ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【シリーズまとめ感想part58】101番目の百物語

 今回感想を書いていく作品は「101番目の百物語」です。

 MF文庫Jより2010年~2012年に刊行されていた全8巻のシリーズ。作者はサイトウケンジ。イラストは涼香

101番目の百物語 7 (MF文庫J)101番目の百物語 8 (MF文庫J)

※画像はAmazonリンク(7巻,8巻)

 

 

作品概要

 まずは本作の概要からご紹介。

 

 ""市伝説や人の噂が具現化した存在ロア。

 人知れず世の中で不可解な事件を起こす彼女たちがいる世界で、ロアたちの物語を100集める「主人公」として選ばれたのが、本作の主人公・一文字疾風(いちもんじ はやて)

 これまで100人の人間が選ばれては途中で脱落してしまった「百物語の主人公」、その101番目の人間となった彼はやがてロアたちの新しい伝説となる……。""

 

 そんなお話です。

 

 いわゆる「ハーレムファンタジー」な作品

 その中でも「都市伝説・噂話・怪談」をテーマにした作品

 ロアと呼ばれる少女たちを攻略してメロメロにしちゃうお話ですね!

 

 この作品はもう、なんといってもハーレムファンタジー作品としての完成度が抜群!

 「主人公の格好良さ」「ヒロインたちの可愛さ」「本作の個性である都市伝説などを活かした展開」「クライマックスの盛り上げ方」……そういった部分で読者に与える満足感が素晴らしかったのです!

 

 なので、今回はこのあたりの感想を1つずつお話ししようかなと。

 

1:ハーレム野郎・一文字疾風

 主人公の一文字疾風くん、通称モンジくん。

 

 彼はちょっとお調子者で、可愛い女の子を見たら可愛い最高って素直に口にするけど、特定の相手はいない二枚目の男。仲の良い女子友達や、憧れの先輩、大切な従姉妹なんかもいるそれなりに普通の主人公だったのだけど……。

 

 百物語の主人公になると、彼の周囲の女の子たちはみんなロア、もしくは人間からロアになってしまったハーフロア、あるいはモンジくんとは別の物語の担い手である主人公であることが分かっていく。

 そんな中で彼は、それぞれの女の子がロアにまつわる部分で抱えている悩みや苦しみもしっていくと、手を差しのばさずにはいられなくて……、という感じ。

 

 とにもかくにも、彼は真っ直ぐな男。

 目の前で泣いている女の子がいるなら手を差しのばさずにはいられなくて。

 それが自分の大切な人たちだったらなおさらに。

 ロアだとか、普通の人ではないとか、そんなものは関係なく。

 自分で助けられるなら助けたい。

 

 そう真っ直ぐに願えるような主人公です。

 ロアの物語を集める主人公としては、それは結果として自分の周りの女の子たちを全員自分のものにするぜというハーレム宣言以外の何ものでもないけれど。

 その事実を自覚した上で、自分がみんなを大切にしたい気持ちには嘘がないと胸を張って言って、全員絶対に幸せにすると宣言までするのです。

 

 はい、ハーレム野郎として、これ以上無く満点です。

 誰も選べなくて優柔不断やってるようなやつとは大違い。

 

 そんなハーレム野郎だからこそ、ヒロインたちのために戦う姿はかっこいいと思えるのです。決して優柔不断なんかではなく、ちゃんと自分で選んだ結果として全ての女の子に手を差し出している。

 彼が悩むことがあるとしたら、それはヒロインたちの不幸に直面したときだけ。

 

 そんな彼なので、都市伝説や噂話であるロアの少女たちを攻略する方法だって。

 当然「口説き落とす」一択!

 どんなに世界に被害をもたらしているロアにだって、平等に君のためにできることはないかと、自分が幸せにできるならしてみせると、そういって説得しようとする。

 

 しばしばいくら敵でも殺すことなんてできないと言っては、それは甘えだと周囲から非難されてしまうような主人公もいますが。

 彼の場合はニュアンスが違いますよね。

 殺してなんかなるものか。絶対に救ってやる。ただその一心しかないんですよ。

 自分にはできない、ではなく、自分はこうしたいを常に持っていると言えばいいのか。

 甘えだとなんだと言われようと、それが自分の信念なのだから絶対に曲げない強い意志を持っている。

 

 ハーレムやるぜって決めた男は覚悟が違うという話ですね。

 そしてそうであるからこそヒロインたちも「そんな彼だから、自分もほだされたんだな」という気持ちと「そんな彼がやるというなら、自分はそれを支えよう」という気持ちが自然と生まれてくるわけで。

 

 やっぱり、ハーレムだろうとなんだろうと。

 結局女の子の心に突き刺さるのは、真っ直ぐな想い1つだということでしょうね。

 

 結論、ハーレムやるぜと決めたハーレム主人公はカッコいい!!



