ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【新作ラノベ感想part273】負けを認めたら、もっと触らせてあげるけど? ざーこ

 今回の感想は2025年7月のGA文庫新作「負けを認めたら、もっと触らせてあげるけど? ざーこ」です。

負けを認めたら、もっと触らせてあげるけど? ざーこ♡ (GA文庫)

※画像はAmazonリンク

 

 

あらすじ(BWより引用

 登場ヒロイン、全員メスガキ!?

 勝って爽快、負けても快感!

 ラノベ史上最も“気持ちがいい”青春ラブコメディ、開幕!!


 「ざーこ、ざーこ」
 「頑張れ、頑張れ」
 「プライド無いんですかぁ?」

 世間には『メスガキ』という少女がいる。いやらしい格好や言動を駆使して、思わせぶりに男を誘惑してくる小悪魔たち。

 俺・紀伊八尋もメスガキに翻弄される一人だ。

 クラスメイトには言葉で。幼馴染には足で。そして優等生には乳で責められて――俺の理性は限界寸前!

 こいつらに打ち勝つ方法はたった一つ――“わからせる”こと。

 「なら来いよ、メスガキ共。お前ら全員、わからせてやる!」

 登場ヒロイン、全員メスガキ!? 勝って爽快、負けても快感!

 ラノベ史上最も“気持ちがいい”青春ラブコメディ、開幕!!

 

感想

 なるほど、これは良いですね。

 個人的な印象として、本作はラブコメ的シナリオを持つ音声作品のような感じ。

 純粋に物語そのものを楽しむと言うよりも、より気持ち良くボイスを聴くためのキャラの関係性やストーリーがあるタイプの作品に近いものがあるのではないかと思いました。

 

 特に本作においては、ヒロインたちのいわゆるメスガキ煽りとされるセリフに関しては非常にこだわりを感じる部分であり、そのセリフ回しとかにちゃんとASMR系のそれに近い雰囲気があったのではないかと思います。

 そのため普段からDLsiteなどでASMRやえっちな音声作品をお楽しみして、その台本とかにも目を通していれば、♡や句読点の使い方から文章でも声の雰囲気や間が想像できるのではないかと思いました。

 

 そのセリフ回しという強力な個性を持っているために、

 本作はやはりそこを軸として、ヒロインたちにからかわれる主人公の日常というようなシナリオの肉付けをしていった作品というような印象を感じたというわけですね。

 性癖的な意味だけでなく、ASMR展開もするくらいそっち系に寄せている内容で攻めているところは、本作なかなか挑戦的な作品なのでは無いかと思いました。




 さて、そんな本作の内容について改めて触れていきますと。

 メインヒロインとなるのは、クラス内でも主人公の八尋とその幼馴染である葉月にだけ懐いている小柄な表紙の女の子・荊木小羽。

 約1年前、高校入学を機に仲良くなった彼女と八尋の日常はメスガキ煽りする側とされる側、一目もはばからず誘惑するヒロインと、それがいけないと分かっていても興奮してしまうどうしようもない主人公。

 そんな日々で、二年生に昇進してから八尋は隣の席の清楚系美人クラスメイトである教良寺天菜から、小羽と仲良くしたいと相談をもちかけられて・・・

 

 と、主にそんな内容になっていました。

 基本的には主人公が二人の女の子の仲を取り持とうと努力するけれど、警戒心の強い小羽は素っ気なくて、機嫌が悪くなった小羽に何度も弄ばれながらどうにかこうにかしていくというお話。



 まず、個人的に良かったと感じるのは主人公ヒロインの関係性でしょうか。

 八尋と小羽が仲良くなるきっかけは本編時間軸より、1年ほど前。

 既に出来上がっている関係性からスタートしています。

 主人公とヒロインの特殊な関係だったり、シチュエーションだったりを楽しみたい作品としてはやはり導入からスムーズにその推しとなるシチュエーションを展開できるのは良いですよね。

 ASMR系の音声作品も最初のトラック1とか0では、ヒロインとの関係性を簡潔に明示してから、本番の各種シチュエーションボイストラックが始まるでしょう。それと同じです。既に設定としてある関係性を最初に明示してから、すぐさま読者の期待するメスガキ煽りセリフを見せてくれるのは、分かっているなと感じました。



