ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【読書記録】10月16日~22日に読んだ作品のお話

  今週も読んだ作品の感想をまとめていきましょう(B.A.D.しか読んでいません)

 

 

1:10月16日~22日に読んだ作品

 今週読んだのは以下の7冊ですね。

・B.A.D. 9~13

・B.A.D. チョコレートデイズ 3~4

 

2:読んだ作品についてのお話

 ※以下画像はAmazonリンク

 

B.A.D. 9~13

B.A.D. 13 そして、繭墨は明日もチョコレートを食べる (ファミ通文庫)

 9巻感想

 雄介とヒルガオ舞姫と久々津。四人を中心に広がった悲劇の連鎖は最悪の事態に突入していく。けれど、その全てを救おうと抗う小田桐くん。その戦いはあまりにも泥臭く、やっぱりもう小田桐くんも相当歪んでいるよなと思わせ、けれど自分の浅ましい願いを最後まで貫こうとするのはやはりすごい。

 そんな彼のがんばりがあったからか、雄介も舞姫も久々津も。自分の心と自分の罪に正面から向き合って、気持ちを吐き出して、泣いて叫ぶことができたのかもしれない。噛み合うはずのない歯車を無理やり繋ぎ止めた感じ。このシリーズにしては珍しい、ハッピーエンドに非常に近い結末でした。

 けれど、そんな結末があってもまだまだ物語は終わらない。異界で出会う謎の女性や、繭墨あざかの運命といったシリーズの核になる部分も随所で主張されていて。あとがきでも次回から最終章と明言。一体どんな物語が待っているのか。

 それはそうと。

 この作品の女性陣はマジで強いな。今回も白雪さんの愛と覚悟が炸裂しまくって、舞姫もまた自身の矜持とそれ故に生じた今回の悲劇に対する償いを果たしてましたし。

 

 10巻感想

 最終章開幕。

 繭墨あざかの根幹に関わる物語がスタート……、かと思ったら今回のお話は全部夢の中? あまりにも退屈で平和で、ともすれば理想的な世界に囚われた小田桐くん。読んでいる側からしても、実に気持ちの悪い違和感のつきまとう展開を超えてようやく辿りついた現実と紅い女の正体、今後がどうなるか楽しみですね。

 ……この巻はマジで読みにくかった。

 

 11巻感想

 あー、今回は個人的にシリーズでいちばん涙腺に来たかもしれない……。

 個人的に最もこのシリーズで日常を象徴してたのが綾と七海ちゃんのいるアパートだと思ってたから、そこが壊れるのは辛いですよ。もちろん綾が不安定な存在で、いつ崩れ去るか分からないのを承知の上で、です。今回のこれがある意味予期していた事態とはいえ、それでも脆くていつ終わってしまうか分からない日常だったからこそかけがえないものだったと、わたしは思いますよ。

 それはそうと、今回はなかなかシリーズ屈指の気味の悪さも放ってたかも。人を喰らうなんていうテーマから既にですし。綾の不定形。御影さんの最期とそれをもたらした小鳥とかさ。

 あとは、白雪に外堀を埋められている自覚がない小田桐くん……。さっさとくっついて爆発しろ。

 

 12巻感想

 繭墨と小田桐くん、最後の戦いが始まる。

 しかし決して二人きりではない。小田桐くんがこれまでに繋いできた縁は確かにあって、それが今は彼の力になってくれる。それ自体がこんな悲劇にまみれたシリーズの中では胸にグッとくるものであるのは間違いないし。それと同時に繭墨はきっとこんな賑やかな人の輪が自分の近くにあるようになるなんて思ってなかっただろうし、それ故に小田桐くんを馬鹿だという彼女の言葉がどこか染み入るものを感じる。

 そんな感じで、最後の戦いの前に繭墨、あさとに向き合って。雄介や白雪、舞姫といったこれまでに小田桐くんに救われた人たちからの助けもあって。繭墨を助けたいという小田桐の、いつも通りでどうしようもない願いのための戦いが始まって、そして終わる巻でした。