2:ヒロインたちが可愛すぎる!

 本作は1巻から主人公を含めて「ハーレムやるぜ」という作風をずっと作っている。

 

 そこに重要なのはやはりヒロインたち。

 

 これが、まぁ~、みんな可愛いよね!

 

 これはやはりちゃんとそれぞれに見せ場を平等に与えてるからでしょう。

 各巻、フォーカスするヒロインっていうのは決まっているけれど、それを踏まえた上でもちゃんと他のヒロインたちの活躍の場を作ってくれる。モンジくんとのラブコメな雰囲気を用意してくれる。

 そういう作者のどのヒロインを好きになってくれた読者でも毎回満足できるようにしようという心意気を感じるのです。

 

 挿絵においても、見開きページを使った一枚絵を多用することでそれこそ美少女ゲームのイベントCGみたいな感じで、ヒロインたちの可愛いシーンをもっと可愛くしようとしているのがひしひしと伝わってくる。

 

 そして、ハーレム作品である以上、このヒロインたち全員を可愛くできるって言うのは何よりも「それぞれのポジション」と「モンジくんのために自分にできること」を明確にして、それをしっかりやっているからこそというのがありますよね。

 

 という前置きを踏まえた上で、それぞれのめっちゃ可愛いを吐き出したいと思います。

 

・一之江瑞江

 いわゆる「メリーさんの電話」をモチーフにしたロア。

 電話越しの相手の背後にとりつき、振り向いた者は必ず殺すという性質を持っていて。

 最初は主人公になったばかりのモンジくんを殺すために近づいてきた女の子です。

 

 彼女はいわゆる無表情系でボケとツッコミが愉快な女の子。

 主人公との会話劇は作中随一の面白さを常に放っていて、メリーさんとしてのアイデンティティから、ムカついたときや照れ隠しではナイフでグサグサしてくるという、ツンデレ(?)クーデレ(?)のようなタイプもあった子。

 

 モンジくんに攻略されてからは、彼の背後にとりつき「彼を殺させたりはしない、彼を殺すのは私だから」という立場で、他のロアたちと戦う際の「絶対的な安心感」「常に側にいてくれる相棒」として活躍していた女の子。

 作中でも「最強のロアの一人」と言われる活躍を存分に発揮していて、

「もしもし。今あなたの後ろのいるの」

 の一言でどんなピンチでも切り抜けるモンジくんの最後の切り札的立ち位置もある、彼女の戦闘面でのカッコよさは異常!

 マジで惚れる!

 

 そして、そんな彼女を攻略したモンジくん。

 最初こそロア関連では弱っちいのを、どんどん成長していって段々とただ背中を守られるだけの存在ではなくなっていき……、瑞江も少しずつデレが見えてきて……、でもデレても結局いつもの無表情や毒舌、照れ隠しのグサグサはやめません(すまし顔)、みたいな空気感がめっっちゃくちゃ可愛い女の子なんですよ!!!

 

ーーーネタバレアリの瑞江ちゃん最高のシーンのお話ーーー

 最終巻、最強のロアとしての能力を存分に発揮して大切な人たちを守るためにたった1人でラスボス戦う覚悟と、そんな彼女の背中に追いついてきたモンジくん。

「もしもし、俺だ。今お前の後ろにいるぜ」

「遅いですよ……疾風っ!」

 あのイラストと万感の想いの籠もった表情は一生忘れられない。

 シリーズ屈指の名場面、これは普通に泣いたよね……

ーーーーーー


・仁藤キリカ

 彼女は、ロアたちのような物語を食べることで成長する「魔女」の一人。

 そのためロアの物語を集める主人公であるモンジくんに近づくために、同じクラスの同級生として気が合う友人として振る舞っていたようで……。

 

 キリカは一之江と並ぶ本作の二大ヒロイン!

