ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【読書記録】6月26日~7月2日に読んだ作品のお話

 昨日月末の読書記録をしましたが、今日は今日とて一週間の読書記録。

 今週読んだ作品の感想を簡単にしていきましょう。

 

 

1:6月26日~7月2日に読んだ作品

 今週読んだのは以下の10冊ですね。

・幽霊列車とこんぺい糖 新装版

・この最強美少女パーティは、雑用職の俺がいないとダメらしい

・午後4時。透明、ときどき声優

・週に一度クラスメイトを買う話 1〜2巻

VTuberのエンディング、買い取ります。2巻

・ランジェリーガールをお気に召すまま 5巻

・公務員、中田忍の悪徳 6巻

VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた 7巻

・聖剣学院の魔剣使い 12巻

 

2:読んだ作品についてのお話

 ※以下画像はAmazonリンク

 

・幽霊列車とこんぺい糖 新装版

幽霊列車とこんぺい糖 新装版 (星海社 e-FICTIONS)

 生理不順で味覚障害な自殺願望者の中学生、有賀海幸。ある夏の日、無人駅のホームで幸せを意味するリガヤと名乗る少女に出会う。彼女に連れられてひまわり畑とそこに佇む廃車両を見ると、リガヤは言うのだ。幽霊列車を復活させて、海幸を殺してくれると。これはそんな2人の出会いから始まる不思議な夏の物語、でした。

 新装版にて初見です。
 ひと夏の出会いから始まる二人の少女の物語。少女たちの抱える心の闇とそれが混ざりあい生み出される物語に心を震わせずにはいられませんでした。

 海幸の境遇。生理不順で味覚障害、その上自殺願望者。その背景にあるのはどうしようもない母親から生まれた事実。この設定の全てがリガヤと紡ぐ関係性に”特別”を生み出しているのがとにかく美しいと思いました。
 その上、元々打算的な意味合いがあった自殺から打算が除かれ、その心が望むままにリガヤがもたらす死に向かい、その果てでリガヤの闇に触れて決断した終盤の怒涛の変化は圧巻と言わざるを得ない。

 もちろんこれは海幸視点の物語だから、真っ先に目につくことなのだろうけど。リガヤの背景を知って、彼女が取った行動、彼女が闇を抱え続けた年月を思うとこれも相当に重たく。そんな彼女が海幸と出会ったこと、それがまたあらゆる意味で奇跡のような巡り合いだったことをひしひしと感じます。

 だからこそ最後にお互いに抱え続けていた闇を失って。彼女たちのこれまでの生きるモチベーションとかそういうものを同時に全部削ぎ落としてしまったのかもしれないけど。それでも、この二人が二人であることでささやかな幸せと未来が残ったことが、本当に嬉しいと思う。甘い死と再生の物語という帯の文言に偽りなしですね。

 

・この最強美少女パーティは、雑用職の俺がいないとダメらしい

この最強美少女パーティは、雑用職の俺がいないとダメらしい (富士見ファンタジア文庫)

 本作はいわゆるファンタジーコメディ作品。商家から家出した少女と、親バカな彼女の父親からサポートを頼まれた元暗殺者の青年。そこにドMな聖女とすぐに魔力を暴発させてしまう魔法使いも加わって一体どうなることやら? というお話。

 メインのヒロイン3人が全員長所と短所が明確なキャラ付けをされており、それ故に分かりやすくコメディ展開ができているのがグッド。そんなポンコツ娘たちが、モンスターにあーれーな目にあって何故か毎回えっちぃ展開になるお約束というのも何度見ても良いものですし。

 一方で、そんなヒロインたちがそれぞれ自分の短所を克服しようとがんばって、サポーターになった青年に相談する中で好感度が上がっていく……、というのも気楽に読めるラノベらしくてわたしの好きなやつ。

 ジャンクフードを食べたいときに、ちゃんとジャンクフードが食べられる。そんなタイプの作品でした。これは満足度も高いです。

 

