【新作ラノベ感想part186】俺にだけ小悪魔な後輩は現実でも可愛いが、夢の中ではもっと可愛い
今回の感想は2024年8月の電撃文庫新作「俺にだけ小悪魔な後輩は現実でも可愛いが、夢の中ではもっと可愛い」です。
※画像はAmazonリンク
あらすじ(BWより引用)
「両想いだってわかってるんですから早く告白してください、センパイ!」
堅物で嫌われ者な生徒会長の慧吾。スター俳優を両親に持ち、品行方正で人気者な後輩役員の千春。両片思いな二人はお互い、まさか相手が自分を好きだとは夢にも思っておらず、距離を縮められないでいた。
そんな二人はある日、縁結びの神社で一対の御守りを買い、その夜に夢で出会う。二人は夢の中だからと本音を曝け出して盛大に告白しあう。
「俺のような鼻つまみ者に思わせぶりな態度を取るんじゃない!」
「だって好きなんですもん! 全部センパイと結ばれるためですから!」
しかし、夢での出来事を覚えていられるのは慧吾だけで――?
現実ではあざとい小悪魔系、だけど夢では好意も本心もフルオープンで立場逆転!? 新感覚の筒抜け系ラブコメ、ここに開幕!
感想
なんなんですかこの作品は!!!
ヒロインがめちゃめちゃに可愛いんですけど!!!
ラブコメとして満点素晴らしい大満足!!!
以上感想終わり!!!
……というのは、流石に冗談です。
改めて本作の概要をお話ししますと。
“”主人公の慧吾は堅物生徒会長。ヒロインの千春はスター俳優を両親に持つ人気者の後輩。
とある神社での縁結びをきっかけに、夢の中で出会った二人は夢の中だからと思ってお互いにその想いを打ち明けるのだけど……、実はその夢は二人が共有している夢の世界。
思わぬ形で両片想いが完璧な両想いと判明した二人だったけれど、千春の方は夢の中の記憶を現実では覚えていないらしい。
現実でも早く両想いになってイチャイチャしたい、そんな千春のお願いもあってどうにか現実でも告白しようとする慧吾なのだけどどういうわけか上手くいかなくて……、夢では甘々、現実では焦れ焦れな恋の行方は一体どうなるのか?””
と、そんな感じの内容となっています。
この作品最大の鍵となるのは、やはり夢。
夢の中では両想い。しかし現実では両片想い。
この絶妙な違いが生み出す甘々と焦れ焦れの塩梅が本当に最高なんですよ!
だって、言ってしまえばこの作品はラブコメ作品における「付き合うまでのもどかしさや甘酸っぱさ」と「付き合ってからの恋人同士の気を許しあったイチャイチャ」その両方を楽しめるってことですからね!
そんなの普通のラブコメ作品じゃ絶対に出来ない!
この作品だからこそできる味わいですよ!
更には、本来は進展するためのきっかけが非常に難しい問題となる両片想いの状態も、本作に限っては主人公側の慧吾がちゃんと自分達が両想いだと確信を持った上で行動ができるために読者が悶々としてしまう焦れったさではなく、読者ががんばれそこだいけーって応援できるもどかしさになっているのが見事ですよね!
どれだけ両想いだと分かっていても、慧吾の仏頂面や不器用さが災いして上手く想いを伝えることができない。夢の中を覚えていられない千春は小悪魔なそぶりを見せつつも内心では先輩にどう思われてるのか不安で、でも先輩の側にいるだけでドキドキしちゃって、気恥ずかしさが限界になったら逃げてしまう純情さがあって。そんな自分の赤裸々な気持ちを、両想いだと分かっている夢の中に来れば簡単に打ち明けられて、先輩にどうか現実でも自分と両想いになってくださいとお願いをする。そんな彼女の気持ちを聞いて、再び現実で彼女に気持ちを伝えようとするんだけど……、
というこの永久機関みたいな構成も見事ですよ! 二人だけの恋愛に一切の不純物がないままで、二人の気持ちだけでで回る物語! ヒロインの夢の中でのストレートな可愛さと、現実でのちょっと素直になれない可愛さの二重奏! もうぶっちゃけ最初の50ページを見た段階からわたしは千春ちゃんが何をしてても可愛いと思うようになっていた!
その上で注目したいのは、本作のヒロイン視点!
現実では夢の中の記憶がないためにあるときから段々と積極的になってきた先輩の気持ちが分からずに悶々としちゃったり、照れまくったり、あるいはちょっぴりえっちな妄想をしてしまったりという姿が可愛いのは言うまでもないんですけど。
個人的に大好きだったのは「なんか先輩が女の子の扱いに手慣れてる……(じぇら)」からの夢の世界に入った瞬間「先輩が女の子の扱いに手慣れてるのは夢の中で私が甘えまくってるからだよ!!」って自分にツッコミ入れて、自分が夢の中で先輩に甘えすぎてるのを自覚してめっちゃ恥ずかしがっているシーンですよね。恋敵なんかいない平和世界なのに、嫉妬という感情が生まれるだけでもメシウマなのに、その直後で我が身振り返って身悶えるとか、表情コロコロ変わりすぎて可愛いしか存在しないの素晴らしいでしょ?
ちなみに、千春ちゃんが自分でもそうやって自覚できるくらいには夢の中での彼女は甘々に甘えてきてます。これがめちゃくそに可愛いです。口の中から砂糖がドバドバドバドバドバドバ溢れてきます。
また彼女の視点で慧吾を好きになったきっかけや、何故小悪魔な振る舞いをするのかという理由が語られることで、彼女の持つ好きの気持ちがしっかり形を持って補強されているのも良かったですよね。可愛いだけじゃない、ちゃんと読者が彼女を好きになれてその恋を応援できる魅力が備わっていた。だからこそ甘々でイチャイチャな両想い、焦れ焦れで甘酸っぱい両片想い、現実と夢のどっちの中でも二人の恋を見て幸せのお裾分けをされるような気持ちにズブズブに浸りながら1冊の物語としても満足感のあるものに仕上がっていたと思います。
さらに本作では、慧吾の妹が非常に見事なアシストをしてくれるのも良かったですよね!
夢の中のアレコレを知らずとも、親友である千春の気持ちを察して、その上で自分の兄もまた千春に気があることを知っている立場からさりげなく二人の仲を進展させる立ち回りを見せてくれる彼女の働きは本作の二人だけの甘々世界を壊すことない完璧なアシスタントとして機能していたんですよね。またこの立場だからこそ聞ける「千春ちゃんってお兄ちゃんのことどう思ってるの?」という会話から引き出せる、現実世界での千春ちゃんの素直な赤面というのも実に素晴らしい!!
という感じですので、まとめると。
普通のラブコメでは決してできない、夢の世界という設定を活かしたラブコメだからこその「両想い」と「両片想い」の良いところどりして詰め込むことで、ヒロインの可愛さを最大限に発揮している作品です。ヒロインの表情の数々と甘々イチャイチャ焦れ焦れを堪能できて超大満足です!!素晴らしかった!!!
総評
ストーリー・・・★★★★ (8/10)
設定世界観・・・★★★★★ (10/10)
キャラの魅力・・・★★★★☆ (9/10)
イラスト・・・★★★★ (8/10)
次巻への期待・・・★★★★☆ (9/10)
総合評価・・・★★★★☆(9/10) 設定を見事に活かして、ヒロインがめちゃくちゃ可愛いで溢れているラブコメとして満点の作品!!
※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。
新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録
最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください。
