ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【新作ラノベ感想part269】恋人になったらしたいこと全部するビジネスカップル

 今回の感想は2025年6月のファミ通文庫新作「恋人になったらしたいこと全部するビジネスカップ」です。

恋人になったらしたいこと全部するビジネスカップル (ファミ通文庫)

※画像はAmazonリンク

 

 

あらすじ(BWより引用

 初恋の少女と始めるビジネスカップルチャンネル、配信スタート!

 

 佐々木象司は、料理動画を配信する人気高校生配信者。しかしとある事情から、象の被り物をつけ、パオンと名乗り周囲に正体を隠していた。ある日、同じクラスの美少女麦倉猫葉から『秘密の交渉』を持ちかけられる。それは「あなたが人気配信者パオンだって、私は知っている。バラさない代わりに私を配信者として成功させて欲しい」というもの。猫葉に淡い恋心を抱いていたことから力になることを決めた象司は、一緒にチャンネルを運営する妹美兎に相談するのだが、美兎の提案はまさかの猫葉と「ビジネスカップル」になることだった……。

 

感想

 今回の感想は少し妄言から入らせてもらいます。

 というのも、本作を購入するきっかけについてなのですが。




 わたしには、本作の表紙が、どうしてもNTR系エロ漫画とかのNTR報告ビデオレターっぽく見えてしまっています……っ!!!

 何を言ってるのか分からないと思いますが、わたしにも分かりません。

 しかし可愛い女の子と怪しげな覆面男となれば、

 

 覆面男「彼氏クン見てるかなー? はーい、それじゃあ今から君のカノジョを寝取っちゃいまーす!」

 みたいなことを言いながら、無造作に女の子の肩に腕を回すと、それだけで女の子の方は、体に刻み込まれた快楽を思い出して少しビクッて反応しちゃうんだよね。

 それからすぐにメスの顔になって、同時に彼氏を裏切っていた罪悪感を仄かに感じさせるようなちょっとぎこちない笑みを浮かべながら、でもこれからまた間男から与えてくれる快楽を想像するだけで堪らなくなって

 女の子「……///」

 何も言わず、ただ手でハートを作るだけで完落ちしてます宣言をしちゃう。

 

 みたいな妄想が勝手に浮かんで来てしまうんですよ。

 特に、こんな素直に眩しいようなラブコメやっている作品だったら、本来主人公が被ってるはずのYouTube用のキャラのかぶり物をあえて間男が被っていて、その上で彼氏くんの家で撮影をしているとかいう状況を想像したら脳破壊力があまりに高すぎて、もう完全にそういうものでしかないだろと思ってしまうわけですよ。

 さらに本作、読めば分かりますけど、ヒロインがお金に困っているみたいで、母親とか妹との関係にも色々悩みつつ、しかし少しのプライドと虚勢で必死に自分を奮い立たせながら懸命にお金を稼ごうとYouTube撮影がんばってるような女の子なんですよね。

 ……エロ漫画だったらめっっちゃ簡単に快楽堕ちさせられそうな属性すぎる! 主人公がそんなヒロインの事情を慮って距離感を大切にしているみたいなのをおかまいなしに、間男は体の関係でそれを一気にぶっ壊してしまうやつですよ。そうとしか思えない!

 あわわわ、脳破壊はダメですいけません許されません!




 ……、とまぁ、ガチめに妄言の類でしたが。

 表紙を見ただけで「エロ漫画の読みすぎかな」と自分を省みてしまうほどに、強烈な表紙だったので流石にちゃんと購入して中身を精査してみようと思い、購入した次第でした。

 

 そして、ここからは真面目に感想を書いていきます。

 本作の感想を一言で述べるなら「タイトルから思っていたようなシチュエーションラブコメ的要素はほとんどなく、1冊で1つの起承転結として小さく手堅くまとまっていた」というようなものになるでしょうか。

 そのため、綺麗にまとまっていることでの良い読後感がある一方で、ラブコメとして期待しているようなものがなかったことで満足感はやや低く、これが素直な気持ちとなります。



 クソみたいな妄言のところでも軽く触れましたが、

 本作はお金に困っているヒロインが、覆面料理系YouTuberをやっている主人公に、自分もYouTubeで稼げるようになりたいと相談(正体握った上での交渉という名の半分脅迫)から始まるお話。

 主人公は、小学生時代にヒロインとのとあるエピソードから一方的な恩を感じており、どうにか彼女の力になれたらと思い、結論として自分の運営するチャンネルに助手として登場させ、新たにビジネスカップル系YouTuberとしての活動もすることになる……というように話が進んでいきます。



 そして、本作の中心は、

 そのYouTube活動におけるビジネスカップル的なやり取り(すなわちシチュエーションラブコメ的要素)ではなく、

 ヒロインが何故そんなにもお金を稼ぎたいのかという家族背景と、主人公がかつてヒロインに感じている恩というような、メインの二人の心情部分になっていました。

 ですので、この点に関してはしっかり掘り下げられた上で、1冊でキリ良く話をまとめてることで読み心地の良さが確かにあったと思えるものになっていたと思います。

 

 そして、それに伴うキャラもしっかり描くべきところを見せてくれたかなと。

 他人に心を開かないヒロイン。主人公の目には孤高の存在のようにも見えるけど、実は精一杯強がって、必死に自分を守っているだけだと。そんな彼女がときおり見せる素の表情とか言葉というのはなかなか可愛らしいものでしたし。主人公との関係も恩に恩をという絶妙な関係性がゆえによりいっそう素直な言葉を口にできない部分もあるというのは良かったかなと。

 主人公側も、基本的に最初からヒロインのために行動をできるキャラで、終盤になってもそのスタンスが崩れないのは良かったと思います。彼自身の背景として、覆面料理系YouTuberをやっている理由やネットの悪意というものが大きく関わっており、その恐ろしさを知りつつヒロインのためにはかつての恐怖を乗り越えていけるというのは物語としてなかなか良いところを見せてくれたなと。



 ただ、最初にも言ったように。

 そういうメイン二人の背景の掘り下げを重視する一方で、純粋なシチュエーションラブコメ的要素のような主人公とヒロインの恋人らしい空気感でニマニマというようなことがほとんどなく、ビジネスカップルとしての活動もほぼダイジェスト的に進んでしまったため、メイン二人の現在の関係値の変化という部分がほとんど見られなかったのは残念でした。

 これは、二人の話がほぼほぼ過去の要素のみで完結してしまっているように見えてしまい、二人で行っているはずのYouTube活動そのものがあまり意味を成さないものになっているように見えると、話というより情報を読まされている感が強くなっているように思い、わたしの好みから少し外れてしまったというわけですね。

 

 

 

 ですので、総合的な満足感はほどほど。

 ライトな読み口で1冊しっかり読み切れるので決して悪くはないですね。

 ただ、個人的には表紙からクソみたいなNTR妄想しているのが最高潮だったかもしれない……。

 以上です。

 

 

総評

 ストーリー・・・★★★☆ (7/10)  

 設定世界観・・・★★☆ (5/10) 

 キャラの魅力・・・★★★ (6/10)

 イラスト・・・★★★★ (8/10) 

 次巻への期待・・・★★☆ (5/10) 

 

 総合評価・・・★★★(6/10) たぶんわたしの頭はちょっと最近バグってます。

 ※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。

新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録

 

 最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください。

bookwalker.jp