ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【読書記録】7月24日~30日に読んだ作品のお話

 今回も1週間の感想まとめをしていきましょう。

 

 

1:7月24日~30日に読んだ作品

 今週読んだのは以下の11冊ですね。

・俺ミーツリトルデビル! 1〜3
・魔王都市
・くたびれサラリーマンな俺、7年ぶりに再会した美少女JKと同棲を始める
・触手魔術師の成り上がり 1
・英雄都市のバカども 1〜3
・妹はサイコパス
・小説 仮面ライダー龍騎

 

2:読んだ作品についてのお話

 ※以下画像はAmazonリンク

 

・俺ミーツリトルデビル! 1〜3

俺ミーツリトルデビル! (電撃文庫)俺ミーツリトルデビル!3 ひと夏のフェニックス (電撃文庫)

 これは非常に良いラブコメでしたね~!!

 幼い頃に超絶美人のお姉さんに出会ってからナイスバディな女性に目がなくなってしまってところ構わずセクハラ発言ばかりすることで周囲から変態と呼ばれるタイプの主人公・拓馬が、夢魔で後輩のロリっ娘・芽亜が祓魔師に襲われる場を目撃してしまい、それを助けるために彼女と契約を交わすところから始まるラブコメ作品。

 最初の始まりは、芽亜を助けるために、夢魔のエネルギー源となる妄想を提供するという契約で始まった二人の関係。自身が悪魔であるために、その問題に巻き込みたくないと周囲に素っ気ない態度を取ってしまう芽亜。普段からエロい妄想ばかりしては美人なお姉さんにはナンパしまくるような拓馬は、そんな芽亜の思いを知る中で徐々に彼女のために何かしたいと思うようになる。それは夢魔とその使い魔のような関係でなく……。

 女性を見れば「綺麗だ」「美人だ」なんてストレートな言葉を発する拓馬だからこそ、芽亜を何より大切に思う気持ちは真っ直ぐに伝わって彼女も心を開いていくのだけど……、逆に女性は全て平等に魅力的だとナチュラルに思っている拓馬だからこそ「芽亜だけが特別なんだ」という自分の気持ちには無自覚なんですよね。特にいわゆるナイスべディな美人が好きな拓馬にとって、見た目がロリな芽亜は自分のストライクゾーンから外れているから余計にどうして自分がこんなにも芽亜にドキドキしているのかが分からないという厄介な状態になってて。

 しかし、この絶妙な拓馬のバランスがあるからこそ芽亜も人を遠ざけ続けていた自分でも拓馬は絶対に側にいてくれるんだという信頼を持ち始め、徐々にその好意があふれ出してくるのだけど。日常に戻ると拓馬はすぐにいつもの「お姉さ~ん!!」ってフラフラする姿に戻るものだから、好きという気持ちより先に呆れとツッコミが出てしまうという……、これがもうなんとも見ててニマニマできるラブコメ具合で良かったんですよね。

 またそれ以外においても、本作はとにかく伏線回収を丁寧にするので毎回毎回1冊の起承転結が綺麗で読みやすいのも良かったです。特に3巻で完結となっていて、最終巻は回収しなければいけない伏線の数も多くあったはずですが、それを最後まで回収するのはもちろんとして、拓馬と芽亜のラブコメを決して薄れさせることなくちゃんと進展させた上でそれを成すのだから見事という他ありませんでした。いや、もちろんもう少し巻数が続けば、より丁寧にゆっくり伏線を拾っていくこともできたんだろうなとは思いますけどね。

 そういうわけで、全3巻で完結済みのラブコメ作品、大変満足でございました。 

 

・魔王都市

魔王都市 ー空白の玉座と七柱の偽王ー (ガガガ文庫)

 魔王都市という魔族と人間が共存する街で、魔王が失踪したことで七人の後継者を名乗る魔族の派閥の抗争が常態化。そんな中で1つの派閥の王が殺される大事件が起きてしまい、問題解決のために派遣された法と正義を何よりも重視するヒロイン・アルサリサと、非合法的な手段を使うことを厭わない現地の捜査官キードのバディで事件の捜査に繰り出すクライムサスペンス作品。

