒歴史から目をそらすだけでもなく、今の自分たちがどうしたいのか。

 その大切な気持ちに気づくことができたのならもう大丈夫でしょう。二人がお互いにとってちゃんと大切な気持ちに向き合うことができたその先はきっと明るい。そんな風に思える読後感はとても良かったと思います。

 

 また本作で言及しておきたいのは、やはりその会話のテンポ感。

 本作は主人公がかなりお喋りなタイプで、ヒロインはそんな彼にいじられときにはキレのあるツッコミをすることで夫婦漫才のような数年来の付き合いがあるような(実際にあるわけだけど)軽快な会話を楽しむことができます。

 やはりラブコメは楽しく読めるモノがいいですよね、という主張をしたいわたしとしてはこの空気感は非常に良かったと思います。

 

 そして最終的にいちばん大事なこと。

 それはヒロインが可愛い、ということです。

 本作のヒロインは中二病アイドルとして出会った過去と、普通よりもちょっと地雷の多いコミュ障な現在の2つの顔を持っていることになります。そしてその2つの顔がウラオモテのようにあるわけではなく、過去と今で完全に切り離されているのがキーポイント。

 すなわち、端的に言うと「あいつは過去の私にしか興味ないのかな……。今の私のことはどう思ってるんだろう」という自分への嫉妬をするヒロインっていうのがとても可愛いわけですね。ごちそうさまです。




 と、そんな感じですね。

 まとめますと。

 中二病が鍵となるラブコメ作品でした。二人の過去と今の関係性を上手く扱って1冊の内容としても満足感をしっかり得られ、ヒロインの可愛さも存分に味わうことができました。それから会話のテンポ感が良いため楽しく読み進められるのも良かったです。

 という感じですね。今回の感想は以上です。

 

総評

 ストーリー・・・★★★★ (8/10)

 設定世界観・・・★★★ (6/10)

 キャラの魅力・・・★★★★ (8/10) 

 イラスト・・・★★★☆ (7/10)

 次巻以降への期待・・・★★★☆ (7/10)

 

 総合評価・・・★★★☆(7/10) 安定感のある丁寧で楽しいラブコメ、こういうのは定期的に読みたいです。

 

 ※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。

新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録

 

 最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください。 

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