ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【読書記録】9月25日~10月1日に読んだ作品のお話

 今週も一週間で読んだ作品の感想をまとめていきます。

 明日には9月の振り返りで、お気に入り作品紹介もするつもりです。

 

 

1:9月25日~10月1日に読んだ作品

 今週読んだのは以下の9冊ですね。

・青薔薇アンティークの小公女 3

・王様のプロポーズ 5

・恋人以上のことを、彼女じゃない君と。  3

・ライアー・ライアー 13、14

・JKハルは異世界で娼婦になった

・JKハルは異世界で娼婦になったsummer

カルネアデス

エヴァーラスティング・ノア

 

2:読んだ作品についてのお話

 ※以下画像はAmazonリンク

 

青薔薇アンティークの小公女 3

青薔薇アンティークの小公女3 (富士見L文庫)

 んー、3巻も良かったですね〜!

 ローザとアルヴィンの心が徐々に近づいていく、その中にある仄かな甘さとか焦れったさを感じさせつつ。同時にローザ自身も知らない彼女の秘密と妖精の話も進展することで、まだまだ二人が完全に通じ合うには足りないもどかしさや不安。

 アルヴィン自身が自分の気持ちを理解できていない様子で、ローザとの会話や交流を通じてようやくそこを理解していこうとする。そうして育まれる関係性というのが、本作の見所として感じているので。

 その点において、ローザがアルヴィンの気持ちに踏み込むのを躊躇してしまう理由が生まれてしまうことは、不安もあれど、それを乗り越える希望もあって、今後どうなってしまうかと非常に気になる部分です。

 龍に恋うも少しづつ近づくヒロインとヒーローの距離感に萌える作品でしたが、本作もやはりそういう部分が強いですね。ヒロインの心が色づく様と、ヒーローの心を探っていく、と方向性は少し違うかもしれませんが。

 

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王様のプロポーズ 5

王様のプロポーズ5 真赭の賢者 (富士見ファンタジア文庫)

 今回も面白かった!

 彩禍様ぬいぐるみなんてものを自作して兄にも渡している愉快な妹がいるとかなんとか。あるいは兄も彩禍様もいないと日々を生きる糧がなくなって廃人と化する愉快な妹がいるとかなんとか。・・・つまり、今回は登場シーン少ないはずなのに、出てくる度に笑い取ってくる瑠璃は流石すぎました(笑)

 本筋としては、補習を受けることになった無色がエルルカに連れられてとある島にやってくることから始まる。そこには瑠璃の母から瑠璃の恋愛事情を聞き出してこいと言われた浅葱や、無色の正体を探ろうとする竜胆ちゃん、はたまたエルルカに因縁を持つ女の子の襲撃、暗躍する喰良など、様々な思惑が交錯していて……、といった感じ。

 中心となるのは、表紙にもなっているエルルカ周りの話。前回のアンヴィエット先生もそうだけど、長いこと魔術師と活動していればこそ経験してきた過去とそれに伴う因縁、それ以上に大きな愛や想いというのが溢れてていて。今回のエルルカと彼女の物語もグッときて良かったですね。

 それはそうと……、今回の新キャラのあの子のヴィジュアルパワー強すぎて大爆笑してしまったのはわたしだけか? 

 

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恋人以上のことを、彼女じゃない君と。  3

恋人以上のことを、彼女じゃない君と。3 (ガガガ文庫)

 冬と糸、二人の大学時代。

 つまりは元恋人だった期間を描いた巻でした。

 結論は別れてしまうことになると分かっている上で読むものではありますが、それでも楽しそうに幸せな恋人生活を過ごす二人を見ていると悲しい気持ちがあります。何よりも別れる原因は二人が喧嘩をしたとか、そういう話ではなく。大人になっていく、という現実を直視しなければならないが故の決断だったためにどうしようもないと思うことが大きいですね。

 ただ、今は。大人になって、社会人として現実に染まってきた今ならもう一度向き合えるのか。二人の行く末は果たして、という感じで続きも楽しみですね。

 

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ライアー・ライアー 13、14

ライアー・ライアー13 嘘つき転校生は最悪の仲間たちと騙し合います。【電子特典付き】 (MF文庫J)ライアー・ライアー14 嘘つき転校生は本物のお嬢様と大胆過ぎる嘘を企てています。【電子特典付き】 (MF文庫J)