・午後4時。透明、ときどき声優

午後4時。透明、ときどき声優1【電子特典付き】 (MF文庫J)

 友達とSNSに投稿した歌ってみた動画。それが人気声優の紫苑に似ているとバズってしまい、当の本人から代役を頼まれてしまうことから始まる少し特殊な声優モノの作品でした。

 声がそっくりという理由で代役として始まった山田良菜の声優活動だったけど、当然簡単に行く話でもなく。そもそも自分の道を突き進む紫苑と、周囲に紛れて平凡に生きてきた良菜では、その考え方や振る舞い方だって違うのだから。
 しかし、だからこそ、現場の熱量や演技の魔力に魅せられる内に本物の紫苑にはない自分だけの声優像を見つけ出していき、その演技を精一杯に出し切る。そんな王道だけど熱い展開が良かったですね。

 

 ただ、本作はキャラの性格や行動に少し引っかかってしまう点もありまして。

 その点については以下のリンクで詳細を語っているので気になった方は見てみてください。

ginchu.hatenablog.com

 

・週に一度クラスメイトを買う話 1〜2巻

週に一度クラスメイトを買う話 ~ふたりの時間、言い訳の五千円~ (富士見ファンタジア文庫)週に一度クラスメイトを買う話2 ~ふたりの時間、言い訳の五千円~ (富士見ファンタジア文庫) 

 これはめちゃくちゃ良かった!

 健全さと不健全さが共存する日常のような空気感が堪らない。この関係が果たしてどこまで続くのか、形もない名前もない気持ちがどんな風に変わっていくのか。続きも気になって仕方ない。3巻発売も決まったようでめちゃくちゃ楽しみです。

 色々と言いたいことはあるけど、新作感想記事としてもうまとめてあるので気になったら見て欲しいです。

ginchu.hatenablog.com

 

VTuberのエンディング、買い取ります。2巻

VTuberのエンディング、買い取ります。2 (富士見ファンタジア文庫)

 今回も面白かったですね!

 高校に復学した業が、隣の席になった女子、花から姉をVtuber界隈から遠ざけたいからとある男性Vを炎上させてくれと頼まれることから始まる2巻。当の姉、蛍からは花にVの魅力を伝えてくれと言われ、この姉妹の問題に関わる中でVらんぶるというグループの闇が垣間見えて……と言った感じ。

 まず、最初に言うべきがミーナの強さでしょう。冒頭から「あれこいつら付き合ってたっけ?」と言いたくなるくらいに、業に甲斐甲斐しく世話を焼いているミーナのヒロイン力に魅せられて。

 その後、新しいVの問題に向かう中では、希望の光になるという強い意志で努力するひたむきさに心を打たれる。失敗する怖さを知っていて、だからこそ逃げないで向き合う、という簡単にできることじゃないのをやっているから余計にカッコよく見えてしまう。

 一方で業が花から依頼を受けたことで、恋敵出現かと焦る姿も恋するヒロインらしくて素直に可愛くて。同時に、何故か、謎の妄想力働かせては卒業アルバムへのこだわりが強いミーナには思わず笑ってしまいました。

 で、メインのVらんぶるというグループの問題。これは複雑なアレコレがありましたが、一言で言うならよくこんなに拗れたなぁと。色々な意味で。お疲れ様でした。

 

・ランジェリーガールをお気に召すまま 5巻

ランジェリーガールをお気に召すまま5【電子特典付き】 (MF文庫J)

 最終巻、といきなり言われてびっくりしていたらんがる5巻。

 これまでまだラブコメもようやく始まったばかりでここからだと思っていたくらいなので、この5巻でちゃんと区切り付けたのはすごいなと思うのと同時に、やはりどうしてももう少しゆっくりこのラブコメを見ていたかったなと思ってしまう気持ちがありますね。消化不良感は否めない。特に絢花に関してはもう少し続いていたらしっかり気持ちを伝えたりする未来もあったのか、それとも幼馴染としての距離感は結局ここで落ち着いてしまうのか。気になって仕方ない。