 続いて、本作ではヒロイン全員がメスガキと謳われています。

 これについて、まず正統派のパッとイメージできるメスガキヒロインというものはなかったと思います。その上で本作ヒロインたちがメスガキなのかどうかと聞かれると、わたし自身にはなかなか判断しかねるところですが。

 少なくともヒロイン三人とも、「女の子にからかわれたりいじめられたりするのが好きな人なら好きだろうキャラ造形」をしっかりされていたかと思います。

 

 小羽はいわゆるダウナー系。個人的にはいちばん声として想像しやすいタイプでした。

 分かりやすい正統派メスガキのざ~こ♡とは違いますが、わたしとしては耳元で囁くように「雑魚雑魚ざ~こ♡」と言われる方が興奮するので、本作も読みながら心のちんちんがびくびく反応してしまいました。これがマジのR18の作品だったら、現実のちんちんまで反応していたことでしょう(セリフ的には結構グレーなところまで攻めているのもあって、そこはちょっと危なかったかもだけど、わたしは本作主人公ほど頭が煩悩で支配されている人間ではないのでそう簡単に興奮しません)。

 そして、彼女はその性格的になかなか他人と深く関わることができないために、一度懐に入った人間には独占欲や嫉妬を見せてしまうというのが良いですよね。普段の誘惑的な言動に、自分を見ていてほしいという好意がにじみ出ているのが大変可愛らしい。

 DLsiteで発売中の音声の方も聞きましたが、本編よりはむしろこっちの方が好き好きが溢れていたのではないでしょうか。逆に本編では教良寺さんと仲良くなると言うストーリーを経ることで、そういう気持ちを持つ小羽のパーソナリティな部分をしっかり掘り下げられており、その点ではしっかり媒体の使い分けもできており、両方を合わせてメインヒロインとして申し分ない魅力を見せてくれたと思います。

 

 続く、幼馴染の葉月。彼女に関しても、メスガキなのかは微妙なところですが。

 幼馴染という距離感だからこその、主人公の幼い頃の恥ずかしい部分やよく分かっている性格的な部分でからかってきたり、現在の小羽にいいように弄ばれてる様子を笑いながら見ているような立場というのもなかなか良いものではありました。

 彼女はセリフ数的にも煽り系のセリフはあまり多くないのですが、その数少ないセリフが明確に演技でからかうように言ってくるものなので、小羽の自分を見てほしくて誘惑してしまうセリフとは差別化されているのも好評価。

 そして、そういう立場だからこそ主人公と小羽の両方の友人として、彼女だから仲良くできているのだろうと思えるところがある良い友人キャラだったなと。

 

 そして、最後にクラスメイトの清楚系美人の教良寺さん。

 清楚だと思っていた子が実はドスケベ、みたいなギャップはやはり王道。

 小羽みたいな淡々と煽ってくるのとはまた違って、丁寧な口調で楚々とした雰囲気を持ちながら興奮を煽られるのってすごく気持ちよくなるんですよ。「もう我慢できないんですか?」「どうしてほしいかおねだりしてくれたら考えてあげますよ?」「はい、ダメで~す。我慢してくださ~い」みたいなやつ。R18のえっちな音声作品でこういうの大好きなんですよね。

 小羽が王道に可愛くボイスで癒やしや好き好きを提供してくれるヒロインだとしたら、彼女は王道にエロい男の欲情を煽るのがよく分かっているヒロインと言ったところでしょう。ちゃんと絶妙に異なるニーズ両方に応えるヒロインがあるのは大変助かります。

 またこのようなニーズに応えるという点について、女の子にいじめられるのが好きな人の中にも「最後に女の子をわからせるのが好きな人」「わからせたと思ってから、逆転敗北で結局女の子にわからせられるのが好きな人」という二種類がいるのではないかと思います(ちなみにわたしは後者です)。実際に本作の公式あらすじでは、主人公がわからせてやる、と決意するようなセリフから勝っても負けても~と終わっていますが、ここからちゃんとわからせるタイプと、結局敗北するタイプの両方が普通に想像できるんですよね。そういう意味ではあらすじも上手いですし、あまりに業の深い性癖への理解度を感じるところでもあり好感が持てました。

