ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【読書記録】7月8日~28日に読んだ作品のお話

 3週間ほど更新が途絶えてしまっていました……。

 読むことには読んでいたんですけど、感想書くのが追いついていないくらいには暇が無くて、更新する時間もなかったですと……。

 

 そんなわけで、3週間ぶりに読んだ作品の感想をまとめておきます。

 

 

1:7月8日~28日に読んだ作品

 3週間で読んだのは以下の17冊ですね。

陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです 9
・スタァ・ミライプロジェクト 歌姫編
後宮妃の管理人 9
・恋人以上のことを、彼女じゃない君と。 (終)
・こちら、終末停滞委員会。
後宮食医の薬膳帖 2〜4
多田くんは恋をしない テレサワーグナーの事情
・幼馴染に陰で都合の良い男呼ばわりされた俺は、好意をリセットして普通に青春を送りたい 1〜2
・S.I.R.E.N.―次世代新生物統合研究特区― 1〜5
・少女星間漂流記 2

 

2:読んだ作品についてのお話

 ※以下画像はAmazonリンク

 

陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです 9

【電子版限定特典付き】陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです9 (HJ文庫)

 相変わらずの空気感。二人のイチャイチャは止まらないし。お互いにちゃんと気持ちを言葉にできるから、こんなのどうやっても崩れようがないですよ。そして良い意味で感想を言うことないのですが? イチャイチャは増していく、体育祭でチア衣装可愛いというイベントをこなして、次は修学旅行でハワイに行くから旅行バフのかかったイチャイチャが次回期待されたし。ヨシ。と、本当に言うことがないですよ。

 とりあえずこれからも存分にイチャイチャしておきなさい。

 

スタァ・ミライプロジェクト 歌姫編

スタァ・ミライプロジェクト 歌姫編 (MF文庫J)

 面白かったです。

 何と言っても現代世界のようにSNSや配信が発達した世界ならでは少女たちから溢れ出す感情よ。配信者が抱える恐怖。視聴者たちの持つ無自覚な加害性。何が何でも輝きたいという渇望。推しへむける想いの強大さ。一過性の娯楽にしか過ぎない何かが人に与えるモノの大きさと、たった一瞬たまたま巡り合わせた何かが人の人生を変えることすらあるという。顔も知らない、文字や画面越しの声でしか分からない誰かと誰かが繋がる世界に溢れる人の感情はこんなにも底しれない闇も光も抱えてるのだと。

 そういうものの全部をデスゲームに乗せて、剥き出しの感情として描写するのは……、強いですよね。

 感想は以下のブログ記事でもまとめていますので、気になったら見てみてください↓

【新作ラノベ感想part173】スタァ・ミライプロジェクト 歌姫編 - ぎんちゅうのラノベ記録

 

後宮妃の管理人 9

後宮妃の管理人 九 ~寵臣夫婦が導く先へ~【電子特典付き】 (富士見L文庫)

 まさかの最終巻でした。読んでて終盤になって初めて「あれこれ最終巻か?」ってなって、本当に最終巻だったんですよね。

 ともあれ、今回は杏津帝国で起こった事件により、使節団として向かった皓月が軟禁状態に。開戦の風潮が広まり緊張の糸が張り詰める中、優蘭たちが動き始める……、といった感じの内容。

 今回の重要なポジションだったのは藍珠。彼女自身が自らの出生や過去を反芻しながら、杏津帝国の現状を目にしたときに感じたこと、それがあってこそ口に出せた皇帝への言葉が良かったですね。

 また今回は和宮皇国に向かった陽動部隊があったりと各方面で色々な人が動いてましたが、大きな問題を前にするからこそ国を守るための一人一人の行動が重要になるのだとわかる感じが良いですよね。優蘭や皓月が大活躍する最終巻という形ではなく、二人はあくまで寵臣夫婦としてそれぞれができることをしっかりやっていくような感じ。それがすごくこの作品らしいなと思いました。

