ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【読書記録】1月1日~7日に読んだ作品のお話

 新年あけましておめでとうございます。

 今年も毎週読んだ作品の感想まとめとしてやっていきますね。

 

 

1:1月1日~7日に読んだ作品

 今週読んだのは以下の18冊ですね。

・探偵に推理をさせないでください。最悪の場合、世界が滅びる可能性がございますので。
はてな☆イリュージョンR 1〜2
Kaguya〜月のウサギの銀の箱舟〜 2〜5
・Lie:verse Liars 俺たちが幸せになるバッドエンドの始め方 3
・君を食べさせて?私を殺していいから
・真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました 13
・推しの敵になったので
・幼馴染彼女のモラハラがひどいんで絶縁宣言してやった 1
・許嫁が出来たと思ったら、その許嫁が学校で有名な『悪役令嬢』だったんだけど、どうすればいい? 1
断罪のイクシード 1〜5

 

2:読んだ作品についてのお話

 ※以下画像はAmazonリンク

 

探偵に推理をさせないでください。最悪の場合、世界が滅びる可能性がございますので。

探偵に推理をさせないでください。最悪の場合、世界が滅びる可能性がございますので。【電子特典付き】 (MF文庫J)

 非日常系ミステリラブコメ、と謳っている作品だけど、これは本質的にはコメディ10割でしたね。作者が自分の好きなものを詰め込んだと言っているように中身は闇鍋なのでこれはカオスコメディと言う以外ないと思うのです。

 ですので、そういう作品として見るとなかなか楽しくはありました。MFたまにこういうの出すよね感あります。とはいえ、個人的にはこの散らかり具合を上手く扱いきれてないように見えてしまい、やや勿体なかったかと思います。

 感想全文は以下のリンクより

【新作ラノベ感想part129】探偵に推理をさせないでください。最悪の場合、世界が滅びる可能性がございますので。 - ぎんちゅうのラノベ記録

 

はてな☆イリュージョンR 1〜2

はてな☆イリュージョンR (ダッシュエックス文庫)はてな☆イリュージョンR 2 (ダッシュエックス文庫)

 1巻感想

 戻ってきたはてな☆イリュージョンの第二幕。

 良質な日常コメディとえちちな矢吹先生イラストがやはり最高です。

 今回ははてなの幼馴染のお兄ちゃんが現れたことで、真に恋のライバル出現か? 一方で、ちゃんと女の子の格好すると美人になれるディナと仲良くする真にはてなはヤキモチを焼かずにはいられなくて……、とラブコメ風味も増してて良かったです。

 

 2巻感想

 最終巻。

 最後のアーティファクト関連のアレコレは駆け足気味に感じる部分もあったり、おれたたエンド感はあるにしろ、本来であれば描かれることが無かったはずの物語をこうして続けて1つの区切りをつけてくれたことは一読者として本当に良かったと思います。

 今回ははてなの祖母であるモリガンや、ヒーロースーツの発明者だった博士が屋敷に住むことになって、アーティファクトを巡るドタバタ感がかなり増したコメディ味が良かったですね。そして騒動の中で、スランプに陥っている真が、改めて自分が何のために奇術をやろうと思ったかの原点を思い出し、はてなに対する想いを明確にしていくのが王道ながらに良い展開、良いラブを感じられました。

 

Kaguya〜月のウサギの銀の箱舟〜 2〜5

Kaguya2 ~月のウサギの銀の箱舟~ Kaguya~月のウサギの銀の箱舟~ (電撃文庫)Kaguya5 ~月のウサギの銀の箱舟~ Kaguya~月のウサギの銀の箱舟~ (電撃文庫)

 2巻感想

 1巻の事件を通じてひなたに告白されたところから続く今回は、彼女の想いに向き合うと同時に自分の気持ちに向き合っていくお話。そんな青春と並行して広がるムーンチャイルドの起こす事件はやはり重苦しい。異能力者というだけで社会から虐げられている子どもたちの現状をはっきり見せるから、その憎しみや怒りは伝わってくるし。銀の箱舟の活動が活発化し始めて、アルテミスコードにまつわりアレコレ、かぐや姫と呼ばれる存在も少しづつ明かされてきていっそう増していく世界観に惹き込まれていきますね。

