ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【新作ラノベ感想part294】孤高なカノジョと、彼女の部屋でシてること

 今回の感想は2025年9月のスニーカー文庫新作「孤高なカノジョと、彼女の部屋でシてること」です。

孤高なカノジョと、彼女の部屋でシてること (角川スニーカー文庫)

※画像はAmazonリンク

 

 

あらすじ(BWより引用

 それは2人だけの秘密のルーティン


 「孤高の氷姫」と呼ばれクラスで一目置かれる美少女・小鳥と、陰キャでボッチな拓海。

 教室の中で交わらない2人は放課後小鳥の部屋の中では恋人以上の行為をシている。

 必要最低限だけ衣服を乱して、事務的に身体を繋げて、キスも会話も何もない。

 この行為は小鳥が陰キャだった自分を変えるために生み出した【ルーティン】だ。

 そんな彼女は、ある時2年の瑛先輩に窮地を助けてもらう。

 可愛くて明るくて誰にでも優しい瑛は、小鳥の憧れる理想そのもの。

 瑛のようになりたいと一念発起した小鳥は、新しい自分に踏み出すために拓海とルーティンを重ねて――

 不器用な2人が手探りで青春を目指す、ヒミツの関係

 

 

感想

 青春って、なんだろう……。

 わたしの青春作品に対する適性のなさが露呈してしまったかもしれません。



 本作は、ヒロインが抱える過去のトラウマをきっかけに、主人公と肉体関係を持ってしまい、それから性行為が自らの自己肯定感を維持するためのルーティンになってしまっている中で、ヒロインが理想の青春を求めていく、そんな感じのお話でした。



 まず、本作を読んで率直に思ったことが、この作品は何を目指しているの?という疑問でした。

 理想の青春を目指すという目的があり、それに対してヒロインが努力し、主人公がルーティンを含めて支えているのは分かりますけど。そもそもこれはヒロインが過去のトラウマを払拭するための手段であって、最終的なゴールを示す目的にはなっていなかったんですよ。

 主人公もヒロインも、自分たちが本当の意味で求めているものを理解できていなくて、それゆえに性行為なんていう誤った自己肯定感の維持をしながら、無理して普通のフィクションのような青春を求めているという……、その気持ちや行動はともすれば思春期の少年少女らしさがあるもので、そんな彼ら彼女らの行く末を見守る作品と言われたらそれまでかもしれないのですが。

 

 やはり、個人的には作品の方向性として何を目指すのかが見えてこないと、どういう気持ちで読んでいけばいいかイマイチ分からないんだよな、と思ってしまったんですよね。

 ぶっちゃけ本作のルーティンである性行為とそれに伴う2人の関係性という、本作ならではの個性になりそうな強烈な要素があるにも関わらず、それが結局主人公ヒロインの自己肯定感の維持というようなメンタル的なもので終始していたので、性行為である意味がほとんどないのでは?と思ってしまって、こういう無駄なエロ描写みたいなやつは萎えるんだよなと思いましたし。

(無論、もし本作がこれから進む中で恋愛的な部分にフォーカスをすることになり、そのときになって2人の今の関係性が問題になってくるみたいなことはあるかもしれませんが、現状そういった物語的にそういう部分でも面白さに繋がってないので、1巻の評価としては不要な設定だったなと思わざるを得ないです。)

 

 ただ、この方向性という点において、

 本作では青春を暗中模索する主人公とヒロインにとって、憧れの先輩となる女の子・瑛の存在を無視してはいけないかなと思います。

 ボランティア部というもので、人助けを趣味にしているような彼女に引っ張られるようにして様々な人と関わることで徐々に理想の青春に向けてレベルアップしていく、というのが本作の主な内容となっていて、それだけ見れば部活モノとしての雰囲気がありそうですが。

 終盤で彼女に関するとある設定が明かされたことで、本作は主人公がワケありヒロイン”たち”を支えていくという構図になっているのではないか、と思えたのですよね。

 ですので、方向性としてはこれがメインになって、2巻からようやく本腰を入れてそこに向けて進むのではないかと。その過程で、さらなるキャラの心情の深掘りをしていき、瑛先輩とは実は過去に出会ってるだろう(読者視点でお察しできるところ)伏線を回収したり、あるいは先にも述べたような恋愛的な部分がフックとしてかかってくるのかもしれません。

 

 そういう意味では、1巻があくまで準備段階の作品で、評価をするならこれからしなければいけないのかもしれません。

 ですので、現状わたしが抱いているこいつらは何がしたいの?という疑問は、それこそが悩める少年たちの青春であり、その情緒を理解できないわたしの青春への適性の低さが露呈してしまったのかなぁと。

 この作品を見て、面白さはどこですか?という思ってしまうマインドがどこか間違ってるのかもしれないと、そう思いました。

 

総評

 ストーリー・・・★ (2/10)  

 設定世界観・・・★ (2/10) 

 キャラの魅力・・・★☆ (3/10)

 イラスト・・・★★★ (6/10) 

 次巻への期待・・・★★☆ (5/10) 

 

 総合評価・・・★★☆(5/10) いつもなら普通に面白くないと言ってそうですが、1巻が準備段階の巻でありそうなことと、青春に対するわたしの不理解を考慮して総評では4以下の低評価枠に入れません。

 ※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。

新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録

 

 最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください↓

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