 まぁ、結局帰ってきたあとの後宮内で大人気で引っ張りだこになる優蘭を見たときがいちばんこの作品らしいとは思いましたけど💦

 最後に完結おめでとうございます。ありがとうございました。

 

恋人以上のことを、彼女じゃない君と。 (終)

恋人以上のことを、彼女じゃない君と。 終 (ガガガ文庫)

 とりあえず、いちばん印象に残ったのはあのシーン。二人が顔を合わせてめっちゃ気まずくなるやつ。今じゃなくね? っていうタイミング過ぎて、お互いにどうしようどうしようってなっていたのを見て、わたし個人としてはむしろなんだかほっこりしてしまった。案外、こういうのがこの二人らしいなと。

 さて最終巻となる今回は糸ちゃん謎解きゲームというものを残して去っていった彼女を追うお話でした。彼女の置き土産、そこに詰まっているのは言葉では伝えられなかった本心。元カノだったときのこと、別れたあとのこと、再会してからのこと、その全部がぎゅっと詰め込まれていて。恨み言もあれば、たしかな恋情もある。さらに謎解きを残した彼女自身、最終的に彼に伝えたいのは……と絶妙に定まっていない様子。それこそまずは知ってほしい、その切実さが伝わるようで良かったですね。

彼女の想いの全てを知って、冬くんが選んだ選択。良し悪しは本人たち次第。こうしてしっかり向き合った二人が選んだものがあったなら、それで良かったと思います。

 

こちら、終末停滞委員会。

こちら、終末停滞委員会。 (電撃文庫)

 この作者にしか書けない”好き”や”物語”、”世界観”が凝縮されて詰め込まれた作品。そしてそうであるからこそ、そこにある熱量や面白さが真っ正面から全力右ストレートでぶち込まれるような感覚が味わえる。もう最高ですよ!初手から全速力で始まるお話で一気に心を鷲掴みにされ、読めば読むほど新しい情報とワクワクする無限の世界観が広がって、最後の最後ゴールテープを振り切っても燃え尽きないほどの熱量。面白いの全マシマシを食べきったかのような圧倒的満足感。素晴らしかったです。

 感想は以下のブログ記事でもまとめていますので、気になったら見てみてください↓

【新作ラノベ感想part174】こちら、終末停滞委員会。 - ぎんちゅうのラノベ記録

 

後宮食医の薬膳帖 2〜4

後宮食医の薬膳帖2 廃姫は毒を喰らいて薬となす (メディアワークス文庫)後宮食医の薬膳帖4 廃姫は毒を喰らいて薬となす (メディアワークス文庫)

 2巻感想

 食医と毒師。慧玲と鴆、それぞれのバックボーンとそれ故に抱えてる感情というものが深掘りされていて良かったですね。まさしく薬となるべき、毒となるべき、と育てられた二人であることが分かって。その上で毒があるからこそ薬がある、という表裏一体の関係性の妙を描く感じはすごく印象的。更に二人ともなんだかんだで血筋は貴きものであるために、進まざるを得ない道がある感じに今後二人を待ち受けるものは何かという期待を持たされてしまいますね。

 しかしながら、一方で1巻に引き続き薬膳料理描写は読んでいるとスンってなるというか。やはり物足りなさを覚えてしまいます。

 ただ、それ以上に今回はとある事件で感情が冷めたのがあったんですよね……、あの雪梅に毒を持った人とその護衛の人の関係性が。どうにも、この、表面的なイイハナシダナー感があって……。読者がそのサブキャラたちを好きになれるだけの情報やエピソードが不足していたからなのか、そう感じてしまいました。

 

 3巻感想

 なんやかんやで一段落……、したものの前回で薬と毒としての関係性をしっかり描いた慧玲と鴆に関して言えばどうなのでしょう。少なくない今回の事件で失くしたものが今後の関係にどう響くかは気になるところです。

