ぎんちゅうのラノベ記録

主に読んだライトノベルの感想を書いています。

【読書記録】3月3日~9日に読んだ作品のお話

 今週も一週間で読んだ作品の感想をまとめていきます。

 

 

1:3月3日~9日に読んだ作品

 今週読んだのは以下の11冊ですね。

夏目漱石ファンタジア
・お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について 8
・マスカレード・コンフィデンス 2
・双子まとめて『カノジョ』にしない? 1〜2
陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです 8
・男子禁制ゲーム世界で俺がやるべき唯一のこと 4
・人外教室の人間嫌い教師 1〜2
・豚のレバーは加熱しろ(n回目)
・飯楽園−メシトピア− 2

 

2:読んだ作品についてのお話

 ※以下画像はAmazonリンク

 

夏目漱石ファンタジア

夏目漱石ファンタジア (富士見ファンタジア文庫)

 文学史を彩った偉人たちを基にして描くファンタジー作品。夏目漱石が死後、樋口一葉の体に脳移植されて生き返ることから始まる何とも衝撃的なあらすじ。読み始めると、史実と虚構の設定解説もありながら話が進んでいくために、本来の文豪たちを知らずとも中々楽しめる。というより、やはりこういう歴史や伝記をこねくり回して新しい物語にするというタイプの作品はそれだけで面白いものと思う。

 なんですけども、どうにも本作はそれ以上の話の盛り上がりだったりの面白さを享受できず、個人的にハマりきれなかったのはやや残念だったかなと……。

 感想は以下の記事でも書いているので気になったら覗いてみてください↓

【新作ラノベ感想part147】夏目漱石ファンタジア - ぎんちゅうのラノベ記録

 

お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について 8

お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について8 (角川スニーカー文庫)

 最終巻。内容は1冊かけての後日譚のようなもの。大学生になった二人に始まって、お見合いから始まった二人だからこその結婚とその先までを描いていました。

 終始イチャイチャしていただけではあるけど、結婚式、新婚旅行、子宝にも恵まれ、三人の子どもと幸せに暮らして……、というエピソードで締めくくるラブコメはとても良いなと思いました。そして何より最後の一幕は実にこの作品らしかったですしね笑。

 なにはともあれ完結おめでとうございます、お疲れ様でした。ここまで楽しませていただきありがとうございました。

 

マスカレード・コンフィデンス 2

マスカレード・コンフィデンス2 詐欺師は少女と仮面仕掛けの旅をする【電子特典付き】 (MF文庫J)

 いやぁ、2巻も怒涛の展開続きで面白すぎました!

 逃避行を続けるライナスとクロニカ。当然、襲撃の手は止まらず最初から命からがらの状況。そんな騒動の中で出会った少女アナヒト、彼女を取り囲む状況がキーになるけど。アナヒトにまつわるエピソードも濃厚も濃厚。愛憎に満ちた醜くも美しい内容が素晴らしい。父親の娘を想う気持ちは最強でしたね。

 そしてそんな話の中でライナスとクロニカの心にも触れていく。記憶を失う少女と、自分を欺き続けた青年。その全てがアクセントになって深まるわ、パトリツィアとの関係性にも響くわで、どこもかしこも目が離せない。激闘に継ぐ激闘の中で描かれるキャラクター全員の感情の数々、最高に面白い2巻になってましたわ。 

 これが新人賞デビューとは末恐ろしいですよ。今後もめっちゃ期待してしまいます。

 

双子まとめて『カノジョ』にしない? 1〜2

双子まとめて『カノジョ』にしない? (富士見ファンタジア文庫)双子まとめて『カノジョ』にしない?2 (富士見ファンタジア文庫)

 1巻感想

 気軽に読んで楽しめるラブコメはこういうのが良いですよね。

 双子の姉妹それぞれと接点を持ちながら、双子ということに気づかず、告白したときにようやく……、そしてじゃあ三人で付き合うことにするお話。

 双子なのに気付かないことあるか?という疑問も、一応納得できる状況ではあったし。その上で双子姉妹と付き合う展開は、可愛い女の子二人に好かれるなんてうらやまけしからんと思って読むと、素直に楽しめるようになってました。双子だからこそ二人一緒に同じ人を好きに、という感じでギスギス感ないのも良かったですね。

 感想は以下の記事でも書いているので気になったら覗いてみてください↓

【新作ラノベ感想part148】双子まとめて『カノジョ』にしない? - ぎんちゅうのラノベ記録

 