 本作はとにかく丁寧に丁寧に話を展開し、設定を提示して、ヒロインと主人公の魅力を描いていた、そんな作品でしたね。なので大きな驚きや特別感という意味ではやや物足りなさを覚えるかもしれませんが、一定の面白さが約束されているようなタイプで全体を通してみると良く楽しめる作品です。

 より詳しい感想は以下のリンクにて紹介しているので、気になったら見てみてください。

ginchu.hatenablog.com

 

・くたびれサラリーマンな俺、7年ぶりに再会した美少女JKと同棲を始める

【電子版限定特典付き】くたびれサラリーマンな俺、7年ぶりに再会した美少女JKと同棲を始める1 (HJ文庫)

 これは良かったです。

 年下の可愛いJKにお世話されたいという願望が詰まったような作品で、本当にただそれだけ。余分な添加物が一切ない作品なので、変にストーリー性だとか、他のキャラがどうだこうだとか全く気にすることなく(というより、変な感想を言うだけ無粋になってしまうので)、ただ可愛い女の子に癒やされたいというテーマにそった主人公とヒロインの甘い日々を楽しむという目的で読んで十分に満足できる作品でした。

 

・触手魔術師の成り上がり 1

触手魔術師の成り上がり 【電子特典付き】 (講談社ラノベ文庫)

 このバカバカしさ、嫌いじゃないです(笑)

 触手で女の子にえっちなことをしてやるぜ、という一点においてにすさまじい熱量を感じる作品。

 特に、女の子に触手が絡むシーンにおいて、その触手を扱っている主人公の心情、邪念やら劣情というものを一切描かないことによって触手エロがある種神聖なものに思わせる手腕。ただ純粋に如何にして触手がエロティックなことをして、女の子が蕩けているかのみをひたすらに描写する様には匠のこだわりを感じるかのようでした。

 また挿絵に関してもえっちなイラストへの理解度が非常に高い〆鯖コハダ先生が描くえちちなイラストばかりでナイスおっぱいナイス触手と何度言いたくなったことか。

 ……いや、まぁ結局のところ最初から最後まで触手でバカな学園ファンタジーやってただけなんですが。それでも、このバカバカしさが嫌いじゃないです、面白かった!(笑)

 

・英雄都市のバカども 1〜3

英雄都市のバカども ~王女と封鎖された英雄都市~ (富士見ファンタジア文庫)英雄都市のバカども ライトノベル 1-3巻セット [-]

 これはめちゃくちゃ面白かったですね!!

 本作は英雄都市と呼ばれる街で、主人公の何でも屋モルトとそこに生きる愛されるべきバカどもの飯テロアリ、全裸アリ、ときに愛やら感動もアリ(?)なドタバタファンタジーコメディ作品。

 エロのためなら無駄に全力を出しまくる野郎ども。いい年した大人たち、街の議会でどうにかしてストリップショーの一座を待ちに招き入れるかをシリアス顔で議論いている様とか本当にひどいし。そんなバカの騒動に毎回振り回されて呆れ顔でツッコミ(物理)をしなきゃいけないヒロインたちの苦労も思わず笑ってしまう。特に、主人公モルトの暮らすアパートの大家の娘リッツ(12歳)なんか、どういうわけか衆人環視の中で自分のパンツを頭に被る主人公(全裸)を見せられたり、酒飲みのテンションで初めて買ったブラジャーを晒されたり、と不憫すぎて可哀想になってくる(けど、これが可愛いんだよなぁ)

 一方で何かに付けてはバカ騒ぎするような奴らだけど街のピンチ、何よりも女の涙を見れば即座にシリアスに切り替えて、その涙を吹き飛ばすためならどんな危険にだって躊躇無く飛び込む姿を見せるから憎めない。バカ騒ぎ作品のこういうところ、本当に好き。

