今週も読んだ作品の感想をまとめていきます。
1:3月18日~24日に読んだ作品
今週読んだのは以下の10冊ですね。
・お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件 9
・結界師の一輪華 4
・ドスケベ催眠術師の子 2
・少女事案 2
・わたし、二番目の彼女でいいから。 7
・リコリス・リコイル Recovery days
・少女星間漂流記
・龍の子、育てます。
・公務員、中田忍の悪徳 7〜8
2:読んだ作品についてのお話
※以下画像はAmazonリンク
お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件 9
表紙から既に幸せ溢れてる真昼のお誕生日会。
今回は、真昼のために彼氏としていっぱいがんばって誕生日を祝おうとするお話。前回の周自身の誕生日や、今回の序盤で2年生2学期終盤という時期の三者面談なんかも含めて、真昼に今届けられる精一杯の幸せを、という意識があるのがとても良かったですね。こんな幸せでいいのでしょうか、に対してまだまだこんなものじゃないというセリフ、実にキザだった。
そしてさりげなく大学生になったら同棲しようとする二人、もう既に夫婦だろ、とか言いたいけど実際結婚は一体いつになるんでしょうか? 二人とも堅実過ぎて、生活基盤整ってからとか考えたらあと何年かかるのか。
結界師の一輪華 4
華は強い。以上。
そうも言いたくなるくらい、今回は結局華がいちばん強くてすごいんだよね、みたいなお話でしたね。学祭で打倒第四学校の勢いに呑まれ、強制的に参加させられることになり。華を無理やり引き込んだ葉月や桔梗もドン引きレベルの圧勝をしてみせる。本人も言うように経験値の差がありすぎて……。とはいえ、そんな風に華が葉月や桔梗のお願いがあったとはいえ少しづつ周囲への壁を和らげているという変化が重要なところなのかな。
今回の事件に関しては、アッサリしすぎた上、回収しない伏線っぽいのも多々あったようなので次回以降どうなるか。
ドスケベ催眠術師の子 2
2巻も面白かったですね!
今回は幼馴染のお姉さんとの再会。突如発生する連続辻ドスケベ催眠事件。ポンコツ少女の赤点回避を目指すサジ先生。という3つの軸を持って広がるお話。この3つの絡め方が非常に上手く、ドスケベ催眠事件の犯人の真意まで辿り着くまでのハラハラ感は、ある種の小さなミステリラノベのような面白さがあったようにすら思います。1巻もそうでしたが、作者の話を上手くまとめるための手腕が純粋に高いのですよ。
そしてその上で、ドスケベ催眠術といういとも簡単に下ネタコメディを生み出せる最強の武器を”誰の目から見ても明らかな異質な存在”として取り扱うことで、自分にはどうしようもない境遇に巻き込まれてしまった少年少女たちの青春や思春期の悩み、生き方や考え方という部分へと切り込んでいく。mこのテーマの使い方が本当に上手い。
片桐真友というヒロインは揺らぐことなくドスケベ催眠術師であることを選び、佐治左慈という主人公は過去にあった事実がどうであれそれを事実として受け入れ今の自分であると肯定できるようになる。更に今回登場したサジの幼馴染のお姉さんもまた……。
と、そんな感じで2巻も大満足でした。
少女事案 2
小学生の女の子を飼う1巻に続いて、小学生の女の子に飼われる2巻……ではないのですよ! 幼馴染のメンヘラとイチャイチャする1巻に続く、ロリ化した幼馴染とイチャイチャする2巻だからね! そこを履き違えてはいけない!
合法ロリ化、素晴らしいですね!
見た目だけが一時的にロリになっているという特殊な状況、普段は決して味わえない青い果実を味わう背徳感。そしれ何よりも! これは幼馴染属性が加わることで、元々小さい頃から一緒に見てきたはずの姿にも関わらず、成長した今だからこそ改めて幼い彼女の姿を見たときに燃え上がる情動があるというものなの!
本物の小学生じゃ決して味わえないものが合法ロリ化ヒロインにはあるんですよ。そして幼馴染×メンヘラという1巻から既に完璧で無敵な組み合わせを更に補完する、最強の幼馴染属性の使い方を見せてくる。なんて恐ろしい作品なんだ。つまりメインヒロインは相変わらず月子ちゃん。幼馴染ともっとイチャイチャしましょう。
わたし、二番目の彼女でいいから。 7
これぞCHA・BA・N!!