 一之江が「常に背中を守ってくれる相棒」だったとしたら、キリカは「常に心の大事な場所にいてくれる恋人」のようなヒロイン。

 

 魔女として暗躍するような形で常にモンジくんをサポートして。

 彼の精神ケア担当と自分でも言うように、献身的な姿やえっちな誘惑の多い女の子でした。

 

 また、一之江がボケのときモンジくんがツッコミだとしたら、キリカはモンジくんのボケにツッコミする側でその辺りも対照的。

 基本的に、一之江もキリカも会話のテンポが良いヒロインなんですよね。

 この二人だけで作品内のコメディ力が結構高くなってる。

 

 けれど、そんな常に明るく振る舞っている彼女は最初こそ、魔女としての思惑もあってモンジくんに近づいていていたわけで。

 それすなわち気が合う友人というのも演技のようなものがあったりしたということ。

 彼の側にいるようになってからは、魔女らしい小悪魔ムーブで常にモンジくんの男心を弄ぶようなドキドキ展開をいっぱいしてくれる女の子でしたが、一之江のような人間からロアになったハーフロア、ではなく最初から魔女として生まれた純粋なロアである彼女だからこそ一歩退いた態度が常に付きまとっていた。

 

 魔女は信用しちゃいけない。と、作中で多用されるくらいに。

 ずっと彼女は本当の意味で心を開いてはいなかった。

 

 けれど、終盤になって最後の完全攻略

 ここで彼女の可愛さは爆発した!

 

ーーー具体的な話の部分ーーー

 この終盤で明かされていく彼女の心の中はどこまでも純粋でモンジ君のことを想っていたんですよ。

 

 純粋なロアである以上は、そもそもが人ではなく。

 じゃあ自分がモンジくんに向ける想いって本当の恋なの? それとも偽物なの?

 それに魔女である自分の本当の姿を見せたら幻滅されるかもしれない。

 そんな不安な気持ちをずっと抱えていて……。

 

 そんな彼女の想いが全部曝け出されて、本当の意味で「モンジくんに恋する1人の女の子キリカ」になる終盤の展開はもうあまりに可愛すぎて脳が爆ぜるの!!!

 我らがハーレム主人公のどこまでも真っ直ぐで、たとえ人じゃないとしてもキリカはキリカ、大切な人であることには変わりないと、その一言だけで思わず涙を流したシーンはこっちまでもらい泣きしそうになるほど。

 そしてそれを受けた上で魔女として、自分がモンジくんのためにできることは全部しようと辛い決断を選ぶ姿と、そんな彼女の想いを決して手放さなかった最終巻のモンジくんにまた泣かされるキリカ。

 2回目はもう耐えられない、もらい泣きでわたしまで泣いてしまった。

 

 瑞江ちゃんのラストシーンと同じくらい、本当に忘れられないシーンになりましたね。

ーーーーーー

 

 個人的、本作のみんな可愛いヒロインの中で一人を選ぶなら絶対にキリカ!

 そのくらいわたしの好みにドストライクなんです!

 人じゃないことに悩み続けて、そんな彼女の全部でモンジくんに愛を見せたヒロインだった!!!

 

 それはそうとして、キリカのえっちな誘惑はえっちすぎたと思います!

 モンジくんをもぐもぐしちゃうとか、ねぇ。

 可愛い女の子にいただかれちゃうのとか想像するだけでえっちです!

 いけないと思います!

 

・須藤理亜

 モンジくんの従妹、圧倒的なまでの妹属性!

 

 兄を危険から守りたい、その一心だけで千の物語を語る「千夜一夜」を集める主人公になっているブラコン妹なわけですが。

 大切な女の子は全員幸せにしたい我らが主人公もまた、言うまでもなく超絶シスコン兄であるわけで。

 妹が1人で全部戦いを背負うことなんて認められない。

 

 結果生じる最大最悪の兄妹喧嘩!

 これだけみるとマジでただの痴話喧嘩で笑えるのだけど、本気で想いをぶつけ合う展開は兄の覚悟を問うようなガッツリシリアスで見応えが抜群!

 

 そんな兄妹喧嘩に一段落してからは、兄さんへの好きの気持ちを隠さなくなった理亜は超絶可愛かった。

 家族といういちばん近いポジションで、常に兄さんを誘惑できちゃうアドバンテージを活用してくる妹とかいうのあまりに強すぎんか?