 また、街単位でバカ騒ぎするような本作だからこそ、その街に根付く人々の寛容さや温かさを強く感じるのも良かったですね。

 特にモルトの過去話には不覚にも感動してしまうほど。これを見てしまうと、毎回モルトに家賃滞納されて、事故とはいえ下着まで晒されて迷惑ばかり被ってるリッツがそれでもモルトを見捨てない理由、根底にある気持ちがとんでもなく真っ直ぐで可愛いし。同時にモルトもまた毎回家賃滞納するくらいには良い立地にあって家賃の高いリッツのアパートに住み続けようとする意味が分かって、胸にグッと来るんですよ。リッツはマジで12歳(モルトとの出会いが2歳、過去話の当時5歳)とは思えないヒロイン。

 もちろんその過去話ではリッツ以外にも、モルトがお世話になってた自警団の大人たちや当時は新米だったライとの男の絆みたいなのも存分に見せつけますし、とにかく全体を通してこんな街だからこそいつもみんなが笑っているという空気感に溢れているから読んでいて飽きることがない。ずっと笑っていられる。本当に良い作品でした。


・妹はサイコパス

妹はサイコパス (ストレートエッジ)

 え、オチは?

 思わずそう言いたくなる終わり方で、率直にいって個人的にはナシでしたね。何というか、設定や伏線みたいなものをバラまくだけバラまいておきながらこれは夢オチでした、というくらい雑にコメディに振って終わらせたような感じでして。

 これがどうにも肌に合わなかったです。

 別にコメディでオチをぶん投げるようなオチの作品も嫌いじゃないですが、そういうのって最初からコメディに振り切っていて、そういう作品なんだぞと読者に前提提示しているからこそ、「結局そんなオチかい!」って笑えるオチにできるのであって。

 本作のコメディ要素は、パロネタやメタ発言が主体になっているので、そういうコメディオチにするための前提になりえないと思うんですよね。それに実妹義妹みたいなややシリアスになりがちなテーマとはそもそもコメディオチは噛み合わせ悪いですし。

 なので、個人的にはナシの作品でした。


・小説 仮面ライダー龍騎

小説 仮面ライダー龍騎 (講談社キャラクター文庫)

 TV版や映画版ともまた違う、あり得たかもしれないライダーたちの戦い。龍騎、ナイト、ゾルダ、王蛇の四人のバックボーンがどれも重く、本編以上に陰鬱さが増しているように感じられましたね。特に北岡さんの最期と浅倉の殺人描写が……。

 真司は真司で、今回のような過去を見てしまうと人助けに執着する姿は、ああやっぱりこいつもどこか壊れてるんだなと思わされてしまったし。
 蓮だけはあまり大きな変化がなかったような? 強いて言えば優衣とセフレになってたくらいだけど、基本的な戦う理由は恋人のためというのは変わらないし。
 そして龍騎なので、当然ですがどんどんライダーたちが死んでいくのが辛かったけど……。小説版はファムとその変身者美穂の出番も多く、真司とのどこか甘さを感じるやり取りが癒やしであって、それが救いだったかもしれませんね。

 

おわりに

 今週はなかなかいっぱい読めた一週間でしたね。

 特に「英雄都市のバカども」「俺ミーツリトルデビル!」など短く完結していて楽しめる作品を読んだ満足感が大きいです。また仮面ライダーも新しく1冊読めましたしね。

 

 来週からは8月に突入して、7月後半になってから買わないままでいる新作や新刊を買って読むつもりではあります。

 何から読むかは分かりませんが「転生王女と天才令嬢の魔法革命」「変人のサラダボウル」の新刊はすぐに読みそうです。

 また8月になればスニーカー文庫HJ文庫も発売日なので、わたしの大好きな漆原先生の「もしも明日、この世界が終わるとしたら」の2巻も出ますし、巻数重ねるごとに糖度増してる「魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?」の17巻も出るので、どれから読むか非常に悩みます。

 新作はオーバーラップ文庫の推理しない推理モノという「異端審問官シャーロット・ホームズは推理しない」、ちまたの感想を見ると主人公がヒモでクズという「幼馴染たちが人気アイドルになった」という作品がすごく気になっています。

bookwalker.jp

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