ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【新作ラノベ感想part220】エルフの渡辺

 今回の感想は2024年12月の電撃文庫新作「エルフの渡辺」です。

エルフの渡辺 (電撃文庫)

※画像はAmazonリンク

 

 

あらすじ(BWより引用

 わたし、異世界から来ました――。ちょっと不思議な恋と魔法の高校生活。

 

 渡辺風花は園芸部の部長である。クラスでは目立たないものの、笑顔が魅力的な心優しき少女。

「俺、好きだ。渡辺さんのことが!」

「じ、実は私も……」

 こうして悩める高校生・大木行人の青春の1ページは無事に彩られる――はずだった。初恋が成就する寸前、彼女の姿が一変。目の前に現れたのは《エルフ》!?

 「もしかして私の……見えちゃった?」

 渡辺風花はエルフである……らしい。とある事情で異世界《ナチェ・リヴィラ》から現代日本の東京へ逃げてきた呪われしサン・アルフ族の少女。

「じ、実は私も……ずっと大木くんが、気になってたの。大きな木で行人、ユクト。……なんだかユグドラシルっぽいな、って!」

「告白、仕切り直していいかな!?」

 かくして大木は“エルフの渡辺”とのちょっと不思議な現代日本ライフ、そして異世界の命運を巡る大スペクタクルに巻き込まれることになり――。

 

はたらく魔王さま!』著者デビュー15周年へ向け、現代×ファンタジーの新境地がここに!

 

感想

 渡辺さんめちゃ可愛いぞ!

 もう、この一言に尽きます。

 エルフの渡辺さんはとても可愛い!



 ということで、改めて本作の感想の前に。

 本作のあらすじから簡単にまとめていくと。

 

 父から譲り受けたカメラで写真を撮ることが好きな主人公・大木行人。

 あるきっかけから仲良くなった園芸部の女の子・渡辺風花。

 お互いに両想いで、行人の告白は見事成功……、かと思ったら行人の目に見える風花の姿が変わってしまっていた。耳が長くて金色の長い髪、それはまるでファンタジー小説に出てくるエルフそのもので……。

 好きな人の正体がエルフだった。思わぬ事実から始まる青春ファンタジーブコメディ。

 

 といった感じでしょうか。




 好きな女の子が実はエルフだった。

 本作はそんな突拍子もない事実から始まるお話で。

 最初こそ行人くんも困惑してしまうものの、好きな人のことだからちゃんと知って、それからもう一度ちゃんと好きだと伝えたいと思える真っ直ぐな姿が非常に好感が持てる、終始心地良い読み味のあるラブコメになっていたと思います。

 またこの作品は最初から両想いで始まるものの。告白がゴールなんかではなく、告白してからもっと好きになれるように、もっと相手のことを知れるように、というような形ですのでピュアピュアな恋模様の甘い雰囲気にニマニマしながら見ることができながらも、しっかり物語として2人の関係性の進展が見えるようになっているので物語として1冊ちゃんと起承転結が感じられるのも良かったと思います。

 それから、わたしは個人的に恋愛の邪魔をするような人は男女問わずむしろお前が邪魔なんだよと言いたくなるものですが。本作に関しては風花の幼馴染である後輩の女の子・泉美が口にする本当の風花のことを知らないような人が彼氏になるなんて認めない、という言葉からは真剣に風花のことを大切にしているのが分かるし、エルフであることをちゃんと知らないままに軽々しく何か言うのも違うよなと納得できるものだったので、むしろ泉美のような子がいることでちゃんと行人と風花の恋に一定のメリハリが付くようになっていたのが良かったですよね。

 

 特に、この恋のメリハリを感じさせることが効果的だと感じた理由に。

 風花自身が、自らがエルフであることを全く気にしてない、っていうのがあると思うんですよね。

 というのも、行人からしたら好きな子の正体がエルフだったことは驚くべきことで、好きだというならちゃんと知らなければならないことだという意識が生まれて当然なのでしょうけど。

 風花からしたら自分がエルフなことは生まれたときからの事実で、その事実があろうとなかろうと自分が好きな男の子が自分を好きだと言ってくれる、好きになろうとしてくれているという状況に一切変化がないんですよね。

 つまり、彼女視点では好きな男の子と一緒にいるだけで嬉しいしどんどん好きが大きくなっちゃうというような、単純に恋心が溢れてぽわぽわする乙女全開な状態にしかならないわけですよ!もうこれが言動の節々から滲み出まくってるんですよ!じぇらっちゃってるところとかガチ可愛いんですよ!

 ピュアっピュアな恋心が爆発している女の子は可愛い、それ以上もそれ以下もないというのがよく分かるんだな!だから渡辺さんはめちゃくちゃ可愛い。とにかく可愛い。以上閉廷解散! (……いや、もう少し感想続きますけどね)

 

 そして、この作品重要なのはこの点が個人的な好みである、異種族ならではの差異というのが日常に根付くものとしてしっかり感じられる点であったってところなんですよ。

 普通の人間ではない、っていうのはあくまで人間側から見るからそう思うだけで、案外本人たちは気にしていないっていう感じよ。まさしく風花が言っていた「自分の生まれを話すときにそんな長々話すことなくない?」という発言がそれを捉えている。そうなんだよな、人の中で暮らしてるエルフからしたら”その程度”のことなんだよなって。これがいいんですよ、こういうのこそがいいんですよ。異種族恋愛ってのは如何にして異なる部分に対する差異を生み出すかが大事で、本作は日常の中にあるファンタジーだからこそのちょっとした認識や自覚の違いがちゃんと作品の味として出てるんですよ。最高じゃないですか。

 更にここでもまた本人たちがあまり気にしていない理由の一端ってのが話の流れでしっかり見えてくるようになっていて、本当の姿ってなんだろう?恋は見た目なのか中身なのか? というような要素をしっかり深めてくれていたのも素晴らしかったですよね。



 というわけで、本作は本質的にはラブコメ

 そしてその日常にエルフというちょっとファンタジーが組み込まれていくことで、ヒロインの渡辺さんの魅力を引き出すアクセントとしてしっかり機能していく。またエルフであるという事実に対する意識の違いが、異種族恋愛としての旨味を引き出しながら、恋愛ぽわぽわ空気感に絶妙なメリハリをつけた物語を演出できているのが面白かったです。

 わたしの感想としてはこんなところになります。

 

総評

 ストーリー・・・★★★☆ (7/10)  

 設定世界観・・・★★★☆ (7/10) 

 キャラの魅力・・・★★★★☆ (9/10)

 イラスト・・・★★★★ (8/10)  

 次巻への期待・・・★★★★☆ (9/10) 

 

 総合評価・・・★★★★(8/10) 渡辺風花さんがめちゃくちゃ可愛いお話です!異種族恋愛はこういうのでええんや!

 ※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。

新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録

 

 最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください。

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