【新作ラノベ感想part298】9月の朝は神様もしらない
今回の感想は2025年2月のダンガン文庫新作「9月の朝は神様もしらない」です。
※画像はAmazonリンク
あらすじ(BWより引用)
――神は死んだ。
この世界で最も神聖な、最も強力な存在。
それが我々のナイフによって血を流した。
普通の女子高生・織原咲希は夢の中で、世界の終わりを目の当たりにした。その夢に呼応するかのように、咲希は現実においても、人間を喰らう化け物――【心傷蟲】に襲われる。そのとき、咲希が掴んだのは……『一人の剣』だった。
普通の少女・織原咲希と、神斬りの剣の少女・纏。
その出逢いはやがて、咲希を【心傷蟲】や神の眷属<神の方舟>との戦いへと誘っていく。
世界の終わりを、終わらせるため。
それは、神無き世界の黙示録。
感想
内容としては十分に面白かったかなと思いますが、全体的な満足感はそこまで高くないというのが正直な気持ちでしょうか。そう思った理由について簡単にまとめていければと思います。
本作は現代異能バトルモノ。
何の変哲も無い女子高生の主人公・咲希が、心傷蟲と呼ばれる異形に襲われたところを、纏と名乗る剣に変形できる美女に救われるところから始まるお話。そして、心傷蟲による被害が増えている背景には、神様が一体の心傷蟲に殺されたからであり、その神殺しこそが纏であると知って……、みたいな感じで進んでいきます。
まず、冒頭の掴み。
本当にいきなり突拍子もなく異形に襲われ、何が何だか分からないうちに戦うことになるような急展開。正直、古き良き現代ファンタジーらしさを感じてかなり好きでした。
そこからも心傷蟲を倒して世界の平穏を守る、地国の使者なんてものがやってきたりして戦うことになったり。そこで纏が実はみたいな話を聞かされて、そういうものなのかもしれないと理解しつつも、咲希目線では今目の前にいる纏を信じてみたいと言って、絆が深まったりする感じだったり。
全体的なストーリーとしては、本当にこういうのこういうのって思いながら読めるものに仕上がっている。バトルとバトル以外の配分も偏りすぎを感じたりしませんし、異能バトルで重要な異能の部分も申し分ない面白さ。
また、主人公は非日常の世界に足を踏み入れているけど、学校の友達だったり家族だったりという日常部分の描写もちゃんとしているので、現代ファンタジーの大事なところが分かってるなと思いました。
ただ一方で、個人的に物足りなさを感じるのは、この概ね王道であるという読み心地を越えて、本作では特にこれが刺さったと感じる部分があまりないという点になりますね。
主人公の咲希、その相棒となる纏。2人の関係性。先述の通り良いストーリーに乗せて描かれるものなので決して悪いわけではないのですが、特別にめっちゃ良かったかと言われると感想として出力できるものが正直ありません。
世界観に関しても、本作独自の中二心を刺激するようなものは多くあるのですが、物語として見たときにはまだまだこれから描くだろう部分も多くありそうで全貌は見えず、またこの世界観を活かした展開だったりという部分もまだ1巻段階ではあまり踏み込めていないような印象を受けます。
強いてこの作品で良かったと思う点をあげると、
心傷蟲を倒して世界の平穏を守る地国の使者の1人であり、纏を危険視する一方で咲希は普通の人間だからと言って、2人を監視するにとどめたいと主張したら、仲間からは裏切ったなと言われて、自分の信念を曲げるくらいなら裏切り者でも構わないと言うようなツンデレイケメンの環那さんになるくらいです。
敵キャラとして登場しながら、これほどちゃんとした言動でキャラを主張してきて、半分仲間みたいになってくれる人、ものすごく良いじゃないですかと。
ですので、今回は短い感想ですが。
全体的に良いけど、個人的に刺さった部分があまりなく、満足感はほどほどだったなというまとめになりますね。
総評
ストーリー・・・★★★☆ (7/10)
設定世界観・・・★★★☆ (7/10)
キャラの魅力・・・★★☆ (5/10)
イラスト・・・★★★ (6/10)
次巻への期待・・・★★★ (6/10)
総合評価・・・★★★(6/10) 王道故の面白さでした
※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。
新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録
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