 また個人的に序盤の蜃王のアレルギーの話や今回の後半の薬物中毒に関する話は結構面白く読めていました。序盤はやや描写不足を感じるものの、特別尺を取る部分ではないなと思えば、テンポ感良く慧玲が普通に料理上手いのを見せる良い展開だったと思いますし。後半に関しては、この後宮やっぱり色々やべーなと思うくらいに秩序とか治安が崩壊してる感じが存分に発揮されていて良かったですよね。ただまぁ最後のあの静に関する最後のイイハナシダナー感は個人的に、うん、まぁ、って思いましたけど。

 それから今回の事件のきっかけになった霊廟の調査、それを裏で動かしていた皇后の正体が徐々に明らかになってきて……、それも気になるところですね。あとは慧玲と鴆の逢引()を見たときの藍星ちゃんの反応が好き。

 

 4巻感想

 慧玲のこれまでが結実する第4巻。皇后の正体が明らかとなり、国を蝕む毒の根底へと立ち向かうお話。それはすなわち新しい皇帝となるべき慧玲と鴆の意志と覚悟が試される内容で、個人的に今回の国中に蔓延した虎毒の解毒に関する大衆との軋轢を前にした慧玲の苦悩と最後の決断は非常に読んでいて面白かったところです。やっぱりどうしたって国を信じられない人間はいるものですし、けれど国を治めるものとしては国の一大事を前にしてはそんな人間を寛容するわけにはいかないと。

 更に今回、印象的であったのは表裏一体の毒と薬でこれまで常に薬であり続けようとした慧玲が、それを曲げたというところですよね。薬であることに薬であるべき薬として死ぬべきという強迫観念じみたものが結びついていた彼女だからこそ、この変化っていうのは本当に大きな変化だったんだろうなと。

 鴆の前で見せる本心や感情の発露なんかもこの巻では非常に極まっていて、廃姫から始まった物語も徐々に周囲に認められ国の民の前にも立つようになって……、と、全体を通してみるとまさしく慧玲がようやくここまで来たという感慨深さを感じられるボリューム満点な内容でしたよね。面白かったです。

 

多田くんは恋をしない テレサワーグナーの事情

多田くんは恋をしない テレサ・ワーグナーの事情 (角川ビーンズ文庫)

 これはアニメ終盤、テレサが帰国する直前までのお話のダイジェスト版みたいなやつでしたね。一応はテレサ視点のお話ですけど、アニメの流れに準拠してるのでそこまで差異を感じなかったかも? 後日談の部分や、終盤のアニメでは描けなかった部分の補完があったら良いと思ったのですけど。

 とりあえずアニメ終盤は再走しました。そしてやっぱりオトモダチフィルムがすごい好きだなぁと再確認しました。

 

幼馴染に陰で都合の良い男呼ばわりされた俺は、好意をリセットして普通に青春を送りたい 1〜2

【電子版限定特典付き】幼馴染に陰で都合の良い男呼ばわりされた俺は、好意をリセットして普通に青春を送りたい1 (HJ文庫)【電子版限定特典付き】幼馴染に陰で都合の良い男呼ばわりされた俺は、好意をリセットして普通に青春を送りたい2 (HJ文庫)

 1巻感想

 「なるほど、つまりどういうことだってばよ?」

 読み終わって、まず第一声として出てきたのはそれでした。

 本作は特殊な生い立ち(?)で人の感情の機微を理解できず、特殊な力(?)で自分の感情をリセットできる主人公のお話でした。……、とここまで言った、これが本作最大の問題点だと感じていて。

 基本的に主人公の一人称で語られる作品で、更に主人公は度重なるリセットで過去の記憶が虫食いのようになってしまっているそうなんですよね。これが合わさると読者目線で「この主人公はどういう生い立ちで、何でこんな特殊能力を持っているの?」という主人公のバックボーンが一切見えてこないんですよ。