もう流石としか言えませんね。何をやっても茶番ですよ茶番。シチュエーションがそこにあるだけ。登場人物全員ちょうど良くそこに乗っているだけ。言動の何もかもが全く心に響かない。
もう早くこんな茶番も終わりにしようぜということで、終盤ようやく大きな動きを見せ始めたことで初めてこの作品の続きに期待をするかもしれません。しかしそうなったら、この冷めた目を通り越して綺麗にぽっかり空いた虚無の心に爽やかな無味無臭の風が吹き抜けていくかのような気持ちを味わえるモノを失ってしまいますね……。
リコリス・リコイル Recovery days
アニメ終わってからもこうして作品を別媒体で楽しめるのはいいですね。
そして小説ならではというか。こういう番外の短編だからというか。映画ネタやミリタリー趣味、ガンアクションなどなどのネタがアレコレ詰め込まれている感じがとても面白い。もちろんリコリコだからこそ、こういうネタを吐き出せるというのもあるだろうけど。
それはさておき、千束とたきなの仲の良さはやっぱり良いですね。性格は対照的だけど、そうだからこそ良いコンビになれるみたいなのはバディモノの華。お互いに風邪のときの対応なんかにこういうのがよく表れてました。
少女星間漂流記
二人の少女が、滅びた地球から宇宙船で脱出してから新たに定住する星を探して旅するお話。短編形式で合計15の物語が展開されてましたが、どれもサクッと読めて心地が良かったです。内容としては”ちょっと不思議”のSFタイプで個人的には「悪の星」「光の星」のお話なんかが好きでした。
感想全文は既にブログ記事を書いていますので、気になったら見てみてください。
【新作ラノベ感想part150】 少女星間漂流記 - ぎんちゅうのラノベ記録
龍の子、育てます。
ちょっとした長編アニメーションでありそうなキュッと綺麗にまとまった作品。”詩音自身の家族”と”詩音と龍音が家族になっていく話”との2つの家族の話を上手く絡めた心温まる内容が良かったです。龍の子という特殊な子と絆を紡ぐというのも個人的に好きなタイプでした。
こちらも感想全文は既にブログ記事を書いていますので、気になったら見てみてください。
【新作ラノベ感想part151】龍の子、育てます。 - ぎんちゅうのラノベ記録
公務員、中田忍の悪徳 7〜8
7巻感想
異世界エルフの秘密を知った旅行から、徐々に変わるヒロインたちの想いが爆発する7巻。アリエルは自分の秘密を打ち明けて、彼女の働きかけもあって環も由奈もそれぞれ忍に本気をぶつけていき……、となかなか胃がキリキリする展開でした。
個人的には、アリエル自身はまだまだ成長途上であること、責任の意味を知ること、好きという気持ちの複雑さを知ること、それがこの恋愛絡みの展開にグッと詰められていたのがとても良かったです。そしてそんな彼女自身の気持ちに切り込むのはまさかの寿司屋の店主! ……良いお店をやる主人は良い人なんだな。こういう名前もない名脇役っていいですよね。
8巻感想
最終巻がヒロインのウェディングドレス姿、というのはしばしばラノベで見る構図だけど……、白スーツのガタイのいい仏頂面の男が真正面向いてる表紙で最終巻は見ねぇよなぁ。という読む前から思ってたこともある最終巻はこれこそ中田忍だと言わんばかりの、まさに堂々完結でしたね。
読み終わってみれば。今回明かされたナシエルの正体、彼の懺悔、中田忍の過去、忍とアリエルの出会いにあった必然。どこまで掘り進めても最後まで異世界エルフと人の交流とそこに育まれた想いに溢れていたシリーズだったんですよ。それがもう本当に良かったです。
そしてラスボス(?)であるナシエルを堂々と論破し、自らの想いへ向き合い告白する中田忍は最後まで自分らしさを貫くバカ野郎で最高ですよ。最後の悪徳、愛を知った中田忍、ヒロインたちの想い。愛が人をバカにするとは言うけれど……、この作品でも中々見事に愛で変わったキャラが見れて大満足すぎましたよね! 本当に最高!
最後になりますが、完結おめでとうございます、お疲れ様でした!!
おわりに
今週は直近の新刊をアレコレ読んできました。
そして中田忍の最終巻、本当に良かったですよ!!
最後の最後まで中田忍らしさを貫いてきて、ここまで読んできた読者なら絶対みんな好きなやつですもの!
それからドスケベ催眠術師の子も2巻めちゃくちゃ良かったですし、今後にも期待できるガガガ文庫ですよね。
来週は、おそらくラノベほとんど読まないと思われます。
なので次の更新は月末のお気に入り紹介で、週間の感想まとめは2週間後にしようかと。