ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【読書記録】10月9日~15日に読んだ作品のお話

 今週も読んだ作品の感想をまとめています。

 今回はほとんどB.A.D.しか読んでいませんが。

 

 

1:10月9日~15日に読んだ作品

 今週読んだのは以下の7冊ですね。

まぶらほ~凜の巻~

・B.A.D. 5~8

・B.A.D.チョコレートデイズ 1~2

 

2:読んだ作品についてのお話

 ※以下画像はAmazonリンク

 

まぶらほ~凜の巻~

まぶらほ ~凜の巻~ (富士見ファンタジア文庫)

 文字通り、凜ちゃんにフォーカスした1冊。
 本編で恋愛に絡んでいるときは正直好きになれないヒロインでしたが、そうでない場合はちゃんといい子なんだよなぁと思わせてくれる1冊。
 実家の退魔絡みの話などで普段の日常にはほとんどない真剣勝負が見られるのが新鮮でしたし。やはりここでもB組の奴らはどうしようもないので、沙弓ともども新聞部と演劇部の金稼ぎに巻き込まれて百合営業させられる回は笑えました。最後はリーラも登場でメイドシリーズの世界線で、登場シーンほぼゼロな夕菜が相変わらずでワンマンアーミーとか言われてるのは草でした。

 

B.A.D. 5~8

B.A.D. 5 繭墨は猫の狂言を笑う (ファミ通文庫)B.A.D. 8 繭墨は髑髏に花を手向けない (ファミ通文庫)

 5巻

 あさとの事件が終わってから、未だに終わらない余韻の1冊。狐の子を孕むという猫が起こした一連の事件の物語でした。

 この作品、そもそもに家の伝統やら風習、何らかの思想に固執する余り悲劇を生み出す人多すぎません? いや、そういう人や場所でなきゃ悲劇が生まれない、とも言えるのかもしれませんが……。そしてやはりここまで来たら救いようがない、というのも変わらない本作の味。小田桐くんががんばって毎回それにどうにか抗おうとしているけど、逆にすごい気がしてきます。

 その他、雄介や白雪は今回登場せず、次の登場が気になるところ。また七海ちゃんのところでは、白い肉から綾が生き返ったりもしてて、今後どう小田桐くんに関わってくるかも注目ですね。

 

 6巻

 白雪さんの愛が重くて強くて可愛ええ。

 彼女が言うように、彼女の運命や生き方を変えたのは小田桐くんなのだから、小田桐くんにやはり責任を取ってもらうしかないかもしれませんね。そしてそんな彼女だからこそ、異能の家の生まれた事件で色々思うことがあったのだろうと。雛さんはあの後果たしてどちらを選んだのか……

 それはそうと、白雪さんの愛と同じくらい印象に残ったのが、七海ちゃんの綾にかける言葉の数々で……あの子本当に小学生? なんか、すごすぎない?

 あとは今回色々事件がありましたが、目を抉るとかそういうのが多くてこれまでの中でも痛々しさが比較的大きかったかもです……。ただ、1話目の内容で見たような一般的な不幸だったり痛みが救いになることもあるというようなものは、こういう作品だからこそ描けるもので良かったと思います。

 

 7巻

 なかなかキツイぞ、この巻。

 唐繰舞姫は本人が言うようにまさしく愉快犯的なんでしょうね。あさとのように悲劇を生み出そうとして生み出しているのでなく、生まれたら面白いだろうくらいでやってるから。実にたちが悪い。

 その結果として雄介に襲いかかった悲劇があまりに痛い……。

 さらに言えば、今回の神の話。あれ自体は笑える話だったからいいけれど。この作品を読んでいると、何かしらの悲劇があって、その結末や傷跡は必ず巡り巡ってどこかにまた現れるというのが常に強調されているように思えるのですよね。

 つまり今回の雄介の悲劇は、必然的に生じたものでなく、偶然であるから。どこかで、あのときああしていれば、というのがいくらでも言えてしまう。誰が悪いという責任もいくらでも理由の後付ができてしまう。それが、より一層に今回のどうしようもなさを深めていたのではないかと。

