今回の感想は2023年1月のGA文庫新作の「陽キャになった俺の青春至上主義」です。
※画像はAmazonリンク
あらすじ(BWより引用)
世界には大きく分けてこの二種類の人間がいる。
限られた青春を謳歌するために、選ぶべき道はたったひとつしかない。
つまり――モテたければ陽であれ。
元陰キャの俺、上田橋汰は努力と根性で高校デビューし、陽キャに囲まれた学校生活を順調に送っていた。
あとはギャルの彼女でも出来れば完璧――なのに、フラグが立つのは陰キャ女子ばかりだった!?
ギャルになりたくて髪染めてきたって……いや、ピンク髪はむしろ陰だから!
GA文庫大賞《金賞》受賞、陰陽混合ネオ・アオハルコメディ!
新青春の正解が、ここにある。
感想
これは面白い!!!
終始大爆笑の1冊でした💦
距離感バグってる系ピンク。
イキリオタク系ちびっ子。
メスガキ男の娘。
という、字面だけでも癖の強いヒロインたちがその字面以上に個性爆発させていたんですよ(笑)
それぞれ軽く説明をしますと。
まずは距離感バグってる系ピンク、遊々(ゆゆ)。
どういうわけか髪に鮭とばをつけている初対面で始まり、思わず芋けんぴかよ!? 叫びたくなる冒頭で読者の心を鷲掴み。
そして、鮭とばを取ってくれた主人公に一目惚れして以降は、私物を勝手にお揃いにしたり、主人公がギャルが好きと言ったからという理由でピンク髪にしたり、メンヘラストーカー一歩手前(……いや、手遅れか?)な距離の詰め方をしてきて、もう笑える。
その後も、会話で常にえへえへ笑ってたり、主人公が他の女の子や男の娘と仲良さそうにしていると嫉妬の邪念を発してきたり、見てるだけで面白い。可愛い。
続いてイキリオタク系ちびっ子な、宇民(うたみ)ちゃん。
どうしてか口を開けば見栄ばかり張ってしまって、自分の好きなアニメとかの話になるとムキになって、でもそんな自分が良くないと心の中では分かっている。というこれまた「分かる……!」と言いたくなる感じの陰キャヒロインなんですよ。可愛い。
そんな彼女もまた自分の嫌な性分に真っ直ぐ向き合ってくれる主人公のことを気になって……、いるのかな? という感じで、今後のラブコメが気になる子ですね!
遊々と合わせて嫉妬の情熱「コオォォ……」と「ふしゅうぅぅ……」がめっちゃ好きです(笑)
そして、個人的いちばんの問題児、メスガキ男の娘な龍虎ちゃん。
もうマジで笑った。
可愛い男の娘のメスガキがイイ、とか業が深すぎませんか? 男の娘にざーこざーことか言わせる主人公も主人公なんですけどね(笑)
古き良き男の娘特有のコメディっぷり(ex主人公とその男の娘が仲良くしていると、男同士のはずなのにヒロインズが嫉妬する)(ex何故か主人公に対してヒロインムーブっぽい仕草を見せる男の娘)にも笑わされましたし。
何よりも、個人的に耐えられなかったのが、自分と同じ名字のキャラがそんな男の娘に目覚めているというのが……、もう無理でしたwww
そんな三人のポンコツヒロインズだけでなく、主人公の親友の男前バカアフロとか、とにかく眩しい良いギャルもいて、この二人もしっかり掘り下げられていましたね。ここでは省略しますけど(ごめんなさい)
この作品は、そんな個性の強すぎるキャラ単体でももちろん良いんですけど、それが絡み出すともう止まらないんですよね!
なんか、キャラが増える度に面白さが積算されているような感じでした!
そして、この癖強キャラに対してしっかり読者が思ってることを言いながらも上手くコミュニケーションできる主人公が作品として軸になっているのも良かったわけですよ。
とにかくね、キャラを上手く活かして、展開を回していた作品です!
特にコメディパワーが凄まじい!
正直、ここまで笑わされると、もう文句なしで面白かったって言っちゃいますね💦
これは、もう読んでみなきゃ分からないやつですね。他の人の感想を見て、気になっていた作品ですが想像以上でした!
※蛇足として。この感想ではキャラについてのお話が9割を締めちゃっていますが、終盤は陽キャ陰キャというテーマに沿った盛り上げで綺麗に纏まっていたのも好印象でしたよ。
※※あと、この感想で言うタイミングを見失って入れられなかったのだけど。いきなり序盤から主人公のモノローグでNTRに目覚めた、とか言い出すの本当に笑いました。
総評
ストーリー・・・★★★ (6/10)
設定世界観・・・★★☆ (5/10)
キャラの魅力・・・★★★★ (8/10)
イラスト・・・★★★☆ (7/10)
次巻以降への期待・・・★★★☆ (7/10)
総合評価・・・★★★☆(7/10) キャラの個性で殴ってくる作品!! 笑いすぎて腹筋痛いです💦
※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。
新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録
最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください。