今回の感想は2022年9月のスニーカー文庫新作「砂の上の1DK」です。
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あらすじ
研究施設への破壊工作に一般人が巻き込まれ――瀕死の彼女に取りつき治癒したのは、研究対象だった未知の細胞。人に順応していくそれ=呼称・アルジャーノンが望んだのは、穏やかな、人らしい日常を送ることだった。
一匹と一人が紡ぐたった5日間の物語が始まる。
感想
うーん、すごく良かったですね!
個人的な感想としては「短い、あまりにも短い」という言葉が真っ先に出てくるでしょうか。
それはアルジャーノンが少しずつ人間らしい心を覚えるのにも。そんな彼女の継ぎ接ぎだらけの心を理解するのにも。そして彼女がまた、傷だらけの青年の心を知ることにも。
とにかく時間が足りてない……。
もっと時間があれば。これは決して文句じゃなくて、そう願わずにはいられない切なさや悲しさ、美しさがものすごく胸に染みる作品だったという、わたしの感想。
砂の上の1DKというタイトル通りに、最初から儚く崩れ行く運命だったとしても。それぞれの想いが伝わらないままに過ぎてしまった最後の一日は後の祭りだの賢者の贈り物だの言ってもどうしようもない空虚感でした。
しかし、それでも最後はその明記されるように新しいプロローグのような心地よい読後感に収まっていて個人的には良かったですね。
総評
ストーリー・・・★★★☆ (7/10)
設定世界観・・・★★★ (6/10)
キャラの魅力・・・★★☆ (5/10)
イラスト・・・★★★ (6/10)
総合評価・・・★★★(6/10) 単巻完結で満足できた作品!
※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。
新作ラノベ感想の「総評」について - ぎんちゅうのラノベ記録
最後にブックウォーカーのリンクを貼っておきます。気になったらチェックしてみてください。