 ただ、澪が恋心を自覚したりしていく一連の流れはちゃんと決まっていたことなんだろうなと思うくらいに要点を抑えていて、綺麗にまとまっていて、非常に良いものでした。ランジェリーで始まったラブコメらしい形で大満足。

 

・公務員、中田忍の悪徳 6巻

公務員、中田忍の悪徳 6 (ガガガ文庫)

 今回は過去の耳神様伝説へ深く踏み込む巻。

 かつて大戦の時代に使用されていた島の跡地で忍たちが目にするのは痛ましい歴史の闇。そこに関わってきていたらしい耳神様のお話。

 これまで以上に人間の負の側面を目にしたアリエルが何を思ったのか。跡地に眠るエルフ文字を見て、彼女が秘密にしようと思ったことが何なのか。今後も目が離せません。一方で、今回は由奈や環のラブコメ(?)っぽい空気もややあって、これがどんな物語を生み出すのか気になるところ。

 あとは、あまりの非日常ファンタジーに呆然とする常識人由奈の死んだ顔が好きでした。探索のときのあの口絵とか本当に好きです(笑)

 

VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた 7巻

VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた7 (富士見ファンタジア文庫)

 今回も最高にライブオンで大爆笑でした!

 遂に五期生が参加する今回は、その3人を1人づつフォーカスするお話。アンチライブオンを掲げながらライブオンに返り討ちにされるクソザコ会長に、アイデンティティの崩壊がアイデンティティとかいうただただ可愛い愛され系ロリに、モノ×モノへの愛が狂ってる先生という……もうライブオンらしいエンジン全開なキャラたち。

 先輩方にも負けない初見のインパクトがある一方で、先輩方とのコラボを見ていると配信者としてのエンターテイメントの魅せ方とか個性の爆発のさせ方のコントロールは先輩たちが上手で格の違いを感じる。それに気圧されている五期生のメンバーたちが可愛かったですね。

 またそんな先輩たちの会話の運び方もそうですけど、ライブオンはリスナーの寛容さがあってこそのライブオンだと改めて実感もできた巻でした。

 あとは、五期生3人はリアルでも仲良しみたいで、そんな3人のてぇてぇ日常シーンを見るのも癒やし力が高くて良き。

 と、これまた強いメンバーがやってきて楽しくなりそうなライブオンで続く8巻も楽しみですね。

 

・聖剣学院の魔剣使い 12巻

聖剣学院の魔剣使い12 (MF文庫J)

 フィーネ先輩が敵の手に落ちてしまってどうなるのか、というところから始まって12巻。セリアさんが先輩を助けるために戦ったり、そのためにヴェイラから修行を受けたり。サーイエッサーみたいな感じでドラゴンって言わされてるの可愛かったです💦

 それから私服姿のヴェイラ&リヴァイズのくつろぎようが好き。あの、魔王の威厳みたいなものがない感じ、戦闘シーンになるとカッコよさからのギャップに萌える。特にリヴァイズの酒片手に持ってるのがいい。

 終盤はフィーネ先輩と魔剣を使った計画が進行して、第四戦術都市が陥落してヴォイドの巣となって……と次の戦いへの引き。フィーネ先輩とセリアさんがどうなったのか。もう一人の不死者の魔王に挑まんとするレオニスたち魔王三人組はどうなるか。

 戦いも徐々に熾烈を極めるでしょうし、楽しみですね。

 7月には次の14巻も発売されますし(14巻発売が近くなってきたから、13巻を読んだという話は内緒)

 

おわりに

 今週は久々に新刊新作を色々読みました。

 既に感想色々書きましたし、先日6月のまとめでも紹介しているものもありますし、これ以上は特に言うこともないですね。

 

 来週も色々読んでいこうと思います。

 

 という感じで今週の読書記録はおしまいです。