ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【新作ラノベ感想part246】※ただし探偵は魔女であるものとする

 今回の感想は2025年2月のダッシュエックス文庫新作「※ただし探偵は魔女であるものとする」です。

※ただし探偵は魔女であるものとする (ダッシュエックス文庫DIGITAL)

 ※画像はAmazonリンク

 

 

 ……今回、1ヶ月ぶりくらいの、ブログ更新です。

 春先、色々忙しすぎて本当にラノベを読む時間もブログを書く時間もありませんでした……。

 少しずつは読む時間も取れそうなので、また感想再開していこうと思っています。

 とりあえずは、今回の感想まとめていきます。

 

 

あらすじ(BWより引用

 ある朝、何故か目が覚める以前の記憶をすべて失っていた主人公は、傍に置いてあったメモ帳の指示に導かれ、「早見諫早」という人物を殺害した犯人を捜すために、とあるマンションの一室を訪れる。

 そこにいたのは、「玖条凜音」という探偵の少女。時間を戻すことができる【魔女】(=チェックメイト・ウィッチ)という能力を持つ彼女から、主人公は自分の名前が「早見諫早」であり、世界の治安維持のために暗躍する組織【究明機構】に所属していることを明かされる。

 なぜ殺害されたのか、本当に殺害されたのならばどうして自分は今ここにいるのか、その謎を解明すべく、早見は凛音に協力を仰ぎ、【魔女】の眷属として調査を始めるのだが…!?

 

感想

 うん、面白かったですね。

 ラノベでタイトルに「探偵」とあるのは基本的に探偵モノではない。

 という暗黙の了解を真正面からやってくれる、良質な異能バトルモノでした。



 本作のあらすじは概ね、あらすじの項で紹介した通り。

 記憶喪失の主人公が、その手がかりを求めて【魔女】という異能を持つヒロインの元を訪れて、自分で自分を殺した犯人を捜すという奇妙な問題解決へと向かう、そんなお話です。

 

 ですので、物語の大きな方向性として、謎が1つドンっと置かれていて。

 それを追い求めていくストーリーとしては、異能力者や主人公ヒロインの所属する組織のアレコレががっつり関わってきて、命を狙うやり取りがあったりする。

 そういう意味で、個人的には全体としては異能バトルモノの印象が強かった作品となります。



 その上で、本作の良かった点をいくつか上げていきますと。

 

 まず1つ目は、異能バトルの華をちゃんと分かっているところ、ですね。

 それはズバリ、相手の能力を如何に攻略するかというところ。

 主人公は記憶喪失のため無能力者、ヒロインの能力は時間を巻き戻すだけで直接的な戦闘能力はない。

 そのため時間遡行を使った死に覚えゲーのようなトライアンドエラーでしか戦いを制することができないため、どうして相手の能力を見極めていく必要があるので、異能バトルとしての面白さが自然と備わってきます。

 また、ヒロインの能力自体もほぼほぼ無制限に使えるため、無敵であるように思えますけど、時間遡行系能力の定石として能力者自身が能力を使う前にやられたら終わりという部分は十分に欠点となり、終盤ではそれを踏まえた上で相手の攻略に乗り出すところも非常にグッドでした。

 あとはめちゃくちゃ個人的な感想ではありますが、主人公(記憶取り戻し後)の能力について……、あれを見てジョジョのとあるスタンドを思い浮かべたのはわたしだけだろうかという気持ちがあったりなかったり。



 良かった点、2つ目。

 能力ありきの、主人公とヒロインの絶妙な距離感、ですね。

 重要なのは接頭語の「能力ありき」という部分。

 まず読者目線では、ヒロインの凛音は主人公のことをよく知っている、どころかかなり好意を寄せているように見える。ツンデレ比で言えば28くらいで、かなり序盤から好意ダダ漏れくらいの印象。なにせ主人公が記憶喪失なのを良いことに、自分の側にいるような眷属にしているような節もあったくらいですし。

 それは当然、主人公が彼女の知り合いであり、死んだと言われている「早見諫早」であるから、なのでしょうけど。

 それを踏まえて見ると、逆に距離感遠くない? 反応薄くない?と思うような部分もいくつかあるんですよね。主人公が記憶喪失だから、踏み込めない部分があるのか? それとも別に理由があるのか? という疑問が生まれてきます。

 さらに主人公は、死んだはずの人間なのに、他の組織の人から見られても怪しまれるようなことが全くないという謎がある。

 このヒロインのデレ具合はいったいどこから来てるんだと。彼女しか知らない主人公というのがあるのか、そしてそんな彼女でも主人公に好意ダダ漏れなのにデレきれない要素って一体何なの? という疑問が深まるわけですが。

 それが主人公の能力ありきの関係だと分かれば、一気にスッと入ってきた。

 なるほど、そりゃ凛音からの好意がこんな絶妙な距離感になるわけだと。好きは好きでも、恋愛的に好きなデレデレ感はあまりなくて、でも懐いてくる猫みたいな愛らしさが最高なヒロインですよ。

 こういう能力という前提あっての主人公とヒロインの関係性みたいな部分、個人的な大好物。とても良かったと思います。




 そして、良かった点3つ目

 最初にも言いましたが、本作は異能バトルです。

 探偵という名称をただの肩書きでしかないと、組織的に能力者たちにつけるちょうどいい肩書きが探偵だったと明言するくらいには、異能バトルモノです。

 ラノベにおける探偵をよく分かってるなぁと、序盤から読者に見せてくるスタンスは個人的に大変気に入って、本作への好感度が上がりましたね。

 

 しかし、だからといって本作のタイトルにある”探偵”が全くの無意味なワードかと言われればそうではなく。

 主人公が記憶喪失であるという点から、この物語の開始点としては冒頭シーンよりも過去にあるわけですが、それを踏まえた上での表現だったり、ヒロインの辿ってきた経緯だったりを重視しているところ。記憶喪失という前提を活かした描き方は、なかなか面白かったなと感じてます。

 そしてそういう部分で、確かに主人公の死という謎を追うという大きなストーリーの方向性をちゃんと活かして物語を展開しているのが分かりましたし、探偵という言葉が文字通りの事件究明を重視する作品ではないにしろ、本作ならではの意味合いをしっかり持たせていました。

 ですので、これはこれでしっかり探偵モノと言えるのでしょう。



 まとめますと。

 本作は、ラノベらしい異能バトル(探偵)モノの作品でした、という気持ちです。

 そして個人的な好みとして、しっかり異能を活かしたバトル展開や、ヒロインの絶妙な距離感の可愛らしさを描いていた点が好きでした。

 

総評

 ストーリー・・・★★★☆ (7/10)  

 設定世界観・・・★★★★☆ (9/10) 

 キャラの魅力・・・★★★★ (8/10)

 イラスト・・・★★★☆ (7/10)

 次巻への期待・・・★★★★ (8/10)

 

 総合評価・・・★★★★(8/10) こういう異能モノは良いですよね、好意ダダ漏れ魔女ちゃん可愛い

 ※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。

新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録

 

 最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください。

bookwalker.jp