 

 何より基本的に無表情な一之江と、最後まで本心を明かさないキリカが二大巨頭である以上、素直に好きと言える子が彼女しかいなかったのも大きい。

 二人に負けないほどの存在感で、妹萌えな読者を尽く悩殺すること間違いなし! わたしもこんな妹がほしかった人生でした……

 

 また、個人的には理亜のロアに対する向き合い方。

 これがモンジくんにそっくりで、ああやっぱり妹なんだなって思える描写がめっちゃ好きだったりしましたね。

 

・音央鳴央姉妹

 初登場は2巻で、中学からの付き合いがある女の子。

 音央は完全なツンデレ、鳴央は本作随一の癒やし系として、双子ヒロインらしいコントラストを見せてくた女の子たち。

 

 この二人は双子キャラではあるのだけど。

 対照的な二人とか、そっくりな二人という要素よりも、

 2巻の前提を踏まえた上で少しづつそれぞれが自分の個性を伸ばしていく変化が胸にグッと来るタイプでしたね! キリカや後述の先輩と並んで、ロアという属性を最大限まで活かしている双子設定が見事という他ない!

 

 とはいえ、やっぱりお互い気持ちが通じ合う部分はあって、モンジくんへの想いとかは二人で一緒に、でしたね。

 逆にモンジくんからも、ある意味で初めて複数の相手に同時に幸せにするからと誓った相手でもあって、これがハーレム作品としての方向性をガッチリ固める役割として早くから寄与していたのも良かったように思います。

 

 とはいえ、結局のところ可愛い姉妹に挟まれる男は羨ましい! これに尽きるけど!

 

・七里先輩

 モンジから見たときの、憧れの先輩。

 

 常にほわほわしててとにかく優しい。

 そしておっぱいも大きい!

 甘やかされたいし、逆にカッコいいところ見せたくなる男の意地みたいなのも刺激されるタイプの年上お姉さん。

 

 素晴らしいですね!

 

 彼女の心に踏み込むのは5巻とシリーズ中盤。

 そしてここからが本作の佳境部分。

 なので物語としてかなりのキーパーソンだったのは間違いない。

 何よりも、本作において個人的に最もロアという設定を活かしたキャラだと思うのが先輩なので、そういう意味でもやはり強かった!

 惜しむらくは、先輩攻略後はどんどん物語がクライマックスに突入していったから、攻略後の先輩の可愛い姿をあまり見られなかったことでしょうか?

 

3:ロアという設定

 噂話や都市伝説が具現化したロア。

 (フォークロアの略称でロアらしいですね)

 

 これが個人的にかなり上手い設定、わたしの好きな設定でして。

 

 本作には純粋なロアと、ハーフロアの二種類が出てくるというのはこれまでも感想で出てきましたが。

 どっちも噂話によってその存在を左右される存在という根幹は共通しているのだけど、純粋なロアとハーフロアじゃその事実を受け止める心の方がまるで違う。

 これがすっごく良いんですよ。

 

 純粋なロアの場合は、そもそもが人ではない。

 人ではないものが、具現化したことで人のような形と心を持つようになっている。

 それ故の普通の人との差異に悩むことがあったり、自分の存在を決定する物語の運命には基本的に逆らえないような制約が生まれてくる。

 そして、基本的にその本質は化け物であるために、自らの物語を満たすための行動が優先となる。

 

 一方で、ハーフロアの場合は、もともとは普通の人だった。

 普通の人だったのに、周囲の人によるあらぬ噂の吹聴や偏見が積もりに積もった結果、それが事実であるかのようになってしまい、最終的に人ではない化け物としてのロアに変質してしまう。

 そもそもが自分からロアになりたくてなったわけではないのに、その本質を捻じ曲げられた結果、そういう存在としてあり続けるしかなくなって自分を満たす噂を広げていかなきゃいけなくなる。

 

 化け物が人になる、人が化け物になる。

 噂話が具現化するという1つの設定で、全く正反対の在り方が一挙に生み出されているってことになりますね。

 これがもう異種族好きにとっては最高なんですよ。

 本作のヒロインたち見ればわかりますが、この2つではそれぞれが抱える問題や悩みの方向性がまるで変わってくるわけで、だからこその魅力もあるし展開もあるのですよ。一之江とキリカの対比、音央鳴央姉妹、七里先輩なんかはまさしくこれなんですって。 

 