 泉姉妹による監禁ゲームを抜けだし、三学期学区対抗戦に復帰した緋呂斗。
 早速ピンチの英明学園の立て直しから着手するも、越智のシナリオライターによる強制力や、泉姉妹による冥星の妨害もあって厳しい状況。更には今回のゲームが、常に陣営を入れ替えながら戦うゲームであることを利用されて、更紗率いる桜花と共に更なる逆境へと落とされていく。果たして逆転の目は残されているのか。

 と、13巻から早速常に緊迫感が漂う展開でしたね。

 ゲームも、仲間も二転三転しながらまさしく混戦状態。越智がその能力で、他学園に対して大きなイニシアチブを取っているようだから、そこをどう乗り越えるかが重要なのは言うまでも無く。桜花と英明、揃って落とされそうになる状況。必然的な協力が必要になるのに、緋呂斗と泉妹はそりが合わず、更紗のピンチによって泉姉は暴走状態に突入? で、しっちゃかめっちゃか。
 14巻からは紫音の協力も受け、シナリオライターの予知を覆すためにできることを仲間全員で全力で果たしていく文字通りの総力戦。個人的にこの佳境の中でもコツコツがんばってたんだろうなと思う水上ちゃんの健気さと、がんばって素直になろうとしてる小悪魔メスガキ泉妹の可愛さが良かったですね。あとはパーカー姿でめっちゃ決め顔してる更紗にほっこりした。

 まだまだ対抗戦が終わらず15巻に続くみたいですが、続きも楽しみですね。

 あとは今月短編集が発売されているのでそれも楽しみに読みたいところ。

 

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 ライアー・ライアー13 嘘つき転校生は最悪の仲間たちと騙し合います。【電子特典付き】 - ライトノベル(ラノベ) 久追 遥希/konomi(きのこのみ)(MF文庫J):電子書籍試し読み無料 - BOOK☆WALKER -

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JKハルは異世界で娼婦になった

JKハルは異世界で娼婦になった (ハヤカワ文庫JA)

 男尊女卑の異世界に転移して生きるために娼婦になったJKハルの物語。

 これは中々心揺さぶられる内容でしたね。酸いも甘いも詰め込まれて、男尊女卑の世界が生み出す当たり前の残酷さまでもありありと見せられる。

 そんな世界の中でも、娼婦として生きるべく体を売る少女たちが客に見せる笑顔の重さたるや。本作はハル視点で、彼女が見聞きし感じたことがオブラートに包まず描かれるから、より一層水商売の笑顔の裏にある本音というものの1つ1つが突き刺さる。シクラソさんのお話は本当に辛かった。

 ただ、そんな悲しさや怒りだけでなく、乱暴だったりマグロだったり変態だったりの野郎を相手にしてるときの地の文はストレートすぎて笑えるのも多々あったりもして案外面白おかしく読めましたし。他にも本当に相性が良い相手や、謎めいた雨男(おそらくその正体は……)を相手にしたときの描写はえろちぃっくで仄かな甘さも感じたり。とにかく1つ1つの心情描写が真っ直ぐ感じられるのが良かったですね。

 

 また、そんなハルが娼婦として、様々な人と出会って相手にしていくお話なので、当然ですけど色々な人を見ることができるのも本作の面白かったところ。

 オタクで自分勝手な千葉や、男尊女卑が当然にまかり通って娼婦を使い潰すような騎士団みたいな奴らもいれば。スモーブみたいな純情初で真っ直ぐでいい男もいて(スモーブくんはわたしも読んでて応援したくなる微笑ましさがあってお気に入りです)。

 謎の雨男さんの正体、みたいな部分。異世界の物語。異世界の設定。そういった部分にはほとんど踏み込まない(ハルが気にかけない部分、意識的に考えないようにすること)のもまた、想像の余地を残して楽しめる一人称の上手な使い方だと思いました。

 

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JKハルは異世界で娼婦になった - ライトノベル(ラノベ) 平鳥 コウ(ハヤカワ文庫JA):電子書籍試し読み無料 - BOOK☆WALKER -

 

JKハルは異世界で娼婦になったsummer

JKハルは異世界で娼婦になったsummer (ハヤカワ文庫JA)

 ハル以外の様々な視点で描かれるオムニバス形式の続編スピンオフ。

 ルペママやスモーブくん、キヨリちゃんのことがもっと好きになれるお話だったり。くっそ面倒くさい千葉のことも少し見直せるくらいのお話だったり。みんながみんな一生懸命に生きているんだっていうのはひしひしと伝わってくる。そんな色々なお話がシンプルに胸に刺さる上、実はそれぞれのお話が1つに繋がっている、同じ時間軸でも視点が変わると見えたり見えなかったりする物語はある、みたいな構成もとても面白かったですね。

 ……ただ、これはちょっと気になるところ残しすぎでしょー!

