【新作ラノベ感想part274】神様を決める教室
今回の感想は2025年4月の電撃文庫新作「神様を決める教室」です。
※画像はAmazonリンク
あらすじ(BWより引用)
英雄たちが神を目指すこの学園で、彼女のために僕は手を汚す――
★「才女のお世話」の坂石遊作が描く、悲しくも美しい学園ファンタジー★
最初に話しかけてくれた英雄を殺した。同じクラスになったばかりの異能力者を殺した。殺した、殺した、躊躇もせずに。彼らが、不正を犯したから。僕にも、叶えたい願いがあるから。
「それでは、ミコト様。たくさん殺してください。たくさん裁いてください。それが粛正者(あなた)の役割です」
あらゆる世界の英雄たちを死後に集め、次代の神を決めるための学園。過酷な試験を乗り越えた一人の生徒のみが卒業を許され願いが叶えられる一方、脱落者は世界から完全に消える。異能も持たず英雄でもない元暗殺者・ミコトはクラスメイトに正体を隠したまま違反者を処刑していく。しかし、誰をも救いたいと願う、心優しい聖女・ルシアとの出会いが少年の行動原理を変えてしまう。
「――お前が正しい心を持つ限り、僕はお前を護ってみせる」
聖女を神の座に導くため、少年の暗躍が始まる!
感想
面白そうだとは思うけれど、これを面白いと断言できるかは微妙。
率直な気持ちとしてはそんなところでしょうか。
その大きな要因としては、1巻全体の内容が公式のあらすじほぼそのままで、1巻かけてプロローグを描きここからようやく本編スタートというような形になっていたからです。
わたしは基本的にラノベでは長編シリーズが好きだったり、えろげーなどのノベルゲームも好んでやるような人間ですので、基本的に物語がしっかり完結しているあるいはある程度1つの大きな一段落するところまでを読まないと、それを好きだどうだと言うことが難しいのですよね。
本作は、まさしくその感想が難しい作品でした。
その前提で少しだけ、話を整理しますと。
本作は数多の世界から英雄と呼ばれるような活躍をした人々が集まる死後の世界が舞台。全員が高校生程度の姿にセットされ、そこで次世代の神を決めるための試練を受けることになるというようなストーリーですね。
まずこの基本設定から、様々な特殊能力が跋扈する試練というものがなかなか面白そうだなと思いますよね。単純な異能バトルとしても、お互いに手の内が全く分からない状況での駆け引きだったり、全く見たことも聞いたこともないような技能体系があったときにどうやって攻略するのかというハラハラ感がありそうですし。本作では試練を乗り越えるという性質上、単純な戦いだけでなく各自が能力をどう活かしていくのか、ときには協力が必要になるでしょうからそこでどれだけ手の内を明かすのか仲間との関係を築いていくのかという一挙一動にも注目しなければならないところでしょう。
そしてこのような世界において、主人公は試練のルールに違反した者を影ながら始末する特殊な立場として招かれます。
基本的には一般的な生徒と同じように過ごすものの、次世代の神になる云々には関わらず、違反者を始末した成績に応じて得点が加算され1つだけ願いを叶えることができるというものです。
主人公はそのような暗殺者という立場に、生前の経験(主に師匠と慕っていた相手との最期)からあまり積極的になれない状況だったところに、その師匠と同じような理念を掲げるクラスメイトの聖女ルシアと出会うことからその在り方に変化が生まれると。
この辺りでも、生前の師匠に関して彼女は一体何者なのか?という大きな謎を残していたり、主人公がヒロインに向ける目があくまで師匠の面影を感じてという部分で正常な関係とは言えない点で果たして不和が生じたりはしないだろうかと、気になるところがありますね。
学園モノで試練を乗り越える物語という点から、組ごとの派閥争い的なものが生じています。主に主人公たち聖女ルシアをリーダーとするグループと、それに対抗する女王と呼ばれる少女エレミアーノをリーダーとするグループでの争いですね。
これもどのような動きを見せるかは気になるところ。
また個人的な欲として、エレミアーノが分かりやすくそうであったような、実際の生前の年齢から現在の高校生程度の姿がかけ離れていることによる影響のようなものが今後もう少し描かれるといいなと思っています。せっかくそういう設定があるなら、やはりそういうところからも数多の世界から多種多様な人間が来ている人種のるつぼ感がほしいのですよね。もちろん世界観ごとの価値観などの違い的なものを描いてくれても全然ウェルカムですが。
このように、本作は要素を抜き出せば気になる点、面白そうな点は多くあったと思います。ただそれを十全に活かすにはまだまだ分量が圧倒的に足りておらず、1巻かけてようやく話が始まるところなので、この段階での評価は正直難しいかなと。
とはいえ、これだけ要素の多い作品でありながら、読みにくさをあまり感じず設定を呑み込みやすかった点で作者の腕の良さを感じるのは明確に良かった点と言えるでしょうか。
総評
ストーリー・・・★★★ (6/10)
設定世界観・・・★★★★ (8/10)
キャラの魅力・・・★★☆ (5/10)
イラスト・・・★★★ (6/10)
次巻への期待・・・★★★☆ (7/10)
総合評価・・・★★★(6/10) 今後次第ですね
※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。
新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録
最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください。
