【新作ラノベ感想part307】無口な俺が深夜に通話しているのは、クラスで1番美人な優等生でした
今回の感想は2025年9月のMF文庫J新作「無口な俺が深夜に通話しているのは、クラスで1番美人な優等生でした」です。
※画像はAmazonリンク
あらすじ(BWより引用)
「通話って、なんだか耳元でお話してるみたいでドキドキするね」
学校では無口な俺、六久原千優。本当はもっと話たいのに「無口君」でキャラが定着して話せないでいる。
でも、俺には秘密の楽しみがある!家での自由な夜の時間、スマホを開いて「通話募集」と投稿。イケボ通話相手としてちょっとした人気の俺のアカウントには早速お誘いDM。同世代の可愛い女の子の声の通話相手!話も合ってめちゃくちゃ楽しいし、やりとりは付き合いたての恋人みたいでちょっとドキドキする。
……でもこの声、この話題、なにか聞き覚えがあるような?勘違い?いや、でもやっぱり、美人で文武両道な憧れのクラスメイトの桜さん!?相手は気付いていないみたいだけど……?
通話から始まる青春ラブコメ、開幕!
感想
うん、なかなか面白かったと思います。
本作は学校では新学期早々のやらかしからなかなかクラスメイトと会話できない主人公が、通話専門のSNSを用いて顔も知らないヒロインたちと会話だけで繋がるが、実は通話相手はみんな身近にいる女の子たちで……、といった感じのラブコメ作品です。
これもある種の、主人公だけがヒロインたちの秘密を知っている系の情報アドバンテージを持つタイプのラブコメと言えるでしょうか?
そんな本作、ヒロインポジションには主に3人。
クラスメイトの桜(よしの)さん、幼馴染の雫、妹の千歳です。
ただ複数ヒロインの恋愛レースになるかと言われた、そういう感じではなく明確に桜さんと他二人には隔たりがある感じになっており、基本的には桜さんとのラブコメを楽しむものとなっています。
この明確な差というのが、何なのかというと。
通話に対するスタンス、ですね。
主人公と桜さんの通話は、ちゃんとお互いに身の上話をしたりする”会話”であるけれど、幼馴染の雫と妹の千歳はSNS上の顔の知らない相手に対する”相談”という形になっているんですよ。
さらに言えば、後者の二人はあくまで相談であるため、基本的に一方的な感情しか出てこないものになっていて、その内容が端的に言えば主人公に対するヤンデレみたいな発言のオンパレードという感じ。まさしくSNS上にいる、自分の悩みを言うだけ言って相手のアドバイスをはなから聞く気がないやべー奴を、ヤンデレという属性で表現していると言えるでしょう。
ヒロインとしてはあまりに落第生極まりない二人ですが、これがあってこそSNS上での通話のバリエーションを膨らませ、メインとなる主人公と桜さんの会話が例え顔の見えない相手でも大切な安らぐ時間になるというのを強調する役割としては悪くないのかと。
しかし、今後現実での主人公と桜さんの交流が増えてきたら、幼馴染と妹の距離感ならすぐに邪魔してきそうなのはネックですし。シンプルにキャラの味付けとして相当濃いので悪目立ちしてそうな印象がないわけでもないのは、気になりましたかね。
さて、それでは本題の主人公と桜さんのお話ですが。
先に、相手がクラスメイトだと気づくのは主人公の方です。そして、彼は気づいたからこそ通話のときの彼女と、学校では優等生然とふるまう彼女の様子を気に掛けるようになり、一方的に正体を知ってこんなことをするのは気味が悪いと思われるかもしれないと思いつつも、学校での彼女を支えようとさりげなく行動するようになります。
そういうことをきっかけに少しずつ交流が増えていき、学校でも正統派ラブコメとしての色合いが徐々についていく感じはなかなか読んでいて面白く。また、先に気づくのは、と言いましたように、ヒロイン側のその交流の中で少しずつ通話相手の正体に気づきつつあってその上で好意を出すようになってくるというのが、なかなか読んでて楽しいところでした。
お互いに相手の正体に気づきながらも答え合わせはせず、顔が見えない通話で自分の身の上話をあれこれする時間を心地良く思うという、こういう雰囲気は本作ならではの良さだったのではないでしょうか。
さて、まとめますと。
通話をきっかけに始まる恋愛。サブヒロインはやべー子しかいないからこそ、真っ当にラブコメするメインヒロインが際立つぞって感じですね。そして、今後そのサブヒロインたちがどうするかでなかなか印象がまた変わるのではないかと。
総評
ストーリー・・・★★★ (6/10)
設定世界観・・・★★★★ (8/10)
キャラの魅力・・・★★★☆ (7/10)
イラスト・・・★★★☆ (7/10)
次巻への期待・・・★★★☆ (7/10)
総合評価・・・★★★☆(7/10) 通話をメインにした甘酸っぱい恋愛模様が良いですね
※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。
新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録
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