 物語である以上、ある程度謎として残しておくべきものはあるでしょうけど、逆に物語であるならばその中心に据えるべき主人公がどういう人間でありどういう理由でどういう行動をするのか、という最低限は明確であってほしいんですよね。

 ただ本作の場合、あくまで人の機微が分からない主人公というのをとにかくありのままに描きたい、というような作品の方向性は感じるので主人公視点では描けないそういう状況設定の部分を外側にいるヒロイン視点とか別の誰かの視点で描けば良かったのではないかなと。

 更にいうと、主人公という人物が何もわからないままにヒロインたちとの交流を描かれるものですから、ヒロイン側の心情すら分からないものは分からないですからね。幼馴染のヒロインだって主人公の事情をどこまで正確に知っているのか? そしてその上で何故主人公を好きなのか? そういうキャラの軸になる部分が一切分からなくなるんですよ。そういう部分の補完としても主人公以外の視点がもう少しあって、読者に分かるものが欲しいです。

 結果として、全体を通して「よく分からない人たちのよく分からない交流を見た」という感覚が強くなってしまったのかなと。主人公が他人の感情を理解できない、特殊な生い立ちで特殊な能力もある、しかしその全貌は分からない、心がない彼が少しづつ変わっていくお話。そういうコンセプトはしっかり伝わりますし、そんな心の壊れた主人公を一人称にすることで作品の個性が存分に発揮されているのも良いと思うんです。ただ、それだけじゃ何もわからないですよね、と。

 またそういうアレコレを排除したとして、主人公がイカれてるのは作品のコンセプトなのでいいですけど、それ以外のキャラも何人か普通に性格終わってるんのが気になりますね。何故、主人公すら分からない状況で、他のキャラもどんどんおかしな性格にしていくのか? 本作の場合、主人公が既に特殊な生い立ち、特殊な能力という設定がある以上、そういう特殊な能力を持つ人がいることは間違いない世界のお話なんですよ。そしてそういう人物(である主人公)は性格に何らかの難を抱えている、というのが作品の大前提になっている以上、他の人物でもそういうことはあり得るのでは? と考えたっておかしくないわけです。

 そうなったら、作中で性格の破綻した人物が出れば出るほどに、その人物はなんでこんなに性格が破綻しているんだろうっていう疑問が生まれてきます。普通の作品だったら、悪役だから過剰に性格悪くしているんだろうな、でスルーできる場所がこの作品ではスルーができないんですよ。こういう風にして作品内における分からない指数がどんどん跳ね上がっていくのが……、もう本当に目も当てられない。

 あと最後に。個人的に唯一好きではなかった点として。

 主人公の感情が意味不明なところですね。すなわち「てめぇは感情を消してるのか消してねぇのかどっちなんだよ!」って言いたい部分があまりに多すぎるってことです。

 これもやっぱり能力に関する情報開示があまりに少ないための問題だと思うんですけど。能力による喪失と、それ以上にヒロインとの交流で芽生える気持ちというのを天秤にかけたときに、本作は後者しか描かれないものだからどのくらい天秤が偏ってるか分かんないんですよ。結果主人公の能力がどのくらい絶対的なものなのか分からず、てめぇは心があるのかないのかハッキリしろよ! っていう気持ちが終始湧き上がるのは本当にイラッとしましたね。

 

 2巻感想

 ぷりーずえくすぷれんいんもあでぃーてーる。

 ……、とは言いたくなるくらいには説明放棄されてる設定や情報を出してきていましたが、主人公が感情を消して逃げ続けてきたこれまでに向き合い取り戻そうとするような展開、そんな彼の変化をもたらしたヒロインの存在というのは話としてちゃんと面白いと思います。特に本作はタイトルからは幼馴染ざまぁのような雰囲気を感じさせるものですが、それに反して幼馴染が特殊な主人公に対してちゃんと向き合って想い続けるメインヒロインとしての格をしっかり見せてくるのはとても良いですよね。