 そして、今回のテーマは人形。定められた生き方とは? 人らしくとは? 本物と偽物とは? そんな内容に綴られる数々のストーリーは個人的な好みも合って非常に良かった巻でした。

 

 8巻

 小田桐くん、それは違うよ……。

 果たしてこの巻で何度言いたくなったことか。

 雄介の悲しみを理解できないのに、できるようなことを言ってしまうこと。前回の事件は誰か1人の問題じゃないのに、それこそ小田桐くん自身にだってあのときああしていればという責任がいくらでもある中で、誰かを責めようとする姿勢。それは違う。絶対に違う。たとえ偽善であったとしても、欺瞞であったとしても、それが誰かのためになるならいいでしょう。

 でも、今回ばかりは小田桐くんの言動はどうしようないほどにズレていた。

 一方で、ヒルガオを想い、涙して。復讐に走り。1巻から本当はずっと壊れていて、それでもどうにかがんばっていた雄介。彼の心からの叫びは本当に胸に突き刺さりました。

 唐繰舞姫も、愉快犯的で、自分本位でどうしようもない人だけど。そんな自分であることを決して曲げない態度は好感が持てるし。久々津もそうだよね。

 小田桐くんはその偽善を貫き通すなら貫き通すで、そこに1つ自分だけの譲らない何かを置かなきゃ駄目だよ。手当たり次第、目の前の現実から逃げる、それだけじゃもう足りない。

 

 ブックウォーカーのリンク

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B.A.D.チョコレートデイズ 1~2

B.A.D. チョコレートデイズ(1) (ファミ通文庫)B.A.D. チョコレートデイズ(2) (ファミ通文庫)

 1巻

 短編集1巻、本編的には4巻くらいまでの部分。

 最初は小田桐くんと繭墨が出会ってすぐの頃のお話。なんか、小田桐くんがめっちゃ精神的に不安定でぐだぐだしてた感じがしますね笑。このままの小田桐だったらなかなか本編は大変そうだと思うと、案外今の小田桐くんって色々割り切ったりした上であんななのかもしれないと思いました。

 2つ目は雄介の話。やはりいいですね彼は。通ってる学校で起こったとある女子グループの問題に関して、雄介が突きつける言葉がやはり真に迫るものがある。

 最後はあさとの回顧録。4巻までで色々描かれた部分をさらに彼の視点で掘り下げた感じかな。なので案外可もなく不可もなく。

 

 2巻

 今回はこれぞ日常短編集という感じでしたね。

 まず最初の白雪の水着回は可愛い。内容は水無瀬家のゴタゴタ立て直しという結構真面目なことやっていたけど、ビキニとはなんぞや? と人生の難題の向き合うように水着を持ってる白雪が可愛いんですよ。

 2つ目は、どんな願いも叶えられる。しかし願いは回数制限。最後の1回は代償があって……? みたいなやつで普通に短編として面白かったです。小田桐くん、雄介、幸人の3人が集まると日常感増すかもしれない。

 続く七海ちゃんと雄介の短編は、キャラパワーが強い。やっぱりこの二人好きだわ。平穏を愛し、平穏のために努力する七海ちゃんと。退屈も平穏ももうどうでもよく壊れたままで生きてる雄介。普段ギスギスしている奴らって何だかんだで相性いいよね? みたいな感じのやつ。

 最後は、あさとと小田桐くんの学生時代。あさとが小田桐以外の人にもちょっかいかけてたお話なんだけど……、シンプルに痛い。因果応報とは言うけれど、読んでいるだけで痛い。リアルに想像できるような暴力とかって、下手に非現実的なグロよりキツイですって。

 

おわりに

 今週はB.A.D.を読み進めていきました。

 なかなか読むのに時間かかりますね。とはいえ、もう残り本編5冊、チョコレートデイズ2冊になったのでこのまま読み切りたいです。

 

 あとは昨日、茉莉花官吏伝と水無月家の許嫁の新刊を買ったので、そちらも早めに読みたいところです。