今回の感想は2023年6月のファンタジア文庫の新作「この最強美少女パーティは、雑用職の俺がいないとダメらしい」です。
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あらすじ(BWより引用)
この美少女たち、雑用職の俺がいないとすぐに魔物にヤられちゃうんだが!?
天才美少女揃いの冒険者パーティ《三妖精》はギルドでも噂の的。
そんな可愛くて強い女の子と冒険できる天国のような職場に、イサナは雑用職として雇われた――というのは表の話。
「スライムを討伐しに行くわよ!」
颯爽と突撃したかと思えば、
「やだぁ……やめてぇ」「あぁはぁんっ!」「あれー? 服が~」
――即堕ち。この三人、とんだ問題児たちだった!
「仕方ない、仕事の時間だ」
そしてイサナの正体は、秘密裏にパーティを護衛する依頼を受けた伝説の元暗殺者。
強そうに見えて実は彼に頼りきりな三人娘のために、最強の雑用職がこっそり無双する。
実力隠し系冒険ファンタジー、開幕!
感想
うん、これは期待通りのものがあった!
ジャンクフードを食べたいときに、ちゃんとジャンクフードが食べられるような感覚を覚えられる作品でしたね。
本作はいわゆるファンタジーコメディ。
商家から家出した少女パルメと、ドMで敵に突っ込んでいく聖女リリス、すぐに魔力を暴発させてしまう魔法使いマリエールという3人の女の子パーティー。そこに親馬鹿なパルメのお父さんから娘を影ながら手助けしてやってくれと頼まれた元暗殺者のイサナと、その使い魔の猫のノワ。
主にこの5人のキャラで展開されるお話です。
メインとなるヒロインが3人とも全員長所と短所が明確なキャラ付けをされており、それ故に分かりやすくコメディ展開ができているのがグッド。
ポンコツ娘たちが、モンスターにあーれーな目にあって何故か毎回えっちぃ展開になるお約束というのも何度見ても良いものですし。お約束展開というのは安定した作品の空気感を生み出すのにも一役買っていますよね。
一方で、そんなヒロインたちがそれぞれ自分の短所を克服しようとがんばって、サポーターになった青年に相談する中で好感度が上がっていく……、というのも気楽に読めるラノベらしくてわたしの好きなやつ。
特にメインヒロインのパルメに関しては、冒頭からイサナが暗殺者時代にも誘拐されたパルメを助ける依頼をパルメパパから受けていたこと、そのときはパルメに冒険者のようなものだと自分のことを言っていたことが描かれているので。
パルメが商家を飛び出してまで冒険者になった理由がお察しですし、すぐ近くにいるイサナがその憧れの人だという正体に気づかないままいるのも、読者視点では微笑ましく見ていられるものですよね。
だから、読んでいて常に予想外が来ない。
しかししっかり地に足が付いたテンプレの面白さがある。
そういう意味で非常にリラックスした気持ちで読める作品でした。
総評
ストーリー・・・★★★ (6/10)
設定世界観・・・★★☆ (5/10)
キャラの魅力・・・★★★ (6/10)
イラスト・・・★★★ (6/10)
次巻以降への期待・・・★★★ (6/10)
総合評価・・・★★★(6/10) 安心感を持って読める良作でした
※星評価は10段階。白い☆で1つ、黒い★で2つ分。★★☆だと評価は5、★★★★★だと評価は10ということになります。基本的には「面白さ」よりも「わたしが好きかどうか」の評価になります。評価基準に関しての詳細は以下のリンクより。
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