 2巻感想

 2巻も良かったです。

 双子一緒にイチャイチャしながらも、今回は姉である光莉にフォーカス。彼女の所属する新聞部の廃部危機に対して、協力していく中で周囲に笑顔の壁を貼る光莉を見て、彼氏として自分にできることを……、としていく感じのお話。

 どっちも大切にするなら、やっぱりそれぞれのことをしっかり見なきゃいけない。だからこそこうして一人づつ掘り下げる回は重要だろうし、それで好きの気持ちが深まるなら良いことずくめ。しかし三人揃ってのイチャイチャ旅行は次回にお預けなのかぁ……、というのは少しだけ残念でした笑。

 

陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです 8

【電子版限定特典付き】陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです8 (HJ文庫)

 毎度毎度この作品は何やら不安の種を撒くものの、それが芽吹くことは一切ないという(笑)

 七海と付き合ってから、自然と彼女の友人たちとも仲良くすることでギャルたちの中に一人男という状況……、それがあらぬ噂をもたらしてしまう。解決するためには、七海一筋だと示すしかない。よし、イチャイチャしよう! ……え、もう十分過ぎるくらいイチャイチャしてる? みたいなお話で、平和そのもの。本当にバカップルですわ。もう一生そのままイチャイチャしててくれ。そして周囲のサブキャラたちの方が恋愛で色々あるようでラブコメしてるという作者の書評がまさしくその通り過ぎるんという。

 

男子禁制ゲーム世界で俺がやるべき唯一のこと 4

男子禁制ゲーム世界で俺がやるべき唯一のこと4 百合の間に挟まる男として転生してしまいました (MF文庫J)

 アルスハリヤに続く2回目の魔人フェアレディ戦の今回は激闘に次ぐ激闘。 

 夢の世界に取り込まれ、ミュールに対する愛と罪悪感に苛まれ続けるクリスの心に踏み込み、幻想もろとも全てを壊して未来に手を伸ばすヒイロはやっぱり最高に主人公だった。たった一つ自分のゴールのためなら、自分にとってどれだけ苦痛なことだってヘラヘラした顔でやり遂げるし、命なんかいくらでも捨ててやる覚悟。誰の助けもない夢の世界で、目の前にいるクリスを救えるのは自分しかいない状況。当然ヒイロが何もしないわけがないのだけど、特定の女の子に自分が優しくするという百合の守護者としてグレーゾーンギリギリの行為をするしかないことによる苦悩はコメディとしてもシリアスとしても、ヒイロの信念を強く感じて本当に良かった。

 ……とはいえ、これだけ盛大にヒロインを攻略しておいて、現実に戻ったら夢は全て忘れるなんてのはもうフラグにしか見えないのですが? 大丈夫かなぁ

 

人外教室の人間嫌い教師 1〜2

人外教室の人間嫌い教師 ヒトマ先生、私たちに人間を教えてくれますか……?【電子特典付き】人外教室の人間嫌い教師2 ヒトマ先生、私たちの希望を見つけてくれますか……?【電子特典付き】

 1巻感想

 うーん、話が全体的に薄い……。

 結局この作品が何を見せたかったのかが分かりませんでした。

 ヒトマ先生が抱えてる過去の後悔を、新しい人外教室で解消されていくようにも見えなければ。先生の教えによって生徒たちが大きく変わっていくような話にも感じられなかったし。

 この1巻で1年の時間が経って卒業した水月に関してもあまりに深堀りできてなくて感慨もわかなければ。唯一感動的でいいお話だった右左美のような短くて綺麗なストーリーを各生徒ごとに見せていくわけでもないし。キャラの魅力、可愛いヒロインのような部分を強みとするには、キャラそれぞれのストーリー比重のバランス取れてないですし。

 設定や世界観で、人でないモノたちが人を目指すような学校がある、という部分を押し出すようなこともなければ。短編形式を上手く活かして、実は繋がりがあったんだ、生徒たちは色々なところで相互に影響与えてるんだ、みたいな1冊を通した大きな話での旨みも感じられませんでしたし。

 端的に言って、話が全体的にとっ散らかり過ぎている、それに尽きました。1つ1つの設定や要素、各話の起承転結のまとまりがしっかりしていても、それをまとめた1つの作品としてどこがいちばん売りになる部分なのかが本当に分からず、どういう風に読めばいいのかが分からない状態でした。

 あと、この作品は妙にキャラへ語尾をつけてますけど。これは正直雑なキャラ付けにしかなっていないと思いました……、読んでてちょっとキツイです。

 

 