 何はともあれ、こんな理不尽な世界と事件の数々に宗太がどう向き合っていくのか。何よりかぐや姫というからには、ひなたを守り抜くことができるのかが気になるところです。

 

 3巻感想

 晴れて恋人になった二人。

 でも恋人ってどうすればいいの? とドギマギ、ギクシャク状態。ストレートに好意を寄せてくるひなたと、そんな彼女に迫る何かから守りたいが故に常に気を張り続けてしまう宗太。すると自分が宗太に嫌われることをしたんじゃないかと不安になってしまうひなた。そんな二人の絶妙なすれ違いに甘酸っぱい初々しさを感じながらも、やっぱりただの青春じゃ終わらせないのがこの作品。

 月のアルテミスコードが迎えに来て、何がなんだか分からないままに二人の間に新しいコードが生まれてしまった。世界の真実はまだ分からないけど、ここからが本番なのでしょうということで次回に続く、でした。

 

 4巻感想

 子育て同棲生活始まります!

 ということで、序盤の日常パートはほのぼのマシマシ。ゆうひに甘い宗太と、それに思わず嫉妬しちゃうひなた。パパは、子どももママもどっちも平等に好きだよってしなきゃダメじゃないかなんて思いながらほっこりしてました。

 が、しかし二人の子どもは月のアルテミスコードから生まれた存在。研究機関や政府といった大人の陰謀から逃れることはできないわけで。終盤一気にシリアス深まって、あまりに痛ましいゆうひの扱いや、それを助けるために傷つく宗太やひなたの姿に胸が痛くなる。現実に異能力者がいる、ただそれだけの事実が生み出す悲劇の連鎖、どうしようもない時代の重さを感じながら次回最終巻どう収まるのか楽しみです。

 

 5巻感想

 最終巻。

 遂に明かされるアルテミスコードの真実。銀の箱舟の陰謀と、全ての真実を守ろうとする初代かぐや姫である杏奈の孤独。怒涛の展開の中で色々見失いそうになるものの、最後には綺麗に収まったように思います。

 結局、最初から最後までムーンチャイルドには優しくない世界で、アルテミスコードの真実を知ればそれ自体も孤独と悲しみに満ちていて、人の在り方すら希薄なものだと分かってしまって。本当に救いがないなって思ったけど。

 それでも宗太とひなたは二人の育んだ絆と優しさを最後まで貫いたんですよね。宗太なんかは物語の主人公として見たら、能力もパッとしないし、弱っちいし、平凡でしかなかったけど。そうだからこそ、変に歪むこともなく、ひなたを側で支えてこの優しい結末に導けたのではないかと思えますよ。

 とはいえ、この最終巻は本当に目まぐるしく場面が移ろうからこの5巻の内容2冊分くらいでもっと丁寧にやっても良かったかもです。

 

Lie:verse Liars 俺たちが幸せになるバッドエンドの始め方 3

Lie:verse Liars 俺たちが幸せになるバッドエンドの始め方3 (MF文庫J)

 これはこれは、一段と面白くなってきましたね〜!

 今回は瑠宇のストーカーを自称する狛芽献の過去を中心に展開する巻で、そんな彼女が見る世界には当然瑠宇がいるからこそ彼を取り巻く日常もぐっと掘り下げられていく。ヒロインの深堀りを、主人公に絡めていけるのがすごく上手。

 そして見えてくるのは、彼の異常な家庭環境……、どころかその奥にある偽世界が生じるこの街の闇の片鱗。瑠宇たちそれぞれに物語があって、その中で自分たちの望むハッピーエンドを掴もうとするように。クラン上層部たちもまたそれぞれの思惑があって動いている。彼らの次の一手は1巻から異例の才覚を見せていた雉子の引き抜き。果たしてこの先どうなるのか。楽しみですね。

 

君を食べさせて?私を殺していいから

君を食べさせて?私を殺していいから【電子特別版】 (角川スニーカー文庫)

 そこで終わらせるなよ!?

 読み終わった第一声がこれでした。 

 もうブログで感想吐き出しているのでここでは割愛しますが、本当にそこで終わらせるなよって良いたくなるような生殺しをやってくれましたよね。新年早々にとんでもないものを読まされたものです。

 2巻を早く出してくれることを切に願います。

【新作ラノベ感想part130】君を食べさせて?私を殺していいから - ぎんちゅうのラノベ記録

 

真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました 13

真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました13【電子特別版】 (角川スニーカー文庫)

 今回はかなり普通にスローライフだった!

 そこに驚くなよと言いたいけど、毎回割と何かしら巻き込まれてる気がしますし仕方ない。次回だってまたルーティの加護を巡って話が広がりそうですし。

 ともあれ、今回は秋の祭りで出店をやろうの回でした。レッド、リットはもちろん。ルーティ、牡丹もそれぞれ出店しようということで、みんなで協力して準備をしていくほのぼの空気が良かったですね。うげうげさんは、鎧を動かすとかいうまた新しい特技で読者を驚かせてきたりしました。


推しの敵になったので

推しの敵になったので【電子書籍限定書き下ろしSS付き】

 うん、これは面白かったですね!

 主人公のイブキ、幼馴染の頼れるお姉さんクシナ、推しのマジ天使なヒロインのヒナタ、ヒナタに近づく蝿は絶対殺すウーマンな親友のルイ。この主要キャラ四人の間に関係性の網がしっかり張り巡らされてるからこそ、絶妙なすれ違い、組織の対立関係、恋の駆け引き、そういった要素の1つ1つがキャラ小説としての大きな魅力になっているのではないかと思える作品でした。

 そして何より純粋で可愛い天使なヒロインだったヒナタが、その恋心を自覚してからのアプローチがすっごく可愛い。天使の奥にあった、強かで小悪魔な側面のギャップは強いです。

 感想全文は以下のリンクより

【新作ラノベ感想part131】推しの敵になったので - ぎんちゅうのラノベ記録

 

幼馴染彼女のモラハラがひどいんで絶縁宣言してやった 1

幼馴染彼女のモラハラがひどいんで絶縁宣言してやった ~自分らしく生きることにしたら、なぜか隣の席の隠れ美少女から告白された~ (ダッシュエックス文庫DIGITAL)

 タイトルからお察しの幼馴染ざまぁ作品。

 このヒロインの性格が尋常じゃないくらいに終わってて人間性というものを疑うくらいに狂っている。これはざまぁ作品である以上、仕方ない部分。むしろ強烈な個性とも言えるから、個人的には別に悪くは無いんじゃないかと思う。

 しかしながら主人公は真面目にヤバかった。ひどいモラハラを受けていたというのが完全にガワだけの設定だけで、そんな過去や背景を一切感じさせない「俺は過去を振り切りました。未練ありませんよ」とかいう毅然とした態度を終始一貫して取り続ける無自覚ハイスペックイケメンとかいうこの時点でまぁまぁ見るに耐えないものなのに。

 なにかするたびに周囲がオーバリアクションで褒め称えてくれて、あげくに実は前からずっと好きだったんですと言ってくれる人間性をどこかに失ったかのようなヒロインとイチャイチャして、とにかく今は全肯定されてる俺、新しい幸せを掴み取るんだぜと言い出す様な感じで、もうすごいなと思いました。

 ざまぁ系の爽快感って、主人公を応援できてこそのものだと思うんですけど……、なんだか闇が深いですね……。

 

許嫁が出来たと思ったら、その許嫁が学校で有名な『悪役令嬢』だったんだけど、どうすればいい? 1

許嫁が出来たと思ったら、その許嫁が学校で有名な『悪役令嬢』だったんだけど、どうすればいい? (ダッシュエックス文庫DIGITAL)

 思ってたより糖度高かったですね。

 序盤こそ悪役令嬢、というワードセンスに首を傾げていましたが、ラブコメ作品の謎のヒロインに二つ名つけたがる風習今更か、と思えば案外呑み込めるもので。

 お嬢様であるが故に、周囲との軋轢が大きく、自らに敵意を向ける相手には自衛の手段として厳しく向かっている。一方で気を許した相手には、悪評なんか一瞬で吹っ飛ばすような甘えや笑顔を見せる。そんなギャップが可愛いらしいヒロインでとても可愛かったです。

 しかしながら、この作品1対1ラブコメと思いきや、主人公に幼馴染ヒロインが2人もいるとかで……、絶対面倒くさい問題になるじゃんと思うと続き読む気が重いのが難点ですね。まぁ2巻までは買ってあるので読みますが。