 それはそうとやはり白雪のヒロインパワー。

 言葉なしに小田桐くんに引っ付いている状況想像しただけで存在感ありすぎでしょ。

 

 13巻感想

 遂に最終巻。

 12巻があの引きだった以上ある程度は想像が効いた感じ。

 しっかし、よくもまぁここまで小田桐くんは自分の素直な願いというのを貫けるものですよ。そんな小田桐くんだからこそのこのシリーズというのも実に納得できてしまう部分。繭墨もシリーズを通して最初から最後まで変わっていないように見えて、でも小田桐くんと出会ったときがもう彼女の運命のターニングポイントだったんだろうなと思えるようなこの絶妙な距離感と影響力。これがまた味わい深いものに感じます。

 そして、そんな最終巻ということで、もう最後まで言いたいことを言い切ってやるというくらいに吹っ切れた小田桐くん。毎度の禅問答みたいなあさととの会話や、白雪さんへの愛の告白、全体を通してはっちゃっけててそこは少し笑ってしまいました。

 

B.A.D. チョコレートデイズ 3~4

B.A.D. チョコレートデイズ(4) (ファミ通文庫)

 3巻感想

 今回もいい感じの日常短編集。

 小田桐くんと繭墨、それぞれの休日は休む暇があるようでないようで意外と賑やかだったり。白雪初の料理で大失敗(知ってた)で可愛かったり、雄介と後輩な彼女の話、繭墨単独の事件の話。そんな感じでまとまってました。

 個人的にはやはり白雪の回が良かったですね。

 白雪が可愛いのは言うまでもないですが。

 めちゃくちゃ我の強い七海と初遭遇し、険悪ムードになる二人をめちゃくちゃ煽る繭墨がいて、おそらく馬鹿だから天然で場を荒らす雄介や綾がいて、こりゃどうしようもねぇなというカオスさが。以前闇鍋回ありましたけど、それよりよっぽどこの人間関係の方が闇鍋に見えてめちゃくちゃ笑います。

 そして、ここでふと思ったのが。明らかに日常でも普通でもない存在であるはずの綾がいちばん日常の象徴っぽくなってないです? ジャージ姿にほっこりする。

 

 4巻感想

 最後の短編集。

 今回は1巻以前の時系列で七海ちゃんとのお話が2つ、それから5巻辺りの白雪さんサイドのお話、繭墨のいつも通りな暇つぶしの醜悪な事件があって。最後にアフターストーリー。

 まずはやっぱり、七海ちゃんはしたたかだなと感じる最初の二編が面白かったですね。小田桐くんがいいように転がされてるの笑っちゃうし、あのイエスノー問題の答えは本当に繭墨が言ったような答えなの? わたしもそれを真っ先に思い浮かべたけれども(このシリーズに毒されてる思考)

 そして、あとはアフターストーリーの部分に言及しますと。

 最終巻で色々吹っ切れたらしい小田桐くん、若干性格変わってない?

 真っ先に思ったのがこれでした笑。

 いやね、その言動はいつものなんだけど、雰囲気とかがなんか別人。何かの極地に至った人間のソレ。実際濃密すぎる事件の数々に巻き込まれて生き抜いてきた猛者だから、その認識に一切の間違いはないのだけど。

 小田桐くん以外は、案外みんな変わらずにいる場所にいるんだなって感じる。雄介のあのふらふら~としてる感じや、舞姫の人形師としてあれこれお仕事してる感じとかがね。白雪さんとは既にラブラブなようですが、彼女の実家から認められるにはまだまだ約一名時間がかかるようで笑。

 

おわりに

 ようやくB.A.D.シリーズ読み終わりました!!

 なかなか平日とかに読むのは難しいシリーズでしたが、着実に読み進めることができたように思います。

 

 これからはしばらく溜まってる新刊読みをしようと思います。

 色々と楽しみにしているシリーズの続巻や、気になる新作があるので、どれから読むか悩むところですけどね。