 ただ、話戻しますけど。あまりに説明不足が過ぎます。キャラをどんどん出してくるからそれぞれのキャラ描写に関して、単純な文量が足りてないですし。異能に関する情報がこの2巻ではさも当たり前のような顔してチラホラ見え始めているにも関わらず、まともに説明されないから結局異能とか組織とかそういうのって何だったの?という感覚が全く拭えないですし。その異能云々が曖昧なままで、主人公は自分のリセットを乗り越えるんだとか言われても正直いみわからんちんですし。

 特殊な設定を使うなら、その特殊な設定をちゃんと最低限理解できるようにしてくれないと、分からないとしか言えないんですよ。良いとか悪いとか好きとか嫌い以前の問題だと思うんです。本当に。

 

S.I.R.E.N.―次世代新生物統合研究特区― 1〜5

S.I.R.E.N. ―次世代新生物統合研究特区― (富士見ファンタジア文庫)S.I.R.E.N.5 ―次世代新生物統合研究特区― (富士見ファンタジア文庫)

 1巻感想

 面白かったですね!

 黄昏色から続く4作目は、これまでの詠を基本としたファンタジー要素から、人工的な科学技術で作られた幻想生物の再現である次世代新生物バイオテスタが普及した世界のお話。

 まさしくファンタジー×科学の作品ですが、これまでの作品群で培ったベース世界観があるために、召喚術VS人工技術という構図がより一層に異種格闘技戦のようなワクワク感を生み出してて面白かったんですよ。

 また細音啓先生の作品だと超常的な現象に対して、主人公たち人間がその心で信じる大切な何かを持って向き合うところが魅力と感じているので、本作の幻想生物と次世代新生物に対する主人公の明確な共存を望むスタンスと師アナスタシアの教えというのは、既にこのツボを抑えているポイントであり。失踪した師を追う中で、徐々に召喚術式と次世代新生物、さらにそれが存在する世界が深まっていきそうな予感もするので、今後への楽しみが非常に大きいです。

 

 2巻感想

 今回はクラスメイトの京花にスポットをあてたお話。

 優秀な姉にコンプレックスを持つ彼女の奮闘、憧れの人のような強さを持ちたいという強い意志がすごく良かったですね。特にまた同じ任務の中でフィアと一緒に行動する中で、自分だってできるのだと証明したいという衝動的な行動が、しっかりと今自分が戦って守らなきゃいけないからという責任感と使命感に変わっている感じですよね。

 フィアとも仲良くなって京花が自分の心を打ち明けていくのも、逆に孤独な少女だったフィアもこうして少しづつ人の輪を広げていくのも見てて非常にほっこりできて好きです。またフィアがミソラに向ける想いが少しづつ……、ってところで恋の予感がして、ええですね。

 

 3巻感想

 これは素直に面白いやつ!

 人間の手によって生み出されるも、そのあまりに規格外の能力によって制御できなくなったバイオテスタの少女キリシェ。彼女自身はただ自分を生み出してくれた人たちにすごいねと、そう言われて愛されたかっただけなのに……。という、悲しみと憎しみを抱えてしまった彼女はこういう世界観ならではのキャラですごく良かった。

 更に言えば人を信じられずに、1人で妹であるカルラを守ろうとしているといて。そんなカルラをたまたま見かけて助けようとした奈々のような人がいることで、絶望していたキリシェの心が変わり始めるという展開が王道ながらも良いものですよね。

 それはそうと、この作品の主人公。なまじ万能なものだから戦闘面では良いところを全部持っていってしまうのが少しネックに感じてしまいますかね。せっかく面白そうな能力や設定がいっぱいある作品なので主人公以外の活躍を含めて戦闘面でのバリエーションが欲しいと思ってしまいます。

 

 4巻感想

 あー、きた、これです!こういうのが見たかった!

