今回感想を書いていく作品は「ガーリー・エアフォース」
ガーリー・エアフォースは電撃文庫より2014年~2019年の間に刊行されていた全12巻(本編1~11巻+短編集12巻)のシリーズ。作者は夏海公司。イラストは遠坂あさぎ。
※画像はamazonの購入リンク(1巻および11巻)
まずは本作のあらすじを。
””西暦2015年、突如出現した謎の飛翔体・ザイ。人類の航空戦力を凌駕する戦闘力を持つそれらによって世界は脅かされている。
主人公・鳴谷慧が出会ったのは真紅に輝く戦闘機とそれを駆る少女・グリペン。それはザイに対抗すべく開発された、既存の機体に改造を施した”ドーター”と呼ばれる兵器と少女の姿をした”アニマ”という操縦機構だったのだ。””
ジャンルとしてはSF空戦になるでしょうか。
ではこの作品の魅力を”本作の結末”に着目して、3つのポイントに分けて話していきましょう
1:アニマの在り方
本作のキーの一つとなるのは、やはりアニマの少女たち。あらすじで操縦機構、といったように彼女たちはあくまでも戦闘機の一部で道具でしかありません。戦闘機の持つ意志のようなモノを人のカタチにした存在、といえば分かりやすいかと思います。
ですので、基本的には戦うこと、人類を守ることが第一に優先されます。
それでも人のカタチを持った彼女たちはちゃんと人としての心も持っているのです。特に本作のメインヒロインであるグリペンは慧と共に空を飛び、ザイと戦う中で次第に心を通わせていきそれは恋と呼べるものになっていきます。
しかしながら、人である慧が持つ恋と、道具であるグリペンが持つ恋というのは根本的に異なっていて……、それ故にすれ違い衝突してしまう。
2:ザイの謎
続いて、キーとなるのは、謎の敵ザイ。
突如として世界に湧き出した彼らは一体何者なのか? 徐々に明かされていくこの謎、導かれた真実は衝撃的なもので、中盤から最終巻までは怒涛の展開と言っても良いでしょう。とにかく読む手が止まりませんでした!
この辺りは本編に大きく関わってくる内容なので、詳しくは語りません。
3:最高の結末!
これまでに述べたように、道具であるグリペンとのすれ違い、そしてSFというジャンルに違わない漠然とした巨大な世界の敵を相手にしている状況。
この2つが合わさることで、慧とグリペンの二人が悩み苦しみながら辿り着く結末がこれ以上ない素晴らしいものになってきます。
特にわたしはこういう人と人じゃないモノが想い合うような作品がとにかく大好きな人間なので、もう最終巻を読み終えた瞬間「ああ、良かった……最高だ」と放心してしばらくは魂が抜けてしまったくらいです。これは長い巻数を重ねてきたからこそ得られる余韻で、長編シリーズならではの魅力だと個人的に思っている部分です。
だから是非とも、この結末を見届けてほしい。そう思ってしまいます。
おわりに
今回はガーリー・エアフォースの結末という部分に焦点を絞り、極力ネタバレがないように話してきたので、内容がかなり薄くなってしまったのではないかと自覚しています。実はこの作品は普段なら「とりあえず読んでほしい!」としか言わないようなタイプの作品で、どのように感想を書けばいいのか分からなかったりするんですよね💦
もちろん結末以外の良い点も多数ありますよ~!
ちょっと特殊な戦闘機による戦闘描写。個性豊かなヒロインたちの可愛さ。遠坂あさぎ先生による美麗なイラスト。アニメ化の際には実際の航空自衛隊小松基地をモチーフにしてコラボ。などなど。
ただ、個人的にはこの作品は結末とその読後感に特別惹かれているので、今回はそれを中心にまとめた次第です。
ちなみに・・・本作購入のきっかけは遠坂あさぎ先生のイラスト(特に4巻表紙)だったりします。最近では「聖剣学院の魔剣使い」や「豚のレバーは加熱しろ」で大人気な遠坂あさぎ先生のイラストが見たい同士には是非オススメの一作!
もし気になった方は、以下に1巻のリンクを貼っておくのでチェックしてみてください。ブックウォーカーでは読み放題の対象にもなっているので、そちらで読んでみてもいいかもしれませんね。
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