断罪のイクシード 1〜5

断罪のイクシード ―白き魔女は放課後とともに― (GA文庫)断罪のイクシード5 ―相剋の摩天楼― (GA文庫)

 1巻感想

 良い王道ファンタジーでした。

 ある日やって来た転校生美少女、町に起こる謎の事件、ひょんなことから巻き込まれてしまった主人公というよく見るやつ。

 自らの罪を清算するために孤独に戦う少女と、それを救うための主人公の熱血具合は真っ直ぐなボーイミーツガールとして楽しめますし。ヒロインが抱える罪というのも確かに優しさと家族愛で溢れたが故の悲劇で、最初から救いようがないのはやるせなくて、結局主人公ができたことはちっぽけなことだったかもしれないけど、そのちっぽけなことが静馬の心を溶かして、最後に彼女から見せられるデレはとても可愛くて良かったです。

 

 2巻感想

 うん、今回も素直に面白かったですね。

 表紙にもなってる人狼のニアを中心にしたお話。彼女の出自、自分を育ててくれた養父への親愛と復讐心、人狼であることのコンプレックス、その全てを踏まえた彼女の長い長い人生の戦いというはとても胸に響く。一方で、そんな彼女と出会って、ほんの少しの背中を押したのは大和と静馬。二人は今回あくまでニアの手伝いだったけど、時間操作の王権なんてものを持つ強敵との死闘で激アツ。この戦いに関して、時間操作しても関係ない完全な戦局の誘導を成した静馬の天才少女という側面が活かされた非常に良いバトルだった。

 

 3巻感想

 なかなか熱い展開が続きますね〜!

 今回はヒロイン二人の対比が良かった。最近の大和の変化を見て不安を覚える幼馴染の穂波と、穂波と大和の幼馴染としての絆を見てそっと身を引く静馬。

 まぁ、どっちもどっちでちょっと間違ってるんですけどね。

 でも恋する乙女だからこそ相手のことを想わずにいられないのでしょう。穂波への想いはしっかり告げたので、次回はしっかり静馬の手を引っ張ってほしい。普通の人として望まれていた大和の日常を、自分という非日常に出会ってしまって壊してしまった罪悪感とだからこその覚悟は痛いほど分かる。分かるけど、そうじゃないでしょうと。大和は今一度、静馬に諦めの悪い男の意地をみせてやるべき。

 

 4巻感想

 静馬の悲壮の覚悟がもう本当に痛い……!

 大和を好きだと自覚したが故の、罪悪感と贖罪から出てくる捨て身の覚悟だからとにかく強い。でも、やっぱり間違ってるんだって。まだ諦めの悪い男のしつこさをまるで分かってない。静馬救出、最終バトルは次に持ち越し。早く目覚まさせてやってくれ。頼むからちゃんと静馬が救われて、ばかみたいな幸せの陽の元に引きずり出してほしい。最初から最後まで自分を闇だ闇だと言ってる馬鹿に教えてやってほしいよ。

 

 5巻感想

 最終巻!

 胸アツ展開の連続で最後まで息つく暇なく読ませてもらいました。静馬救出からの最終バトル、全編通しての男の意地でしたね。2巻では静馬と一緒に戦った強敵を、単身で正面から打ちのめす。老害といってもいいほどの傍迷惑な思想を掲げた敵ではあったけど、その誇りと気高い意志は眩しいものだったんですよ。強かった。

 それはそうとして、もう二度と逃げられない、自分の想いから目を逸らせないと自覚した静馬の最後の復讐は最高でしたね! キスの一発でもかましてやれと思ってたら想像以上の一撃かましてくれて、やっぱ恋する女の子は最強だと再確認。それにもう止まらないだろう愛の重さ、できれば後日譚、短編……何でも良いから彼女のラブコメを見せてほしいと思いました。だって自覚のあるメンヘラ地雷女ほど厄介なものはないぞ。こんなのもう大和絶対に逃げられないじゃん。あー、マジでラブコメ見たいですね。

 

おわりに

 年明け直後なので、お正月の時間使っていっぱい読むことができました。

 一気読みした断罪のイクシード、めっっちゃ良かったですね~。頭良いはずなのに恋して完全に空回って一人で全部背負って逃げようとするヒロインの面倒くささが愛おしすぎる。まとめ感想も書いているので明日には出せると思います(ダンタリアンの書架血翼王亡命譚のまとめ感想は??)