 今回はフィアを狙ってやってくる福音機関とのバトルメインの巻。すなわちミソラたちバイオテスタ鎮圧のための力を持ったシミュレーターたちと、召喚術をバチバチに使ってくる向こう側の人間たちによる衝突で、エリスVS銀の第一相の戦いが特に激アツでしたね! 純粋な剣術と体術だけで、圧倒的格上の実力を持ちさらに召喚術による十三の守護剣を持つ相手に一矢報いるっていうのが最高だし。エリスさんの場合、そもそもが大抵シスコンなので、妹である京花の前では絶対に負けるわけにはいかないという覚悟と信念がいちばんカッコいいんですよ。

 一方の、ミソラサイドもまた面白くてデスね。敵側だったネックザールとの共闘というこれまたバトルモノの王道展開で、そこにネックザールが実は福音機関に洗脳されている妹を救いたいという話が付いてきた上に、その妹が赤の新約召喚の特異点とかいうのを持ってくるんだから、もう堪んないですよね。特に黄昏色もそうでしたが、赤色の術はどうしてこうも悲劇的な色をしてるんだ、と思う自分の血を触媒にして召喚するやつがあるから緊迫感が段違いなんですよ。倒すための戦いじゃなくて、救うための戦いになる分、難易度が跳ね上がってるのですよね。

 

 5巻感想

 最終巻。ネクサスに関する謎、二つの世界にまたがる問題、福音機関やエルベルト、アナスタシアの目的。そういうものが次々と明かされていくお話でした。最終的な結末としてはまだまだ話が続けられそうな感じですし、これから第二章開幕と言ってもおこしくないようくらいだったのですが、それでもこの巻の1つの結末としてフィアとフィオラミリスを守ってあげてと師アナスタシアが何故言い残したのか、そしてそれを知った上でミソラが最後まで戦いきるという繋がりはとても良かったと思います。

 また街全体を覆い尽くすほどの動乱の中で、平然としながら奈々のところに戻ってきたキリシェが最高でしたね。めちゃくちゃ敵に囲まれているのに秒で殲滅するあたり、やっぱり本作屈指のチートキャラだなと思うと同時に。そんな状況では一切危機感も緊張もしないのに、奈々に再会することにはめちゃくちゃ気まずさを覚えてるのがなんか可愛いなと。

 一方で、今回のエリスやネックザールたちの戦いは消化不良な感じで終わってしまいましたし。福音機関や向こうの世界の話っていうのは、この全5巻の中ではほとんど触れていないようでしたので、やっぱり第二章として続いていたら良かったなぁとも思ってしまいましたね。

 

少女星間漂流記 2

少女星間漂流記2 (電撃文庫)

 今回も面白かったですね。

 ネタのバリエーションが豊富で、短編形式でちゃんとあっと言わせるような起承転結があるのが読んでて楽しいです。

 個人的にこの2巻では明の星、誘の星、奴の星、獣の星なんかがかなり好きな話でした。オチの部分がしっかりしてるお話は短編でも印象に残りやすいので。また世界観として気味の悪さを存分に発揮するという意味では子の星のインパクトが非常に強かったですね。あとは今回、何気にワタリとリドリーの百合っぽい雰囲気を出すお話も多かったなぁ、と。1巻ではそこまで感じなかっただけに少し驚きました。

 

おわりに

 今回は3週間分の感想をまとめていきました。

 当然ですが、量が多くなってしまいましたね。やはり1週間に1度くらいでまとめるのが良いなと思いました。

 

 それから7月中に発売されている新刊新作に関しては、この3週間の間に買いに行くことができていないので、8月になってからまとめて買って読もうと思ってます。そのため、もうしばらくは積んであるシリーズモノを読むと思います。

 予定としてはようやく全巻揃った「かくりよの宿飯」かなと考えてます。