 ハルが妊娠してた(お相手はおそらくあの人?)みたいなところとか、千葉に向ける感情が変わっていった(?)ナンバーワン嬢のキズハだったり。そこの結末どうなったの? と言いたくなるのが多くて……。

 ていうか、キズハと千葉のチンコの話はひどかったな。チンコチンコ言い過ぎだよ。

 

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カルネアデス

カルネアデス 1.天使警察エルと気弱な悪魔【電子特典付き】 (MF文庫J)

 rurudo先生の子たちがラノベになると聞いて、もう読む前からすっごい楽しみだった作品! そして、実際読んでみて大満足です。ちゃんとキャラの魅力や関係性という部分を重視して、そこを魅せようとする物語構成が良かったんですよね。また作風としても綾里先生のファンタジーがマッチしてて今後の展開も気になるところ。

 読み終わってから、rurudo先生の同人イラスト集を読み直したりしましたがそのイラストのえっちさを再確認したようになりました。本作のエルとイヴの服装もやっぱりえっちですし、……うん、素晴らしいですね!! 

 あと同人誌は買っている人なら共感してくれると思うのですが、あの表紙のこだわりすごくないですか? 毎回キラキラしてたり、手触りが変わってたり。ラノベも初回版だけは表紙が特殊加工あるのとか実は密かに期待してたんですよね。

 しかし、そのとき気づいたのですが、わたしrurudo先生の普通に商業で出てる画集を買っていない……。買わなきゃまずい💦

 

 あ、本作の感想は既に新作ラノベ感想で書いているので気になったら、そちらを見てください。

【新作ラノベ感想part109】カルネアデス - ぎんちゅうのラノベ記録

 

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エヴァーラスティング・ノア

エヴァーラスティング・ノア この残酷な世界で一人の死体人形を愛する少年の危険性について【電子特典付き】 (MF文庫J)

 こちらの作品も既に新作ラノベ感想書いているので、そこでは触れてない部分で少しお話しますと。

 やっぱり、ノアが壊れて直されるたびに記憶を失うという部分。ノアとサクトの関係性ではここがいちばん重要になってくると思うんですよね。サクトだけが一方的に覚えていて、想っていて。けれどそんなサクトの理由の分からない好意でも、一途であることと戦場の中でその想いがもたらす温かさがあることで、ノアにはしっかり届いてしまう。しかし、ノアが機械人形で、その感情はあくまで生前の自分が持っていた感覚に準拠した偽物と思ってしまうと素直に答えられなかったり、そもそもいつ死ぬかも分からない時点で言葉にできない。そして実際に記憶を失ってから、サクトにはより一層そんなノアへの気持ちを重ねてしまうという循環。

 だから、ここをしっかり見せきるためにもやはりちゃんとシリーズが続いて欲しいと思います。

 

 新作ラノベ感想記事は以下のリンク

【新作ラノベ感想part110】エヴァーラスティング・ノア この残酷な世界で一人の死体人形を愛する少年の危険性について - ぎんちゅうのラノベ記録

 

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おわりに

 先週、B.A.D.を読み始めると言いましたが、そこまでたどり着けませんでしたね。

 今週木曜日あたりから色々忙しくなって中々読書時間が取れず……、まぁそれでも週前半でかなり読んだので十分なのですが。

 

 来週こそB.A.D.読み始めます。たぶんめいびー。

 スニーカー文庫HJ文庫の新刊。あとはライアーライアー短編集あたりを途中に挟むかも知れませんが、基本的にはB.A.D.に集中を……、あれ来週末にはもう電撃文庫が……、豚レバ最新刊とか、シコルスキの作者の新作があったような……。

 

 ……と、とにかくがんばって色々読むぞ!!