 2巻感想

 2巻も買ってある以上読みましたが、やはり話が全体的に薄いですよね……。

 個人的な感覚として、美少女ゲームの共通ルート(ロープラなら序盤の辺り)を終えて、さてここからグッと掘り下げるんだなと期待していると、その直後にEDがやって来てキング・クリムゾンされたか?と思ってしまうような感じです。ヒロイン一人一人に対する思い入れや愛着が沸く前に話が切られてしまう。

 教師モノとしてヒトマ先生の存在が重要な部分も多くないし、今回卒業した子も特別フォーカスされてないからあっさりいなくなったように見えるし。でもトバリや右左美のようなずっといるキャラはその分だけ話も積み重ねて、だんだん魅力的に見えてくるような良い話を書けるのだから、もう少し他のキャラももう少し長くエピソードを作っていくようにした方が良いのではないかと思うんですけど……。

 

豚のレバーは加熱しろ(n回目)

豚のレバーは加熱しろ(n回目) (電撃文庫)

 遂に最終巻です。
 まずは完結おめでとうございます、お疲れ様でした。そしてこの素敵な物語を読むことができたことへの感謝を、ありがとうございました!

 

 読めば読むほど深みにハマっていく、この作品の魅力には上限がないのか、そんな風に読んできて8巻の感動があって……、そして今回の9巻。その後を語る物語として無くてはならないお話でしたね。

 ジェスの願い、豚さんの気持ち。二人が結ばれるために幾度となく壁が立ちはだかってきたシリーズだからこそ。これからだって困難はあるだろうし、その度に選択と決断をしなきゃいけないだろうし、その選択の結果何か良くないことが起こってしまったのならそれに立ち向かわなきゃいけない。覆水盆に返らずとは言うけれど、零したら救えばいい。まさにその通りですよ。間違えたかもしれないことなんてここまでいっぱいあって、それでも絶対に変わらないジェスと豚のお互いを想う気持ちがあったからここまで来たんです。だからこそ。この9巻は、これまでと、この先、その全てを繋ぐ最後の1冊に必要不可欠だったのかなと、そう思える最終巻でした。

 そして今回は、あの8巻の終わりから続くジェスと豚の物語を回想するように、セレスやノット、ヌリス、シュラヴィス、イツネヨシュたちの未来を見せてくれてまして。これもここまで読んできたのなら感慨深いものばかり。セレスたそはいつまで経っても、自分に自信が持てないみたいですけど。こんなにも一途に好きな人を想える人なんてそうそういないんですから。もっとワガママを言ってほしいですよ。ノットもクソほど不器用なだけでセレスのこと何より大切にしてるんだから、もっとイチャイチャできるって。読者もそれを見たいなぁ〜。

 あとは、最後まで読んで。結局豚さんの名前は結局、豚で確定ということでいいのでしょうか?

 シリーズ通しての主人公の名前が「豚」「ロリポ」とかでしか呼ばれないって相当ですね。わたしも一兆年に一度の美少女から豚さんって呼ばれて愛されて飼われたいものです。もえもえきゅんでブッヒーーー!したいものです。生脚やパンツに顔埋めてフゴフゴしたいものです。と、アレコレ言い出したらキリがなくて、本当にこれで最終巻だと思うとさみしい気持ちも湧き上がってきますが、でも最高の最終巻でした! 大大大満足です!

 

飯楽園−メシトピア− 2

飯楽園-メシトピア- II 憂食ガバメント (電撃文庫)

 ようやく発売された2巻!

 これで完結という感じでしょうかね。うん、やっぱりここまで書いてようやく一段落ですよ。1巻2巻2ヶ月連続刊行でも良かったくらいなのに……。

 という愚痴はともかく、やはり面白かったですね! 基本的には1巻の続きで、描くべきシーンをしっかり拾っていった印象。食防法なんてものがまかり通る世界を維持するための二律背反な農場内の在り方。囚われた弥登視点でその概要を浮かび上がらせて、外から彼女の救出をしようとするニッシンたちがその全貌を明かしていく構成でなかなか読みごたえがありました。

 ただ、あれですよね。全編を通して、ニッシンのこと大好きになってる弥登の言動の数々が見てて笑えて仕方ない。優秀な人のはずなのに、どうにも抜けてる感じが拭えないの可愛いですよね。しかし明香音との正妻戦争の行方はどうなることやら、ニッシンは男ならやはりしっかり決めなきゃだな。……どっちの親父さんも怖そうだけど。


おわりに

 今週は新刊新作をアレコレ読んでいきました。

 遂に豚レバが終わってしまった~!! という気持ちが強すぎてやばいですよ。

 本当に大好きな作品だったので色々な感情が出てきて止まらないです。

 こんなにも好きになれる作品をこれからも読むことができたらと思いながら、これからも色々読もうと思います。