今回の感想は2025年4月のスニーカー文庫新作「溺れるベッドで、天使の寝顔を見たいだけ。 #ふたりで犯した秘密の校則違反」です。
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あらすじ(BWより引用)
部屋もベッドも、気持ちイイことも、シェアしよ?
高校二年生の私・雪平彩凪は、両親の離婚をきっかけに一人暮らしをすることに。
新居のドアを開けると――そこにいたのはお風呂上がりの同級生・深未悠宇だった! って、何このラブコメ展開!?
手違いによる二重契約だったけど、女の子同士の安心感もあり、私たちは共同生活を受け入れる。
初めは境遇が似てるだけのルームメイトだったのに……
一つ屋根の下、身体が触れ合うたびに高まってゆく私たちのキモチ。
キスにハグ、人には言えないあんなことまで――悠宇は私に求め始めて!?
「お願い……私のこと、もっと彩凪のものにして」
大バズり中の百合カップル漫画『志乃と恋』千種みのり
カゲキな同棲ガールズ&パニック!!
感想
うん、面白かったです。
本作は表紙やあらすじからも分かる百合作品。
不動産屋の手違いで二重契約になってしまっていたことをきっかけに、同居することになった彩凪と悠宇のお話です。
そして本作は百合ラノベの中でもがっつりえろいことをします。挿絵も描写も含めて、それはもう結構序盤から行為に及びますとも。
正直なところ、まだ二人のキャラがあまり分かっていない状態からそういうシーンを見せられても、という気持ちはありましたが、
本作の場合はむしろ逆で、そういう行為を通じてしっかり二人の心情を見せてくれていたので、それはそれで意味があり読み応えもある作品だなと、読み終わってみればそう思いました。
特に、本作の主役である二人、彩凪と悠宇はそれぞれが過去に何かしら抱えているものがあって、それゆえに求めてしまっているものがある。
まさしくその渇望がパズルのようにバチッとハマってしまったのがこの二人で、だからこそ溺れるような性行為描写と並べて徐々に明かされていく二人の胸の内というのが、読み進めるほどに面白さが生まれてくる本作の魅力となっていました。
特に悠宇と彩凪どちらから関係を求めているのかという部分の描き方、序盤と終盤で逆転しているように見せかけて、その実ここでやっと読者的に完璧にハマったなと思える構成が良かったなぁと思ってます。
また、そんな風にしてお互いを求める気持ちがどんどん大きくなり、関係値は共依存のような二人だけの世界へ狭まる方向に進むのですが。
物語としてはむしろ逆で、二人が二人のことを想い合えばこそ、二人以外の人々との関わりというものを掘り下げていく必要が出てくるという描き方も上手いなと思いました。
冒頭導入から、悠宇と彩凪それぞれの特性やスタンスのようなものは匂わされていたけれど、モデル業やアドバイザーのような活動を経てバディ的な二人の役割が完全に確立して、問題解決へと向かうような物語展開。
その問題としてあった「Frand Cru」というブランドの社長と副社長が抱えていた悩みと、それを打ち破るブランド名に込められた想いと願い。
そういう要素要素にしっかりとこの作品ならではの面白さが眠っていて、だからこそ中盤からはただメインとなる二人の関係じゃない、広い視点から物語がどんどん楽しめるようになっていく。
そして先の話にも通じる部分ですが、終盤になって彩凪側がどんどん掘り下げられることによって、物語としても波を感じ、二人の関係性にも不穏さを感じ、読者を一気に引き込み話の結へと、二人の関係性のバチッとハマる場所へと、導く山場の魅せ方も分かってるなぁと思わされます。
ですので、本当に全体的な感想としては。
序盤こそいきなりエロから始まる展開に面食らうものの、読み進めればメインの二人のことも物語のことも面白く感じられるようになる、そんな作品だったかなと。
1巻完結でも十分なくらいには満足できましたね。
総評
ストーリー・・・★★★★ (8/10)
設定世界観・・・★★★ (6/10)
キャラの魅力・・・★★★ (6/10)
イラスト・・・★★★★ (8/10)
次巻への期待・・・★★★☆ (7/10)
総合評価・・・★★★☆(7/10) エロに意味がある、ラノベではやっぱりそういうのも大事だと思うのでした。
※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。
新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録
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