 であるからして、通常はそれぞれ音声作品を買う際には自分の好きなタイプを選定していると思われますが、本作の場合は複数ヒロインがいるためそれぞれのヒロインでその相反する2つの趣向をしっかりと満たせることができるのが、明確な強みと言えるでしょう。

 

 まとめると、

 主に小羽と教良寺さんの二人で、それぞれの方向性のからかい誘惑煽りをしっかり分担して描きつつ、その間の緩衝材として葉月が友人ポジから援護弾幕を放つ、3ヒロインをしっかり活かした良いバランスがあり、

 ヒロイン全員メスガキかどうかは別として、この手の女の子にからかわれたりいじめられたりするのが好きな人の需要をしっかり満たせる良い作品だったと個人的には思います。

 ただ、現状ではいわゆる正統派メスガキキャラがいないため、2巻以降があるならそこを上手く抑えてきたりすると、また上手い具合に性癖の間口を広げられるのではないかと思いました。

 というかやはり欲しいですよね、自分が可愛いことを自覚しててそれを武器にしてからかってくるけど、本当に相手が嫌なことはしない線引きがしっかりできているようなちっちゃな女の子(それじゃあ小悪魔だろとかツッコミされると否定できませんが)。自分を見てほしいが故の煽りとか、優等生のギャップ恍惚いじりとかとは違う、シンプルにちっちゃい子にからかわれるタイプのやつ。「お兄ちゃん」とか「先輩」「先生」とか呼ばれる明確に年下の子から。

 

 

 一方で、ネックとなるのは主人公でしょうか。

 この主人公、基本的に頭が煩悩に支配されているどうしようもないやつで。女の子にいじめられても喜んでしまうけど、それを頑なに認めないのですよ……。

 もっと素直になれよと。いいじゃないか、普通に可愛い女の子も好き、エロい女の子も好き、でかいおっぱいも好き、女の子にいじめられるのも好き、それで良いじゃないですか。何がいけないんですか? 小羽ちゃんの指フェラとかすごくえっちだっただろ、教良寺さんの乳首攻めにはぞくそくしただろ。

 何がいちばんの問題かって、この主人公を見ていると、かたくなにロリコンであることを否定する自分を見ているようで辛いんですよね……(いや、わたしはロリコンではありませんが。小さい女の子を可愛いと思うのはごくごく自然の感情で、そこに性欲的な気持ちがないので、わたしは決してロリコンではないです。じゃあお前は本作の小羽ちゃんに興奮しなかったのかと聞かれたら、余裕でバキバキに興奮できますけどと即答しますが、小羽ちゃんはその見た目がいくらロリロリしていて、口絵からパンツチラ見せとかで鼠径部えろすぎだろとか、生足すべすべ足の指ぺろぺろしたいなぁとか思ったとしても、彼女は高校生ですからね。ロリコンに該当しないんですよ。仮にえっちなことをしてもそれは高校生同士の純愛でしかありません。えっちな漫画でもちゃんとしたロリ系作品と、控えめな発育のヒロインの作品は全然違う魅力があるでしょう。本作は後者なんです。断然後者です。……これ、ロリコンの否定になってなくない?なくない?)




 さて、長くなりましたが本作の感想をまとめましょう。

 再三言うことになりますが、性癖をテーマにした作品として、その需要をよく理解しており、セリフ回しやキャラ造形で強みを発揮してその需要を満たせるだけの供給をしてくれる作品でしたね。

 個人的には満足させていただきました。

 感想中でも触れましたが、DLsiteで発売中の音声も含めて良かったと思います。

 

総評

 シナリオ・・・★★★☆ (7/10)   

 キャラの魅力・・・★★★★☆ (9/10)

 男を煽るセリフ回し・・・★★★★ (8/10)

 イラスト・・・★★★★☆ (9/10) 

 次巻への期待・・・★★★★☆ (9/10) 

 

 総合評価・・・★★★★(8/10) ……今回の感想、ただの性癖暴露怪文書でしかないのでは???

 ※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。

新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録

 

 最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください。また今回はDLsiteで販売中の音声作品の方もリンクを貼っておきます。合わせてチェックしてみてください。

bookwalker.jp

www.dlsite.com