【新作ラノベ感想part260】一途な彼女がフラれてくれない
今回の感想は2025年5月のダッシュエックス文庫新作「一途な彼女がフラれてくれない」です。
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あらすじ(BWより引用)
平穏で自由な趣味生活を愛する高校生の桜庭碧人は、ある日突然、隣のクラスの完璧美少女・遊薙さんに告白された。恋愛への忌避感から交際の申し出を断る碧人だったが、遊薙さんは意地でもフラれてくれない。 「だから、イヤだってば……」「そこをなんとか!お願い!」 口論の末、仕方なく条件付きでの交際を受け入れた碧人。しかし、すぐ愛想を尽かすはず、という読みははずれ、「好き!」が溢れる遊薙さんに徐々に絆されていく。だがその一方で、碧人にはどうしても恋に前向きになれない理由があって――? 諦めてほしいワケあり彼氏と、諦めたくない一途な彼女の、もだキュン攻防戦ラブコメ、開幕!
感想
ちょっと今回は感想やや短めです。
と言いますのも、本作はウェブ初の作品で、わたしにしては珍しくウェブ版が既読の作品になっています。そのため基本的には好きである、という前提の感想になってしまうので、正直それ以上に言うことが何かあるかな? ということ。
とはいえ、いつも通りに感想は書きます。
まずは本作の概要から。
本作はいわゆるラブコメ作品。
主人公の桜庭くんは映画が読書といった趣味を重視して、恋愛にはあまり前向きになれない。
一方、そんな彼に告白した遊薙さんは、当然フラれるものの何でもするからとりあえず付き合ってほしいと引き下がらない。
渋々、自分の趣味を邪魔せず、関係も公にしないなどの条件をつけて仮のお付き合いをすることになって……、といった様子で始まるお話です。
本作の肝はやはり、恋愛をすることそのものへの主人公とヒロインそれぞれの意識や考え方、価値観であったと思います。
主人公の桜庭くんとしては、趣味と恋愛だったら自分の趣味を優先したい。恋愛によって、自分の自由が奪われることに煩わしさを感じている。
……まぁ、正直分からなくもないですね。
わたし自身、こうしてラノベを読み、雑な感想を吐き出し日々を過ごすような人間でありますから、人間関係と自分の趣味を天秤にかけてどっちが優先するかは、ケースバイケースではありますが悩むポイントになります。
逆にヒロインの桜庭さんは、いつだって好きな人と話したり一緒にいるだけで幸せだと、例え相手が素っ気なくてもそれが自分の好きを諦める理由にはならないと。
そんな一途で、ある意味では一方的すぎる傍迷惑な、ある意味ではこれ以上なく純粋な好意を向けてくれる女の子。
ラブコメを読むときのわたしの思考回路では、このくらい恋愛でまっすぐな人はすごく好きです。なにせ恋してるなら多少の無理は押し通せ、好きを表明できないヒロインなんてものはいらないから、と思うのがわたしのラブコメへのスタンスなので。
そうなると、本作に関して思うことは1つしかなくて。
桜庭くんに共感はできるけど、でも趣味と恋愛どっちが大事という話はさほど重要じゃなくて……、君は遊薙さんの好意が嬉しいの? 嬉しくないの? どっちなの?
というその一点。向いてる向いてないとかじゃなくて好きか嫌いかでお話をしてくれと。
恋愛のスタンスや考え方はそれはそれで重要であることは理解できる、一方で恋愛があくまでただの感情の問題でしかないのだから遊薙さんの見せる好きで一途というのは何よりも正解。
そしてわたしがこの作が好きなのは、二人が仮の恋人という関係を通じて、こうして読んでいるわたしが感じるような疑問を含めた恋愛観にしっかり向き合い、そして二人でちゃんと答えを出す、そういうお話になっているからです。
最初から桜庭くんに勝ち目ないでしょうし、収まるべき場所に収まる予定調和になることが分かりきっていても、その着地点に向かう中で二人が恋愛において大切なものをしっかり分かり合う、そういう過程が大事だとしっかり分かるんですよ。
1対1ラブコメでこのくらい1冊でまとまりつつ、しっかり満足感が得られるものというのはやっぱり素晴らしい。
まぁ、それはそうとして。
ここまでの感想でチラッと言いましたが。
ラブコメにおいて、好きと言えないヒロインが大嫌いなわたしです。
また基本的に幼馴染至上主義を掲げたりもします。
結果として、本作の幼馴染の女の子はものすごーく地雷でした……。昔、ウェブ版読んだときはいなかったキャラだと思いますけど。
総評
ストーリー・・・★★★★ (8/10)
設定世界観・・・★★★ (6/10)
キャラの魅力・・・★★★☆ (7/10)
イラスト・・・ ★★★☆ (7/10)
総合評価・・・★★★★(8/10) やっぱり、恋愛するなら当事者同士で想いや考えを伝えるのがいちばん大事。それがよく分かる作品。
※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。
新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録
最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください。