 また、個人的には物語や、伝説、神話といったものをベースにした作品では、作者ならではの解釈や派生というのを見られるのが好きでして。

 この作品の場合は、それぞれのロアがその元となる話に応じた能力を持っていてそこから都市伝説VS都市伝説の異能バトルファンジーとして発展させたり、複数の同一視されるような都市伝説の「同一視される」という部分をどうやってキャラに落とし込むかという部分も見事だなぁと思わせるものがありましたよね。

 

 こういうのって、やっぱり読んでて自然とワクワクしてくるのです。

 もともとはそれぞれ別のお話だったものが。

 ラノベとか漫画の創作物内では、ごちゃまぜにされて新しいお話を生み出しているって、なんかすごいじゃないですか!

 

 つまるところ。

 設定としてのロア、都市伝説というテーマを扱う作品としての面白さ、そういう部分でも大満足だったというお話です。

 

4:読者の読みたいものを完璧に見せてくれる!

 キャラヨシ、設定ヨシ、テーマヨシ!

 

 三拍子揃っていても、これだけじゃまだ一歩足りない。

 

 やっぱりシリーズモノのお話である以上はそのお話が面白くなければ!

 まぁ、この作品はそこも完璧だったわけですが!

 

 一言で言えば、面白い展開の魅せ方をよく分かっている作品なのですよ。

 

 複数ヒロインいて、その全員をちゃんと可愛く描けるのような作品にこんなのもう言うまでもないと思いますが。

 とにかくどういう展開があったら盛り上がるのか、読者が喜ぶのか、それをちゃんと考えてるなって伝わってくる。

 

 それは結果としてベタな展開やいつものパターンになっている場合もありますが、そういうのって面白いからこそパターン化テンプレ化されるわけで、それをちゃんと完璧な形で提供されたら読者が不満を覚えるわけがないのですよ。

 この作品だって「結局最後にはモンジくんがいつものバカまっすぐな告白で攻略するんだろうな」「必ずいつもの瑞江ちゃん無双パートがある」って分かっていても、それが激アツバトル展開やシリアスなロアたちの心情を描く中で魅せるから面白いわけで。

 

 正直、このシリーズはもう3巻あたりから読む手が止まらなくなっていました。

 だって毎回毎回完璧な引きや、続く展開の匂わせをしっかりやってくれるから、次どうなるんだろうって気持ちがふつふつ湧いてきて。

 キャラが可愛い、バトルが熱い、作者の熱が籠もった都市伝説設定が面白い、と来たらそりゃあもうドンドン読んじゃいますって。

 

 そういうわけで、この作品はハーレムファンタジーとして本当に良かった!

 

 大満足なんです!

 

 というわけで、そろそろ文字数もとんでもないことになってますし最後に総評行きましょうか。

 

巻別満足度と総合評価

 最後に本作の巻別満足度と総合評価です。

 

 まずは巻別満足度。

 最初こそ、普通に面白いMF文庫Jらしいファンタジー作品だなという印象がどんどん面白くなってきて、最後の7巻8巻ではもう最高としか言えませんでした!
 

 そういうわけでシリーズの総合評価は★10/10です!

 大満足でした!!

 

おわりに

 本作の作者であるサイトウケンジ先生は最近の新作にあった「魔女の怪談は手をつないで」も都市伝説怪談系のお話でしたし、少し前にあったMF文庫Jevoの投稿作品もそうでしたね。(魔女の手の感想リンク、MF文庫Jevoの公式ページへのリンクを貼っておきます)

 そういう系が好きな作者、なのでしょうか?

 他の作品も機会があれば読んでみたくなってきました。

 

 そういえば、サイトウケンジ先生、涼香先生と言えばfengでの「青空の見える丘」「あかね色に染まる坂」が代表作となるコンビですが、絶妙にわたしのやっていない範囲だった件……。

 サイトウケンジ先生自体は「祝福のカンパネラ」、涼香先生は「セイイキシリーズ」でそれぞれ好きな作品があるので絶妙なニアミスが。

 「青空の見える丘」「あかね色に染まる坂」どちらも買ってはあるので、そのうちやらねばですよ。

 

 と、ラノベに関係ない話もしてしまいましたが、今回のまとめ感想はおわりです。

 

 最後に1巻のAmazonリンクとブックウォーカーのリンクを貼っておきます。

 

bookwalker.jp