ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【シリーズまとめ感想part6】機巧少女は傷つかない

 今回感想を書いていく作品は「機巧少女は傷つかない※「機巧少女」と書いて「マシンドール」と読みます。

 MF文庫Jより2009年~2017年の間に刊行されていた全17巻のシリーズ。作者は海冬レイジ。イラストはるろお

機巧少女は傷つかない (MF文庫J)

※画像はamazonの購入リンク(1巻)

 

 学園ファンタジーでオススメの作品は?

 

 そう聞かれたらわたしが第一に挙げる作品がこの機巧少女! そのくらいイチオシのシリーズについてお話ししていこうと思います。もしかしたらアニメのED「回レ!雪月花」という名曲(迷曲?)から作品名だけは知っている人もいるかもしれませんね。

 

 と余談はさておき、まずは簡単なあらすじを。

 

 ””機巧魔術と呼ばれる、魔術回路を組み込んだ自動人形に命を吹き込み操る術を扱う人形使いが存在する世界。大英帝国の機巧都市リヴァプールにある英国ヴァルプルギス王立機巧学院では、四年に一度の人形使いのトップ「魔王」を決める戦い、通称「夜会」が開催されようとしていた。

 日本からの留学生・雷真と、そのパートナーである少女型人形の夜々。王立学院の門を叩いた二人の目的、それは一族を皆殺しにした学園最強の男・赤羽天全への復讐。そのために夜会をのし上がらなければならない。最弱の人形使いと最高の自動人形による至高の学園バトルファンジー、ここに開幕!””

 

 こんな感じでしょうか?

 ジャンルとしては学園バトルファンジー。そしてバディ系としての色が非常に濃い作品ですね。そしてこのバディの絆というのが何よりも素晴らしいとわたしが思っている部分でもあります。

 

 ですので、今回は主人公の雷真とメインヒロインの夜々、この二人の魅力だけに絞って語っていきます。

 

 

 まずは二人がどんなキャラクターなのか。

 雷真はあらすじでも述べたように、一族の復讐のために夜会へと挑む青年。しかし機巧魔術の実力はお世辞にも良いとは言えず、学園では留学早々に実質最下位の成績を叩き出すレベル。

 一方で、夜々は「雪月花」と呼ばれる世界最高峰の3体の自動人形の「月」を冠する少女。1巻冒頭から眠る雷真に「夜々は俺の嫁」と囁き続けて洗脳をしようとしている愛情深さ(?)を見せてくれます。

 そんな二人は端的に言えば、出来損ないの人形使いと最強の自動人形。これぞ王道とも言えるようなバディの形になっていますね。

 

 二人の日常は、夜々の雷真ラブによる突飛な行動に雷真が振り回されることが大半。というか夜々がヤンデレ入ってるので、雷真が他の女の子と仲良くすると、目のハイライトが消えたり、泣き出したり、物に当たったりと、それはもう手に余る始末。雷真はそんなパートナーの暴走っぷりに日々頭を抱えています。

 しかし、それは雷真の夜々への想いがあるから生まれること。本来であれば、夜々は自動人形で雷真は人形使いなんです。道具とその使用者でしかないはずの関係。けれど雷真は夜々はあくまで1人の大切なパートナーだと思うから、その暴走を受け入れ頭を悩ませるのです。そしてそんな雷真だから夜々は彼のことが好きなんですよ。好きだからこそ暴走をしちゃうんですよ。可愛いじゃないですか。最高じゃないですか。

 こういう人と人ならざるモノの絆って本当に尊すぎるんですよ……!

 

 で、普段こそ夜々のラブコールに辟易する雷真という関係な二人だけど、その心の底には深い絆がある。この絆が最も発揮されるのは何と言っても戦闘時でしょう。

 人形使いは自らの自動人形を操り戦わせるのが普通。しかし、雷真は夜々を人間として見ているからそんなことはしません。雷真は自らが前に立ち夜々と二人で戦う人形使いとしては異端な戦法を取るのです(まぁ、これに関してはそもそも人形使いとしての機巧魔術に才能がない雷真が、その欠点を埋めるために自分から戦うようになった側面もあったりしますが)。

 これにより雷真と夜々のバトルは、自らが敵を撹乱し観察し策を弄する雷真と、一撃必殺の火力を持つ夜々という常に二人の息のあった連携で魅せてくれる、カッコいいものになるのですよ! もちろんバトルシーンそのものも激アツ。基本的に魔術を用いたバトルですし、機械人形を用いたバトルですし、結構何でもアリアリですが、雷真と夜々の武器は拳一つ。異能を肉弾戦でぶっ飛ばすという形式がマジでロマンに満ちすぎてるんですわ! これを好きにならない人はいないと思うの!

 

 こんな最初からラブMAXで絆MAXな二人が度重なる死線を潜り抜けて目的のために戦い続けていく。いやもう……そんな作品想像しただけで脳汁吹き出しますよ、最高ですって。バディの絆、最高のバトルファンジーが読みたいならこの作品! そう自信を持ってオススメできます。是非とも気になった方には読んでほしい!

 

 そして、もし読み出したのならあの最後の結末を見届けてほしい。二人だからこそたどり着いたあの最終巻は本当に何度でも読み返して、その度に泣いてしまいます。永久に雷真と夜々が幸せであれと願ってしまいます。わたしの中ではもうどれだけ時間が経っても色褪せない最高の作品です。

 あともう一つ、この作品を読んだらアニメOPの「Annica」を聞いてみてほしいですね。歌詞がこの作品にものすごくマッチしていて聞くたびに胸が苦しくなりますから。

 

 

 今回の感想はこんなところで。

 気になった方は是非、以下に1巻のリンクを貼っておくのでチェックしてみてください。ブックウォーカーでは読み放題の対象にもなっているので、そちらで読んでみてもいいかもしれませんね。 

 

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機巧少女は傷つかない (MF文庫J)

 

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