【新作ラノベ感想part257】読心探偵・大葉香夏子は頭がわるい ~心が読めるから真犯人特定までは余裕ですけど証明方法が全然わかりません~
今回の感想は2025年5月のGA文庫新作「読心探偵・大葉香夏子は頭がわるい ~心が読めるから真犯人特定までは余裕ですけど証明方法が全然わかりません~」です。
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あらすじ(BWより引用)
ミステリーのお約束を無視した新・謎解きコメディ開幕!
『ラスダン』サトウとシオ最新作は、心が読める女子高生名探偵!?
人の心が読める能力をもった女子高生・大葉香夏子。この能力を探偵として使えば最強なのでは!?
難事件も華麗に解決して一攫千金待ったなし! と意気込むものの――残念ながら香夏子はバカなのだった!
「トリックも真犯人も分かる。だけど――証拠がどこにもないのよ!」
ああっ、読心能力者なのに頭がわるい! 本当に探偵できるのか!?
密室の怪事件、遺言書逸失事件、奇妙な見立て殺人事件――犯人の秘密はお見通しなのに、肝心の証明方法が全っ然わからないんですけど!
ミステリーのお約束を無視して犯人の心を直接読んじゃう、掟破りの新・謎解きコメディ開幕!
感想
イメージとしては、ギャグ漫画を見ている雰囲気。
そして個人的にはかなり楽しく読めて、満足できました。良かったです。
本作の内容としては、とある悪い科学者に誘拐されて、人の心を読むことが出来るようになった少女・大葉香夏子が、同じく怪力の改造人間になった少女・安藤暦と一緒に様々な事件解決に取り組むお話です。
そして、本作はそのタイトルから分かるように、
心の声が読めるから犯人はすぐに分かるけど、どうやってそれを証明すれば良いか分からない! というところをミソとしている作品です。
さらに言えば謎解きコメディと紹介されている作品でもありますし、本質的な部分は謎解きとか推理よりもコメディに比重を置いている作品。
ですので、まず第一にこの点について言及しますと。
第一話冒頭からわたしは思いました「いや、犯人の心の声、めっちゃ饒舌ぅ!!」「他の容疑者もクセが強すぎるんじゃ!」と。
わたしは、こういう初手で作品の方向性をハッキリしてくれる作品が基本的に好きです。
ですので、この作品も例に漏れずこういうギャグコメディ的な方向で、犯人分かるけどどうしようっていう話をやってくれるんだなと分かるのが気持ち良かったし、その後の事件の数々でも色々な癖の強い心の声を披露してくれる容疑者たちがいて、事件のシリアスさがどんどん遠くなっていくので終始一貫してそういう作品として楽しめるのが良かったですよね。
このシリアスさを薄れさせるようなコメディ具合というのは主人公である香夏子とその相方である暦の過去にもしっかり適用されており、二人とも悪い科学者に誘拐されて改造人間になれたことで特殊能力を手に入れたという一見重たい背景を持っているのに、その内容が語られれば語られるほどやっぱり笑うポイントだよなと思わされるので、本当に隙が無いですよ。さらにその内容がしっかり伏線になって効いてくる終盤もありますし(笑)
また、心の声が聞こえるけど事件解決ができない、というネタに関しても。
最初は純粋に証明するのが難しいという問題でしたけど、話が進む中で「相手が心の中で喋っている言葉がそもそも理解できない」とか「容疑者全員が全員を疑いすぎてて、事件の真相を信じてもらえない」など、心の声を読むだけではどうしようもない状況というものにバリエーションをつけており、その点で一発ネタっぽく見える部分も飽きることなく面白おかしく読むことができました。
あとは、キャラの名前。
主人公の名前が大葉香夏子・・・「おおば かなこ=大馬鹿な子」というひどいネーミングで作中でもそれがいじられるのが、ちょっとね💦
しかもこの香夏子ちゃん、頭が悪いと言われるけれど作中の描写を見ている限り地頭はそこまでわるくなさそうで、単純に知識量が少ないとか勉強苦手だから頭に入ってこないタイプの子っぽいので、そう見るとある種の愛されキャラ的な子なんだなと思ってけっこう好感を持てちゃうので、よりいっそうこういう名前でいじられる系なのがじわじわ来てしまうのですよね。可哀想というか、でもこれでいいような、この複雑な感情ですよ。
ともあれ、終始一貫したコメディ調と、心を読んで事件を解決というネタのバリエーションはギャグ漫画を見ているような心地で個人的には満足できるモノでした。もし続編が出るなら、今度は怪力の改造人間になっている暦ちゃんのコメディを増して1巻よりもはちゃめちゃ度をあげてほしいと思いますね。
総評
ストーリー・・・★★★ (6/10)
設定世界観・・・★★★★☆ (9/10)
キャラの魅力・・・★★★☆ (7/10)
イラスト・・・ ★★★☆ (7/10)
次巻への期待・・・★★★★ (8/10)
総合評価・・・★★★★(8/10) 個人的にはこのくらい全体の雰囲気をコメディに寄せてくれるとちゃんとそういうものとして楽しめるので良かったです
※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。
新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録
最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください。
